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Open Source Summit Japan 2025 参加レポート

Last updated at Posted at 2025-12-21

Open Source Summit Japan 2025に参加してきました

イベント概要

Open Source Summit Japanは、オープンソースに関わる知識を共有するLinux Foundation主催の国際的なイベントです。同様のイベントに北米開催のOpen Source Summit NA(North America)、欧州開催のOpen Source Summit EUがあり、日本では例年、"Open Compliance Summit"とあわせて開催されています。

  • イベント名:Open Source Summit Japan 2024
  • 開催期間:2025年12月8日から12月10日の3日間にかけて開催されました。昨年は10月開催だったため他のイベントからあまり日がなかった(cf. OSS NAは5月、OSS EUは10月開催)のですが、今年は例年の12月開催に戻った格好です。
  • 開催形式:東京会場での現地開催です。講演はすべて英語ですが、Wordlyによる自動字幕・翻訳のサポートがあります。後日録画もLinux FoundationのYouTubeチャンネル上で配信されるとのこと。
  • 費用:筆者は375USDでした(早割あり)。支払い方法はクレジットカード払いのみですのでご注意ください。
  • 申し込み方法:前述のイベントHPから参加申し込みが可能です。

イベント当日の様子

虎ノ門ヒルズのフロアを貸し切って開催されました。入退室は自由、各セッションの聴講予約などは不要。受付を済ませたら好きなセッションに足を運びます。ただし音楽フェスのように複数のセッションが複数の会議室で同時開催されるため、聴講したいセッションが重複してしまうこともしばしば。スケジューラアプリもイベントHPから案内されていますので、事前にチェックしておくと当日迷わずに済みます。

オープンソースのエコシステムに関する著名人やリーダ企業が一堂に会する場とあって、会場内は非常に国際色豊か。軽食を楽しめるスペースも併設されており、各セッションの合間には参加者同士の活発なコミュニケーションが交わされていました。参加者の多くは技術者や企業のマネジメント層の方々ですので、雰囲気としては自由闊達でオープン。知人間のつながりから知己を得ることもあれば、普段オンラインで議論している方々と実際に顔を合わせる久しぶりの機会にもなり、非常に盛況でした(※)。

※基調講演によれば今年の来場者数は過去最大だったそうです。

基調講演

各方面の著名人より、2025年におけるオープンソースの主な出来事の総括や活動報告、展望の共有がありました。

個人的にとても印象に残ったのは、Linux FoundationのExecutive DirectorであるJim Zemlinさんによる基調講演。昨今「AIバブル」ともいわれるAI領域の活況を挙げ、「厳密にはLLMバブルというべきもので、今後は各領域で最適化が進み、AI市場全体の経済に調整が入るだろう」とのこと。2026年のAI領域は効率化の時代となり、専門のAIエージェントが相互連携を図るオーケストレーションが現れるだろうとの見通しを示しました。他にはLinux Foundationによる日本のオープンソースの現状 2025の紹介や、金融やエネルギーといった各分野におけるオープンソースの取り組みのアップデートなど、まさに2025年のオープソースの出来事を締め括る講演でした。

各セッション

今年は昨年の1.5倍となる150近いセッションが行われました。主なテーマは下記の通り。

  • AI_dev
  • Automotive Linux Summit
  • Cloud & Containers
  • Linux
  • Open Source Leadership
  • Operations Management
  • OSPOCon
  • Safety Critical Software
  • Zephyr

 ※当日のスケジュールはこちら。資料が公開されているセッションもあります。

参加を終えて

今年も相変わらずの活況でした。イベント自体が講演者や他の参加者とのネットワークづくりを支援するよう設計されている(休憩スペースの併設や各セッションのスケジューリングへの配慮など)ので、単なる聴講の場に留まらず、他業種他業界のオープンソースコンプライアンスを担うさまざまな方々と直接議論し、理解を深める場となっていました。Open Source Summit Japanは日本で開催されるオープンソースに関わる国際的なイベントとしては最大級ですので、ご興味のある方はぜひ来年ご参加されてはいかがでしょうか。

なお本イベントへの申し込みは直前でも可能ですが、登録情報が反映されるまで若干時間がかかってしまう場合もあるので、余裕をもって申し込んでおくことをおすすめします。

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