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NSSOLAdvent Calendar 2022

Day 22

主成分分析で振り返るM-1グランプリ(2018-2022)

Last updated at Posted at 2022-12-26

1.はじめに

先駆者の記事を参考に、M-1グランプリ2022(とついでに過去のM-1グランプリ)の決勝ファーストラウンドのデータを利用して、主成分分析します。出場者と審査員の特徴が捉えられたらいいな、と思います。

https://qiita.com/haltaro/items/dbfa03c2dd4023316111
↑の@haltaro さんの記事では、2017年までのデータにて分析が行われていました。M-1グランプリのルールや主成分分析の理論的背景まで説明されていて、大変分かりやすいです。是非読みましょう。

本投稿は、2018-2022のデータでも同じことをやってみた、という内容です。ソースコードはこちらです。

2. M1グランプリ2022

最近のM1で結果を見てみます。ウエストランド面白かったですね。ヨネダ2000も最高でした。敗者復活の令和ロマンも最高でした。敗者復活といえばシンクロニシティとハローキティのコラボ動画もおすすめです。キティちゃんの感想が好きです。

2.1 採点結果

ファーストラウンドの順位で並べています。

コンビ名 出番順 邦子 大吉 富澤 志らく 礼二 松本
さや香 5 92 96 95 97 95 97 95
ロングコートダディ 4 94 92 94 96 96 95 93
ウエストランド 10 91 93 93 94 98 96 94
男性ブランコ 6 86 91 92 95 94 96 96
真空ジェシカ 2 95 92 92 92 94 94 88
ヨネダ2000 8 91 91 96 91 97 90 91
オズワルド 3 87 93 90 90 95 92 92
カベポスター 1 84 94 92 93 89 92 90
キュウ 9 87 90 88 90 89 90 86
ダイヤモンド 7 86 90 88 88 88 89 87

これを主成分分析にかけます

2.2 主成分分析

こんな感じになりました。
download.png

2.3 考察

過去記事の文章を参考にしながら、2022年度の結果に置き換えた文章にて、図表の説明をします。


(過去文献から(ほぼ)引用した部分)

両図ともに、横軸は第一主成分、縦軸は第二主成分です。左図は主成分空間における各出場者の分布を表します。青点は最終決戦進出,赤点は敗退を表します。一方、右図は主成分空間における各審査員の評価傾向を表します。近くに位置する審査員同士は、似たような評価傾向を持ちます。

例えば、博多大吉さんに強く支持された出場者は、左図の左上付近に分布する傾向があります。一方で山田邦子さんに強く支持された出場者は、左図の左下付近に分布する傾向があります。

第一主成分(横軸)に注目すると、全審査員に共通する評価傾向があることがわかります(右図で審査員全員が左を向いているので)。左側に位置する出場者ほど、全ての審査員が面白いと判断したようです。

(引用おわり)


右図。審査員は上下で大きく二方向に分かれています。

上向き。左図から察するに、王道系のしゃべくり漫才を評価する人たち、のように見えます。さや香とカベポスター良かったですね。男性ブランコは...王道かなあ...?オズワルドも普段ならもっと上の方に配置されそうです。

下向き。ヨネダ2000を高評価した志らくさんと塙さんは、右図で同じような向きになっています。そういえば、志らくさんはランジャタイ(2021)やトムブラウン(2018)も高評価でした。イリュージョン系ですね。変なネタです。邦子さんも同じ向きです。邦子さんが高く評価した真空ジェシカは、左図だとヨネダ2000の近くにいます。王道からは外れた、...変なネタです。

3. 過去大会

2001年-2017年までは過去記事にて紹介されているので、本記事では2018年から2021年までを表示します。

3.1 第14回 (2018年)

優勝は霜降り明星でした。
download-4.png

右から左に向かって会場のウケ、ですかね。

右図。志らくさん上沼さんが真逆の方向です。上向きが変なネタですかね。大体トムブラウンのせいでしょう。
左図。ジャルジャルの"国名分けっこ"も変なネタでした。好きです。

3.2 第15回 (2019年)

優勝はミルクボーイでした。
download-3.png

左図。志らくさん-塙さん vs その他、となっています。上向きが変なネタかな。

3.3 第16回 (2020年)

優勝はマヂカルラブリーでした。
download-2.png

左から右向きに会場のウケかな。

右図。オール巨人さんと塙さんが逆向き。下向きグループが、オール巨人さん・松本さん・上沼さん。上向きグループが、他の方々(塙さん志らくさんなど)。志らくさんが埋もれちゃっています。今回はイリュージョンは感じなかったのかな。マヂラブのフレンチは変なネタでしたけど、あまり刺さらなかったのですかね。

3.4 第17回 (2021年)

優勝は錦鯉でした。
download-1.png

右図。上沼さんと志らくさんが完全に逆向き。下向きが変なネタですね。ランジャタイのせいでしょう。左図を見るとランジャタイがいますね。ランジャタイのせいでした。とはいえ、上向きはそれほど王道という感じはしません。モグライダーがいますし。なんでしょうね。

4. おわりに

2001-2017の分析や、主成分分析の詳細に興味を持たれた方は、先行研究の記事を読みましょう。

来年も楽しみですね。以上です。

5. 参考文献

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