これは QGIS Advent Calendar 2025 の 6 日目の記事です。
2025年12月5日に、QGIS Web Site のダウンロードページがリニューアルされました!
しかし、現在の LTR(長期安定版)である QGIS 3.40 が入手できないようです。Regular Version をインストールすると、これまでは QGIS 3.40 を利用できましたが、昨日からは QGIS 3.44 がインストールされるようになっています。
聞いてみました
自分なりに調べたのですが、macOS では QGIS 3.40 LTR を入手する術が見つからなかったので、Issue を立てて聞いてみました。
すると、次のように記載することで対応予定との回答を得ました。
Note: There are no QGIS 3.40 LTR builds available on macOS. QGIS 3.44 is stable and has been designated as the future Long Term Release (LTR); therefore 3.44 is the recommended version for macOS users.
つまり、「QGIS 3.44 は安定版であり、将来的な LTR 版に指定されているため、macOS ユーザーは QGIS 3.44 を推奨である」 ということです。一般に LTR 版と発表されているのは QGIS 3.40 ですが、これからは macOS ユーザーは安心して QGIS 3.44 を使って良さそうです。
このプルリクエストはまだマージされていないのですが、マージされればダウンロードセクションに上記の文言が追加されることになります。
2025年12月8日にプルリクエストがマージされ、macOS ユーザー向けの Note が追加されました。
おさらい
通常、QGIS は2つのバージョンから選択して利用できます。
Long Term Version(LTR)
- 安定性が最優先される
- 重大なバグ修正のみが提供され、新機能の追加はない
- 業務での利用には、こちらのバージョンが推奨される
Latest Version
- LTR 版にない、最新機能をすぐに使える
- LTR 版で使っているプラグインが使えないこともある
- 個人利用や最新機能が必要な研究利用に向く
ただ、macOS 版については QGIS 4.0 への対応の関係でバージョン名が通常とは異なるので、以下のように読み替えて利用すると良いでしょう。
- Regular Version -> 通常の LTR 版
- Nightly builds -> 通常の Latest 版
ちなみに ... QGIS 3.44 はかなり良いです!
macOS にインストールした QGIS 3.44 の詳細を見てみると、最新の GDAL が使えるようになっていたり、GEOS のバージョンが上がっていたりと、嬉しいことが多そうです。
早速、色々と検証してくれた会社のメンバーによると、Python コンソールから直接 DuckDBを扱える ようになっていたり(@yutannihilation)、GeoParquet をドラッグ & ドロップで追加できる ようになっていたり(@moritoru)するようです。
それでは皆さん、良い QGIS ライフを!



