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Altas WiFiとData Advanced Callback

Last updated at Posted at 2019-07-13

LPWAとアセットトラッキングは長距離、低消費電力、低コストというLPWA技術の特長から、最近多くの事例が出てきています。(日本向けRC3トラッキングデバイスはこちらにも載っていますし、ここには掲載されていないデバイス、ソリューションも多く存在します)
位置情報を取得する手段と言えば、GPSや日本ではQZSS(準天頂衛星システム)などがあり、精度の高い位置情報を提供することができるようになっています。
ただ、そこまで位置精度は必要ないけど、デバイスのバッテリー稼働時間を何年も保ちたいという方もいるでしょう。
その時の選択肢として考えられる最有力はWi-Fi位置情報サービスではないでしょうか?
wifi.jpg

Sigfox社は、here社と提携し、LPWAにマッチしたWiFi位置推定サービス**"Atlas Wi-Fi"**を提供しています。

#Atlas Wi-Fiの特長
WiFi位置推定という言葉を聞くと、多くの方は既にそのようなサービスが存在していることをお気づきでしょう。
では、何か違うのか?
Atlas Wi-Fiは、LPWA技術をアセットマネイジメントに使うということに特化したサービスです。まず、LPWAでは、あまり多くのデータを送信できません(というかすべきではありません)。また、数多くのアセットを管理しようとすると、やはりコストが気になります。
Atlas Wi-Fiは、街中のWi-FiアクセスポイントのMACアドレスのみをSigfoxネットワークで送信すれば、お客様のITシステムに位置推定結果を提供することができます。
image.png

上図: Sigfox Buildページから引用

もちろん、コストも他社サービスよりも安価になっています。
また、Wi-Fiアクセスポイントは街中には多く存在しますが、郊外や物流倉庫周辺には存在しない場合があります。その時にでも位置測位ができるよう、Atlas native(Sigfox基地局による位置推定サービス)との組み合わせや、登録されていないご自身のWi-FiアクセスポイントをAtlas Wi-Fiサービスに組み込むPrivate Databaseというサービスもあり、これら課題を解決することができます。
つまり、

  • GPSと比較して低消費電力
  • コスト(位置推定サービスコスト)
  • Atlas native / Private Databaseによる情報補完
  • 屋内でも利用可能(もちろんワールドワイド)

といった観点で、ユースケース次第では、十分、Atlas Wi-Fiという選択肢が見えてくるのではないでしょうか?

#Atlas Wi-Fiを使ってみる
Atlas Wi-Fiを使おうとした場合、まずは、Atlas Wi-Fiに対応したSigfoxデバイスを入手します。こちらの記事を参考にご自身でWi-Fiトラッカーデバイスを作成いただいても結構です。
ただし、(2019年7月)現在、Sigfox BuyではAtlas Wi-Fiオプションを購入することができないので、Atlas Wi-Fiのオプション追加に関しては、直接Sigfox Operator(国内は京セラコミュニケーションシステム)までお問い合わせください。

#Atlas Wi-Fi位置情報を取得する
無事、Atlas Wi-Fiオプションを追加できれば、あとは、

  1. Wi-FiモジュールでスキャンしたAP MACアドレスを2つ、ペイロードとして送信します。
  2. Data Advanced CallbackにcomputedLocationを追加する。

これで、位置推定結果がお客様のITシステムに提供されます。

##Data Advanced Callbackに"computedLocation"を追加する
Advanced Callbackの登録方法は下図の通りです。
image.png
Callback Typeに**"SERVICE"-"DATA_ADVANCED"**を選択し、下記例のようなJSON Bodyを設定すれば完了です。

body.json
{
  "device":"{device}",
  "time":{time},
  "data":"{data}",  
  "lqi":"{lqi}",
  "computedLocation":{computedLocation}
}

##Atlas Wi-Fi推定位置情報を確認する
Data Advanced Callbackを設定の完了後は、デバイスからWi-Fi MACアドレスを含んだメッセージが送信されるのを待ちます。
メッセージが送信されると下記のようなJSONが送られてきます。

callback.json
{
  "device": "1234AB",
  ...(略)
  "computedLocation": {
    "lat":35.5xxxxxxxxxxx,
    "lng":139.7xxxxxxxxxxx,
    "radius":24,
    "source":6,
    "status":1
  }
}

各項目の意味は下表を参考にしてください。

項目 内容
lat 緯度
lng 経度
radius 最大推定誤差(m)
source 位置推定ソース(1:Sigfox独自GPSフォーマット、2:Atlas native、6:Atlas Wi-Fi
status 位置推定ステータス(0:位置情報なし、1:OK、2:Fallback、20:無効なペイロードフォーマット)

通常、Altas Wi-Fi位置推定に成功するとsource=6、status=1となります。

是非、お試しください。

Sigfox Japan KCCS

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