昨年のアドベントカレンダーでは、OpenTripPlannerを使った可視化をテーマに、弊社オフィスの移転による辿り着きやすさの変化を可視化しました。
最近では、公共交通の所要時間を検索するのに、OpenTripPlannerだけではなくR5というソフトウェアが使われることも多くなってきました。
これらのツールを使ってみると、それっぽい所要時間がすぐに出てきます。そのため、しっかりと数値を確認することなくデータを使ってしまい、後になって外れ値などに気づくということが結構あります。
そこで今回は、導出される所要時間の正確性を上げるための手法を何点か紹介します。
所要時間の正確性を概観するために
変な値がないかを確認するための一番良い方法は、発着点の直線距離を所要時間で割ることです。
例えば使われた移動手段が徒歩だけであれば、徒歩の既定値(OTP1.5であれば3MPH=4.8km/h)に近い数値が出てきますし、それが全体の移動速度の平均値の場合、交通機関を使った移動は行われておらず、ルーティングに交通機関が含まれているかを確認する必要があります。
もちろんルートの迂回などがあるため、必ずしも決まった平均速度になるわけではありませんが、一番に数値の正確性を確かめるには、最も手軽な方法です。
地図上で外れ値を見つけ出す
また、出てきた所要時間をQGISなどを通して観察することも重要です。
道路網や交通網のレイヤと重ねることで、例えば道路網の欠損や乗り換えがうまくいっていない事例などを見つけることができます。
徒歩と交通機関を別に検証する
徒歩だけのモードで計算をしてみると、例えば高速道路を歩行者が通ってしまうといった事例や、うまく道路網がつながっていない事例などを見つけることができます。
また、停留所だけに絞ってODを探すことで、乗り換えがうまくいく・いかないというのを判断できたりします。
複数のツールで検証すると、だいぶ正確なデータが取れます。
どこまでの正確性を求めるのかを決める
ルーティングには、それぞれの計算方法やルートなどによって、100%の正確性を保証できないことの方が多いかと思います。誤差が出る部分が全体に与える影響はどの程度なのか、といった点を的確に判断する必要があると思います。