SPIRALは、主にエンタープライズ向けのローコードプラットフォームになります。ローコードプラットフォームなので、プログラミング知識がなくともWebアプリケーションを開発できるのが魅力です。
SPIRALでは、データベースを利用してデータの保存や管理が行えます。そのデータベースには幾つかの種類があるので、その違いについて解説します。
通常DB
一般的なデータベースになります。フィールドを定義して、データを保存できます。利用できるフィールドは以下の通りです。
- メールアドレス
- 性別
- 郵便番号
- 都道府県
- 電話番号
- セレクト
- マルチセレクト
- ブーリアン
- テキストフィールド
- テキストエリア
- 数字・記号・アルファベット
- 整数
- 実数
- 通貨
- 登録日時
- 日付
○年○月○日 ○時○分○秒や○月○日など - 時刻
- 曜日
- 時間
○年○カ月や○日など - 不正アドレスフラグ
- モバイルドメインフラグ
- 重複フラグ
- 配信エラーカウント
- 配信エラー
- メッセージダイジェスト
- パスワード
- 緯度経度
- 特殊なもの
- クリックカウント
- HTMLメール開封チェック
- オプトアウト
- 画像
- ファイル
履歴DB
通常DBの情報に基づく履歴データを保存するデータベースです。たとえば会員の情報変更履歴や顧客への営業対応履歴、給与明細月別データなどのデータを扱いやすくなります。
機能的には通常DBとほぼ同じですが、以下の機能が利用できません。また、履歴DBの利用にはオプション契約が必要です。
- マイエリア発行
- 一斉配信機能(EXPRESS配信、EXPRESS2、シークエンス配信、タイムリー配信)
- サンクスメールのテスト配信機能
通常DBと履歴DBは相互に変換できます。なお、通常DBとは1レコードあたりの費用が異なりますので注意してください。
- 通常DB:1万レコード=5万円
- 履歴DB:100万レコード=10万円
履歴DBは機能制限がある代わりに、大量レコードをコスパ良く使えるものになります。
トランザクションDB
登録データをトランザクションデータとして処理します。そして、マスタデータ(通常DB)に対して複数のアクションを実行します。対象とする通常DBは複数可能です。
データ登録をトリガーとして、通常DBに対して登録・更新・削除のアクションを行います。この処理が1つでも失敗すると、ロールバックされます。たとえばセミナーの累計参加者数を更新したり、在庫数を調整したりする場合に便利です。
トランザクションデータは1DBあたり100万件程度保存可能ですが、保存可能件数を超えると古いデータから、DBより自動的に削除されます(ログとして保管されます)。
なお、トランザクションDBは通常DBの契約レコード数までは毎月無料で登録可能です。ただし、編集や削除はできません。
仮想DB
仮想DBは、通常DBなどをベースにしたデータベースです。
仮想DB(フィルタ型)
通常DBを基に、フィールドやレコードを絞り込んだ仮想的なデータベースです。仮想DB(フィルタ型)に対してもレコードの追加、変更および削除が可能です。担当者ごとにデータを分けたい場合などに便利です。
仮想DB(連携型)
連携されたDBのフィールドを組み合わせて仮想的に定義されたデータベースです。複数のデータベースにまたがるデータの閲覧や登録、編集、削除が可能です。たとえば、顧客DBと受注DBを連携させて、1つの仮想DBとして扱うことができます。
結合方法は以下の2種類があります。
内部結合
参照元データベースの参照キーが、マスター(通常DB)の主キーと一致するレコードのみを抽出します。いわゆるINNER JOINです。
外部結合
参照元データベースの参照キーが、マスター(通常DB)の主キーと一致するレコードに加えて、一致しないレコードも抽出します。いわゆるLEFT JOINです。
仮想DB(集合型)
複数のデータベースを集合し、一括検索できるデータベースです。たとえば、複数の営業地域がそれぞれ管理している顧客DBを1つにまとめて検索するといった使い方ができます。
仮想DB(集合型)は、合計したレコード数の割り当て上限数が3万件となっています。そのため、複数のデータベースを集合する場合は、合計レコード数に注意してください。
データの新規登録、更新、削除はできません。
STOP DB
メール配信をする際に、配信対象から除外したいメールアドレスを格納するために利用します。STOP DB内のメールアドレスと一致するレコードを配信対象外とします。
ステップアンケートDB
ステップアンケートDBは、ステップアンケートで取得した回答データを格納するデータベースです。ステップアンケートを作成すると、自動的に生成されます。
まとめ
SPIRALでは、用途に応じて様々な種類のデータベースが利用できます。通常DBや履歴DB、トランザクションDB、仮想DBなど、それぞれの特徴を理解して適切に活用することで、効率的なデータ管理が可能になります。
データベースによってはオプション契約が必要になるので注意してください。