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【S/4 HANA】SPAMでサポートパッケージ(SP)適用

Last updated at Posted at 2025-12-02

前置き

検証作業の際に、ST-PIのバージョンが古くアップデートする必要がありました。
SUMでバージョンを上げたことはありましたが、SPAMは地味に使ったことが無かったので、備忘としてブログに残します。
特定のコンポーネントだけさくっとバージョンを上げたい場合に参考にしていただければと思います。

実行環境

OS:Linux
SAP:S/4HANA 2022
SAP_BASIS:757
赤で囲ったST-PIのSP Levelを18から22に上げるのが目的です。
mojikyo45_640-2.gif

前準備

①SPAM/SAINTのバージョン確認

お使いの環境によって異なると思いますが、SPAM/SAINTのバージョンが古い場合は上げてください。手順はSP適用と似てます。
パッケージをロードしてSupport Package → Import SPAM/SAINT Update
Trcd:SPAMを実行すると画面上部にバージョンが表示されます。画像だと7.57の最も新しいのもがアップデートのターゲットバージョンです。(この7.57という数字はSAP_BASISのリリース番号に対応している)
image.png

②SPの入手

Support portalにログインしソフトウェアのダウンロードのページから必要なSPを入手してください。
ここで注意すべきなのは、入手すべきSPはターゲットバージョンのみではないということです。
私は今回ST-PI 740をSP18からSP22に上げますが、この場合、SP19,20,21,22の4つが入手すべきSPとなります。
image.png

③SPファイル配置

取得したSPファイルを対象環境の以下ファイルに配置します。
私の環境では配置時点でdownloadディレクトリが存在しなかったので作成しました。
ディレクトリの権限と所有者はEPS/配下の他のディレクトリと揃えてます。
※SPファイルの権限も注意してください。

格納先
/usr/sap/trans/EPS/download

/usr/sap/trans/EPS/
drwxrwx--- 2 s4badm sapsys  106 Nov 10 17:36 download
drwxrwx--- 2 s4badm sapsys 4096 Nov 10 17:36 in
drwxrwx--- 2 s4badm sapsys    6 Sep  5 18:37 log
drwxrwx--- 2 s4badm sapsys    6 Sep  5 18:37 out

/usr/sap/trans/EPS/download
-rwxrwx--- 1 s4badm sapsys  5201553 Sep 24 23:08 K-74019INSTPI.SAR
-rwxrwx--- 1 s4badm sapsys 17886205 Sep 24 23:08 K-74020INSTPI.SAR
-rwxrwx--- 1 s4badm sapsys 19413819 Sep 24 23:08 K-74021INSTPI.SAR
-rwxrwx--- 1 s4badm sapsys 16146569 Sep 24 23:08 K-74022INSTPI.SAR

SPAMでパッケージをロード

作業クライアント:000
作業ユーザ:DDIC or 同等権限を持つユーザ

Support Package → Load Packages → SAP Archive from Application Server
mojikyo45_640-2.gif

ポップアップはYes
mojikyo45_640-2.gif

配置した全てのパッケージがロードされていることを確認する。
mojikyo45_640-2.gif

SP適用

①キュー作成

Desplay/Defineボタンを押す
mojikyo45_640-2.gif

バージョンを上げたいコンポーネントを選択する。今回はST-PI。
mojikyo45_640-2.gif

ロードしたパッケージが全て検出されていることを確認し、☑ボタンを押す。
mojikyo45_640-2.gif

後段システムで再びSPDD/SPAUの手作業をしないように、SPインポートの直前に“調整トランスポート”を一緒に適用するか聞いてきます。
Yes(後続システムのないDEV環境のような場合はNoで良い)
mojikyo45_640-2.gif

直前のポップアップでYesを押すとこのポップアップが出てきます
QA,PRDの場合はDEV環境でSP適用をした際にSPDD/SPAUの対応をしていると思われますので、そのトランスポートが検出されているはずです。
開発でやったものを検証、本番で再度実施しなくて良いようにこれらも一緒に適用しますねという仕組みです。※今回はNo found
mojikyo45_640-2.gif

②インポート実行

Support Package → Import Queue

mojikyo45_640-2.gif

☑ボタンを押す。
mojikyo45_640-2.gif

おそらくインポートの途中で下記画面になると思います。ならなければスキップ。
Call SPDDを押してオブジェクトの調整を実施してください。
SPDDの細かい内容は環境によって異なるので割愛します。
mojikyo45_640-2.gif

調整が完了したらConfirm Adjustmentを押す。
mojikyo45_640-2.gif

画面がSPAMのトップに遷移し、ステータスがQueue stopppedとなっているはずです。
再度インポート
Support Package → Import Queue
mojikyo45_640-2.gif

次はSPAUです。こちらも割愛しますが、SP適用後に実施でもOKなのでスキップしても問題ありません。
スキップする場合はContinue、このタイミングで実施する場合はCall SPAUを押す。
今回はスキップするのでContinueを押してます。
mojikyo45_640-2.gif

インポート完了のポップアップが出ます。☑ボタンを押す。
mojikyo45_640-2.gif

③インポート結果の確認

Next ActionがConfirm queueになっているはずです。
Support Package → Confirm
mojikyo45_640-2.gif

分析データをSAPに送信するか聞かれます。
Do not send
mojikyo45_640-2.gif

ステータスがGreenに変わる。
mojikyo45_640-2.gif

バージョン確認

ST-PIのSP Levelが22になっていますね。大丈夫そうです。
mojikyo45_640-2.gif

締め

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