はじめに
以前Blenderのライトの記事を公開させていただきました。
今回はライティングの基本である3点照明についてまとめてみました。
目次
・3点照明とは
・照明の配置方法
3点照明とは
3点照明はBlenderのみに使用される技法ではなく、映像や写真などにも使用されている
ライティングの基本的な技法になります。
「キーライト」「バックライト」「フィルライト」という3つの位置にライトを配置することで
物体に陰影をつけより立体的に物体を表現することが可能になります。
■3つのライトについて
ライトの種類 | 説明 |
---|---|
キーライト | 正面を向いて左側か右側から斜の角度で物体に主要な光を当てる。メインのライトとして使用される。 |
バックライト | 物体の裏側から光を当て、輪郭を浮かび上がらせる。立体感と深さを強調する。 |
フィルライト | キーライトの反対側から光を当て、影を和らげる。また、照らされていない部分を照明して全体の明るさを均一にしてくれる。 |
ライトの配置方法
何もライトを配置しない場合がこちらになります。
ここにライトを追加しどんな物体なのかわかりやすくしていきます。
■各ライトの配置
今回はこのような感じで3つのライトを配置しています。
ざっくりと3つのライトの配置を説明するとバックライトは物体の後ろに、キーライトは物体の正面に、フィルライトはキーライトの左右反対側に配置しています。
各ライトのパラメータについては詳しく載せていきます。
・真上から見た状態
・左横から見た状態
■キーライト
キーライトは主要な光源であり、物体を照らすために使用されるため、バックライトに次いで強い光源です。キーライトは、物体にどれだけの陰影を与えるかや、空間全体の明るさをどう表現したいかを決める重要なライトです。
ライトの詳細設定
設定項目 | 設定値 |
---|---|
Light | AriaLight |
Color | White |
Power | 1000W |
Shape | Rectangle |
Size(X) | 5m |
Size(Y) | 5m |
Clip Start (Shadow) | 0.05m |
Bias(Shadow) | 0.500 |
■バックライト
バックライトは3つの照明の中で最も強い光源になります。この理由は、空間に立体感と深みを与えるためです。バックライトは物体の背後から照らすことで、被写体の輪郭を強調し、背景と物体が一体化しないようにします。これにより、物体が平面的ではなく立体的に浮かび上がるように見えます。
バックライトのみのアウトプットになります。
ライトの詳細設定
設定項目 | 設定値 |
---|---|
Light | SpotLight |
Color | White |
Power | 5000W |
Rabius | 1m |
Size(SpotShape) | 178° |
Blend(SpotShape) | 0.931 |
Clip Start (Shadow) | 0.5m |
Bias(Shadow) | 0.500 |
■フィルライト
フィルライトは、キーライトやバックライトによって作られた影を軽減するために使用される光源です。3つの照明の中で一番弱い光源になります。
フィルライトのみのアウトプットになります。
ライトの詳細設定
設定項目 | 設定値 |
---|---|
Light | AriaLight |
Color | White |
Power | 80W |
Shape | Square |
Size | 1m |
Clip Start (Shadow) | 0.05m |
Bias(Shadow) | 0.500 |
■完成
全てのライトを配置した結果がこちらになります。
何もライトがない時より物体がどのようなものなのかわかりやすくなったかと思います。
まとめ
今回はライティングの配置についてまとめさせていただきました。
どのように物体を見せたいかによってライトの配置が変わるため難しい技術だなと感じました。
ライトをどこに置いたら影がどこに出るのかなどを理解しながら、より良いライティングを心がけていきたいと思います。