HTAPデータベースの代表的製品で、OLTPとOLAPを単一のテーブルで処理できる革新的なアーキテクチャのSingleStore。そのマネージドクラウドサービス版であるSingleStore Heliosを期限なく無料で使用する方法を紹介します。
ちなみに、同じく無料で使えるSingleStore Dev ImageをUbuntuのDocker環境で稼働させる方法は下記記事で紹介しています。
まず、SingleStoreの製品概要サイトにアクセスし、右上の Start Free をクリックします。
https://www.singlestore.com/product-overview/

Heliosのアカウント作成画面が表示されるので、名前と会社メールアドレス、会社名、国名を入力して Continue をクリックします(右側に Free forever という文言が確認できますね)。

アカウントを作成するとHeliosの管理画面が表示されます。

画面左上の + Create New をクリックし、 Deployment を選択します。

ここでワークスペースを作成します。ワークスペースとは、データベースとしてのSingleStoreが稼働するコンピューティングプールです(画像はSingleStoreのドキュメントサイトから拝借)。

StarterとStarndardの2種類のワークスペースを作成できますが、期限なく無料で使用できるのは Starter ワークスペースの方になります。
任意のワークスペース名とデータベース名を入力して、Create Starter Workspace をクリックします。

StarterワークスペースではクラウドプロバイダはAWSのみ、リージョンもUS East 1 (N. Virginia) しか選べません。東京リージョンで稼働しているアプリから低レイテンシーでSingleStoreにアクセスしたい場合は、後述するStandardワークスペースを使用してください。
Starterワークスペースが瞬時に作成され、自動的にデータベースがアタッチされました。

この後は自由にデータベースを触っていただけるのですが、何から始めたらよいかわからない人はNotebookギャラリーでお好きなNotebookを試してみるのはいかがでしょう。
HeliosのワークスペースではSingleStoreデータベースだけでなく、Notebookも稼働させることができます。
画面左のメニューから Query Editor をクリックして、Gallaryタブをクリックすると、Notebookの一覧が表示されます。
starterというタグが付いているNotebookは無料のStarterワークスペースで稼働させることができます。
試しにSingleStoreDB Notebook Basicsを選択すると詳細画面が表示されるので、右上のTry it Nowをクリックします。

そうすると、Query Editorの新しいタブで選択したNotebookが起動します!あとはNotebookのガイドに従っていろいろ試してみてください。

ちなみに期限なく無料で使えるStarterワークスペースには以下のような制限があります。
- コンピュートリソースが共有なのでハードウェアスペックを指定できない
- AWSかつUS East 1 (N. Virginia)リージョンしか選択できない
- 作成できるテーブル数は最大10個まで
- ストレージ容量は1GBまで(圧縮後)
- 作成できるデータベースは1つのみ
- 本番環境での使用は非推奨
上記の制限なく使用したい場合は Standardワークスペースを作成する必要があります。Standardワークスペースは有料ですが、167クレジット(約600ドル)分が無料トライアル分として付与されます。ワークスペースは使わないときにはサスペンドもできてクレジット消費を抑えられるので、無料トライアル分でも意外と長く試せます。
下記はStandardワークスペースの作成画面ですが、AWSの東京リージョンが選べるようになっていたり、AWSだけでなくGCPやAzureも選択できます(選択可能なリージョンはクラウドサービスプロバイダーにより異なります)。

SingleStore Heliosを気軽に体験してみましょう。
SingleStoreがAIアプリケーション用データベースとして最適な理由については以下の記事で紹介しています。
SingleStoreのアーキテクチャについては記事の記事で解説しています。
