IBM i のOS全般に係るシステム設定値はシステム値(SYSVAL)と言われるもので制御されます。
システム値はOSバージョンが上がるごとにその時代の要請・機能拡張に応じて順次増えていますが今回はセキュリティ関連、特にパスワードに関連したものを調べてみました。
パスワード関連のシステム値一覧の調べ方・マニュアル
システム値関連のマニュアル
上記ページ中のリンクからPDFをDLもできます。
システム値ファインダー
システム値を検索できるページです。
このファインダーが便利なのは パスワード、廃止システム値 のようにOSのWRKSYSVALコマンドだと一発で検索できないカテゴリーも用意されている点でしょうか。
ただ本日時点だと検索結果が英語で出てきました。(いずれ各国対応します?)

システム値の一覧は取得できるので問題は無いと思います。
WRKSYSVAL コマンドで検索
もちろんOSコマンド WRKSYSVAL コマンドでも検索できます。
ただし、パスワード、に限定する事は出来ずもう少し広い、WRKSYSVAL SYSVAL(*SEC) セキュリティ関連のシステム値一覧からパスワード関連を探すことになります。
WRKSYSVAL SYSVAL(*SEC)
または、以下の様にシステム値のストリング検索もできます。QPWDxxx というシステム値がパスワード関連です。(IBM i 7.6時点)
WRKSYSVAL SYSVAL(QPWD*)
パスワード関連システム値
IBM i 7.6(執筆時点)では14個のパスワード関連システム値がありました。
タイプ*SEC = セキュリティ関連のシステム値一覧
| システム値 | 記述 | 説明 | IPL要否 |
|---|---|---|---|
| QPWDCHGBLK | パスワード変更のブロック | 前回パスワード変更時を起点にパスワード変更を不可にするインターバル時間(1-99時間)を指定。デフォルトは*NONE。即時(即時適用)されます。 | 不要 |
| QPWDEXPITV | パスワード有効期間 | パスワード有効期間(日数1-366日)を指定。デフォルトは*NOMAX(期限なし)。即時適用。 | 不要 |
| QPWDEXPWRN | パスワード満了警告 | サインオン後に何日前からパスワード満了の警告を出すかの指定。デフォルトは7。1-99日を指定可能。即時適用 | 不要 |
| QPWDLMTAJC | パスワード中の隣接した数字の制限 | パスワード中に連続した数字(11 や 222 など)の可否を設定。デフォルトは0(使用可能) 。 QPWDRULESシステム値が*PWDSYSVAL以外の場合は無視される。次回パスワード変更時に効力を発揮 | 不要 |
| QPWDLMTCHR | パスワード中の文字の制限 | デフォルトは*NONEで制限なし。最大10個のキャラクター(文字)をパスワードに含めることを禁止できる。次回パスワード変更時に効力を発揮。指定できる文字は、A ~ Z、0 ~ 9、およびポンド (#)、ドル ($)、アットマーク (@)、下線 (_) の特殊文字 ※1 | 不要 |
| QPWDLMTREP | パスワードに反復文字を使用することに関する制限 | パスワードに同じ文字を 2 回以上使用できなくするシステム値。デフォルトは0で2回以上同じ文字を使用可能。1はパスワードに同じ文字を 2 回以上使用できない。2は パスワードに同じ文字を連続して使用できない。パスワード・レベル (QPWDLVL) システム値が 2 または 3 の場合には、反復文字のテストは大文字小文字の区別をする。次回パスワード変更時に効力を発揮。※2 | 不要 |
| QPWDLVL | パスワード・レベル | ユーザー・プロファイル・パスワードの長さを 1 から 10 文字を許可するように設定するか(QPWDLVL 0または1)、またはユーザー・プロファイル・パスワードを 1 から 128 文字使用可能にするかを設定できます。(PQWDLVL 2または3)※3 | 必要 |
| QPWDMAXLEN | 最大パスワード長 | パスワードの最大桁数を指定。デフォルトは8。パスワード・レベル (QPWDLVL) システム値が 0 または 1 の場合は、1 から 10 までの値を指定します。パスワード・レベル (QPWDLVL) システム値が 2 または 3 の場合には、1 から 128 までの値を指定。次回パスワード変更時に効力を発揮。QPWDRULES システム値に *PWDSYSVAL 以外の値が指定されている場合、このシステム値は無視される。 | 不要 |
| QPWDMINLEN | 最小パスワード長 | パスワードの最小桁数を指定。デフォルトは6。推奨値は7以上。パスワード・レベル (QPWDLVL) システム値が 0 または 1 の場合は、1 から 10 までの値を指定します。パスワード・レベル (QPWDLVL) システム値が 2 または 3 の場合には、1 から 128 までの値を指定。次回パスワード変更時に効力を発揮。QQPWDRULES システム値が *PWDSYSVAL 以外の値である場合、このシステム値は無視される。 | 不要 |
| QPWDPOSDIF | パスワード文字位置の制限 | このシステム値を使用すると、ユーザーが、前のパスワードと対応する位置で同じ文字 (英字または数字) を使用することを防止できる。デフォルトは0で使用可能。1は使用不可にする。次回パスワード変更時に効力を発揮。QPWDRULES システム値に *PWDSYSVAL 以外の値が指定されている場合、このシステム値は無視される。 | 不要 |
| QPWDRQDDGF | パスワードに数字が必要 | 新しいパスワードで数字の使用が必要かどうかを制御します。 デフォルトは0(数字は必須でない)。1はパスワードに数字使用を必須とする。次回パスワード変更時に効力を発揮。QPWDRULES システム値に *PWDSYSVAL 以外の値が指定されている場合、このシステム値は無視される。 | 不要 |
| QPWDRQDDIF | 重複パスワード制御 | パスワードを以前のパスワードと異なるものにしなければならないかどうかを制御。デフォルトは0。1~8の場合、※4 の表のように同じパスワード使用が抑止される。次回パスワード変更時に効力を発揮。QPWDRULES システム値に *PWDSYSVAL 以外の値が指定されている場合、このシステム値は無視される。 | 不要 |
| QPWDRULES | パスワード規制 | パスワード規則 (QPWDRULES) システム値は、パスワードの形式が正しいかどうかを検査するための規則を指定します。 *PWDSYSVAL を指定していなければ、QPWDRULES システム値に 2 つ以上の値を指定できます。*ALLCRTCHG *LMTPRFNAME *MINLEN15 *REQANY3。次回パスワード変更時に効力を発揮。※5 を参照 | 不要 |
| QPWDVLDPGM | パスワード妥当性検査プログラム | インフォセンターの記載はパスワード承認プログラム。パスワードの妥当性検査チャックプログラムを登録(基本はユーザー作成のプログラム)して変更しようとしているパスワードを検査できる。デフォルトは*NONE(プログラム無し)。 次回パスワード変更時に効力を発揮。*REGFACは妥当性検査プログラムを出口点 QIBM_QSY_VLD_PASSWRD (形式 VLDP0100) を参照して呼び出す。またはユーザー作成のPGM名・ライブラリー名を指定可能。※6 | 不要 |
※1 マニュアルには以下の記載があります。
推奨値: A、E、I、O、または U。他のシステムとの互換性を保つために、特殊文字 (#、$、および @) を禁止することもできます。
※2 パスワードの設定例毎の許可・不許可のサンプルが掲載されています。

※3 パスワード・レベル (QPWDLVL)
https://www.ibm.com/docs/ja/i/7.4.0?topic=passwords-password-level-qpwdlvl
QPWDLVL 2または3は、パスフレーズを使用可能になる、という意味です。として、以下のコメントが記載されています。
パスワード・レベルは、パスワード値としてパスフレーズを使用できるように設定することが可能です。「パスフレーズ」という用語は、非常に長い値を取ることができ、また、パスワード値に使用される文字についての制約事項 (存在する場合) がほとんどないパスワード値を表すために、コンピューター業界で使用されることがあります。パスフレーズでは、文字と文字の間にブランクを使用できます。ブランクによって、文、または文の一部からなるパスワード値を指定できます。パスフレーズの制約事項は、アスタリスク (*) で開始できないということと、末尾のブランクは削除されるということだけです。
また、以下の記載があります。
システムのパスワード・レベルを 1 文字から 10 文字のパスワードから、1 文字から 128 文字のパスワードに変更する場合には、慎重な考慮が必要です。ユーザーのシステムが、一つのネットワーク内で他のシステムと通信している場合には、すべてのシステムは長いパスワードの処理が可能でなければなりません。
このシステム値への変更は、次の IPL のときに有効になります。現行パスワード・レベル値および保留パスワード・レベル値を参照するには、機密保護属性の表示 (DSPSECA) コマンドを使用します。
※5 パスワード規則 (QPWDRULES)
原文:https://www.ibm.com/docs/ja/i/7.4.0?topic=passwords-password-rules-qpwdrules







※6
原文:https://www.ibm.com/docs/ja/i/7.4.0?topic=passwords-password-approval-program-qpwdvldpgm





