最近、業務で顧客に対してAzureの提案をする必要が発生しました。しかし、AWSの学習はしていたもののAzureは全く勉強したことがありません。ベースはパブリッククラウドなので「Azureの機能がAWSのどの機能と対応しているか解れば、なんとか提案ができるのでは」と考えた私は、とりあえずAzureの用語をマスターするべく、最も初級の「AZ-900:Azure Fundamentals」を受験することにしました。
この記事はAWS資格取得者がAzure資格を受験したい場合の参考記事となります。今回受験した「AZ-900:Azure Fundamentals」は、AWS資格では「クラウドプラクティショナー」の位置づけになると説明すると解りやすいでしょうか。私が見た感じだと、AWSとの対比は以下の通りとなります。
レベル | Azure資格 | AWS資格 |
---|---|---|
初級 | Azure Fundamentals | Cloud Practitioner |
中級 | Azure Security Tecnologies | Solutions Architect - Associate |
中級 | Azure Administrator | SysOps Administrator - Associate |
中級 | Azure Developer Associate | Developer - Associate |
上級 | Azure Solutions Architect Expert | Solutions Architect - Professional |
上級 | Azure DevOps Engineer Expert | DevOps Engineer - Professional |
#筆者情報(2020年3月時点)
・インフラエンジニア
・AWS資格はプロフェッショナルまで取得済み
・パブリッククラウドをある程度理解(ただしAzureは未経験)
※AWS取得に関心のある方は「【AWS認定試験】6試験(CLF・SAA・SAP・SOA・DVA・DOP)合格までの道のりと勉強方法について」を参照ください。
#受験状況
取得年月 | コード | 認定 |
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2020-03 | AZ-900 | Azure Fundamentals |
#勉強方法と活用した教材
教材名 | 区分 | 勉強方法 |
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Microsoft Docs(公式) | Web(無料) | まずはDocsという公式サイトにアカウントを作成してログインしました。ここはAWSで言うこところの「AWS Training and Certification」です。トレーニングを実施したり、資格試験の申し込みや、資格情報の管理を実施するサイトです。 |
試験 AZ-900(公式) | Web(無料) | 試験の説明が記載されています。親切なことにラーニングパスも掲載されています。 |
AWSサービスの比較 | Web資料(無料) | マイクロソフトの公式HPでAWSとの比較情報を公開してくれています。AWSのどの機能がAzureのどの機能かを理解するのに役立ちます。ここでイメージを掴んでおくと、この後の学習が確実にスムーズになります。私にとっては重要な情報でした。 |
合格対策 Microsoft認定 AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals テキスト&問題集 (日本語) |
書籍(有料) | この試験を受ける為のキーアイテムだと思います。公式にある「Azureの基礎」というラーニングは、学習はできるのですがポイントが絞られていません。それに引き換え、こちらは試験に関する部分をポイントと絞って記載されており、模擬問題も多く載っています。このテキストと上記の「AWSとのサービス比較」が私のテスト勉強の中で非常に役立ちました。このテキスト内の問題は2~3周実施して、全問正解できるレベルに高めておいたほうがよいと思います。 |
Azureアカウントの作成 | Web(無料) | Azureのアカウントを作成しました。これは、下記の「Azureの基礎」の中に操作訓練があり、それを実施する前提として必要になります。私は別記事「Azureを新規開始したらサイズの選択ができず仮想マシン(VirtualMachine)が作成できない場合の対応」の通り、使用したアカウントで仮想マシンが作成できない状態となり、回復したのは試験終了後でした。ただし、「Azureの基礎」の操作訓練は問題なく動作したので、仮想マシンの作成などは実施できました。 |
Azureの基礎 | Web資料(無料) | マイクロソフトがAz-900を受験する人は、これで学習するようにHPに記載しています。ラーニングの中に操作訓練等もあるので、テスト前に実施しておくと効果的かと思います。全部実施しても7~8時間で終了します。AWSより頑張って日本語化は実施してくれていますが、ラーニングの途中にある動画は残念ながら英語(日本語字幕あり)です。私としては、まずは「合格対策 Microsoft認定 AZ-900:Microsoft Azure Fundamentalsテキスト&問題集 (日本語)」を一度読んだあとに、このラーニングを実施することをお勧めします。ポイントが整理できるので、ラーニングの内容も頭に入りやすくなると思います。あと、マイクロソフトのラーニングでは、特定のセクションが終了することにXPというポイントが蓄積されていきます。レベルが上がっていくので、ちょっと楽しくて、モチベーションの維持に繋がります。 |
###受験(2020年3月:合格) | ||
ポイント | 内容 | |
:------ | :------ | |
試験会場 | 試験会場はAWSと同じで「PSI」と「ピアソン VUE」から選択できます。私はAWS資格試験の時と同じく慣れしたんだ「ピアソン VUE」で申し込みました。 | |
所感 | AWSと異なり、色々なパターンの問題があります。一度選択したら戻れない問題もあり、少し焦りました。AWS資格試験のように「日本語訳に問題があり意味が解らない」という場面はなかったと思います。試験自体は試験時間の半分以下の30分くらいで解き終わりました。 | |
結果 | AWSの試験と同じく、その場で合否が解ります。850点台後半でした。AWSの際は試験後に紙媒体のスコアレポートは提供してくれませんが、Azureはスコアレポートを提供してくれます。 |
#感想
結果的に勉強期間は1週間くらいでした。会社への行き帰りの電車の中で「合格対策 Microsoft認定 AZ-900:Microsoft Azure Fundamentalsテキスト&問題集 (日本語)」を読み、帰宅後にAzureの基礎を実施する流れで、学習しました。
AWS資格取得者は、AzureとAWSの機能を比較して学習するのは、非常に有効だと思います。
あと、AWSと違いスコア結果に当日試験前に写した写真を入れて貰えます。
これが地味に嬉しかったです。
#次回に向けて
Azureの勉強は非常に有益で、この資格を取得する知識を得たおかげで、会社の会議でもAzure関連の話についていけるようになりました。やはり、用語が解っているか解っていないかの差は大きいです。
次の受験は「AZ-103:Azure Administrator」に挑戦する予定です。色々と調べてみましたが、この流れが一般的なようでした。「AZ-103」は実機試験が含まれているという話を聞いて、かなり警戒しています。AWSの時にはなかった試験で、正直Azure自体をほとんど触っていない私が一番警戒する試験内容となります。
ただ、AWSとAzureのそれぞれの良いところをもっと知って、2つのパブリッククラウドをマスターしたいと思っていますので、引き続き頑張ろうと思いました。
#まとめ
以上がAWS資格取得者がAZ-900試験を受験した内容となります。
これから同じ流れで試験を受ける方の参考になれば嬉しいです。
以 上