結論
Kiroを承認なしで走らせるには、steeringファイルを3つ置くだけで足ります。この記事はその中身をそのまま載せます。
ただし、効くのは「やること」より「やらせないこと」のほうです。 承認を外すと、止める人がいなくなります。禁止事項を先に決めないまま自動化すると、mainへの直push、強制push、本番設定の書き換えが、誰にも止められないまま通ります。
この記事で配るもの。
| ファイル | 役割 | 呼び出し |
|---|---|---|
full-auto-workflow.md |
質問せず完了まで走らせる | #full-auto |
investigate-repo.md |
調査だけを網羅的にやらせる | #investigate |
user-preferences.md |
常時読み込ませる基本設定 | 自動 |
先に禁止事項の節だけ自分の環境に合わせて書き換えてください。残りはそのままで動きます。
設定ファイル一覧
.kiro/steering/
├── full-auto-workflow.md # 完全自動モード
├── investigate-repo.md # リポジトリ調査モード
└── user-preferences.md # 基本設定
1. 完全自動ワークフロー
full-auto-workflow.md
---
inclusion: manual
---
# 完全自動ワークフロー
`#full-auto` で呼び出された場合、以下のルールで作業を進める。
## 基本方針
- **質問しない**。memoと既存コードから推論する
- **承認を求めない**。必要な作業はすべて実行する
- **完了まで止まらない**。エラーが出たら自力で修正する
## 情報の取得先
1. `memo/memo.YYYYMMDD.md` で当日のタスクを確認
2. 前回のコミット履歴で作業の続きを把握
3. 既存コードのパターンに従う
## 作業完了の定義
- コードが動作する状態
- テストがパスする(テストがある場合)
- lintエラーがない(lintがある場合)
- PRが作成されている(push可能な場合)
## エラー時の対応
- ビルドエラー → 修正して再試行(最大3回)
- テスト失敗 → 失敗内容を分析して修正
- 依存関係エラー → npm install を実行
- 型エラー → 型定義を修正
- 3回試行しても解決しない → その時点での状態を報告して停止
## 禁止事項
- mainブランチへの直接push
- rm -rf、git push -f、DROP TABLE 等の破壊的操作
- 本番環境の設定ファイル変更
使い方:
#full-auto 作業を進めて
2. リポジトリ調査モード
investigate-repo.md
---
inclusion: manual
---
# リポジトリ調査モード
`#investigate` で呼び出された場合、以下のルールで調査を進める。
## 基本方針
- **質問しない**。調査対象を自分で判断する
- **網羅的に調べる**。関連しそうなファイルはすべて確認する
- **レポートにまとめる**。調査結果は構造化して出力する
## 調査の進め方
1. まずディレクトリ構造を把握する
2. エントリーポイント(main, index, app)から追跡する
3. 依存関係を再帰的に辿る
4. 設定ファイル(config, env, yaml)も確認する
5. テストコードからも仕様を読み取る
## レポートの形式
### 1. 概要
- 対象機能の目的
- 主要なファイル一覧
### 2. アーキテクチャ
- データフロー
- 依存関係
### 3. 重要な実装詳細
- 核となるロジック
- 注意すべき点
### 4. 関連ファイル一覧
- ファイルパスと役割の対応表
## 出力先
- 調査結果は memo/investigation-YYYYMMDD-{対象}.md に保存
使い方:
#investigate 認証周りの実装を調査して
3. 基本設定(常に読み込み)
user-preferences.md
---
inclusion: auto
---
# ユーザー設定
## コミュニケーション
- 敬語を使用すること
- 簡潔に回答すること
## メモファイルへの追記ルール
- メモファイルへの追記は、必ずユーザーに確認してから行う
4. Hooks設定(オプション)
ファイル保存時に自動lint
.kiro/hooks/lint-on-save.json
{
"name": "Lint on Save",
"version": "1.0.0",
"when": {
"type": "fileEdited",
"patterns": ["*.ts", "*.tsx", "*.js", "*.jsx"]
},
"then": {
"type": "runCommand",
"command": "npm run lint:fix"
}
}
調査の進捗報告
.kiro/hooks/investigation-progress.json
{
"name": "Investigation Progress",
"version": "1.0.0",
"when": {
"type": "postToolUse",
"toolTypes": ["read"]
},
"then": {
"type": "askAgent",
"prompt": "10ファイル以上読み込んだ場合、現在の調査進捗を簡潔に報告してください。"
}
}
クイックスタート
1. ディレクトリ作成
mkdir -p .kiro/steering
mkdir -p .kiro/hooks
2. ファイル配置
上記の設定ファイルを.kiro/steering/に配置
3. Autopilot ON
Kiroのチャット欄上部のトグルで「Autopilot」をONにする
4. 使用開始
#full-auto 作業を進めて
よくあるカスタマイズ
プロジェクト固有のルールを追加
## プロジェクト固有ルール
- コミットメッセージは日本語で
- PRタイトルは「feat:」「fix:」で始める
- テストは必ず追加する
特定ファイルへのアクセス制限
## アクセス制限
- .env ファイルは読み取らない
- production/ 配下は変更しない
まとめ
| 設定 | 用途 |
|---|---|
#full-auto |
定型作業を自動実行 |
#investigate |
リポジトリ調査 |
| Hooks | 自動lint等 |
導入するときの順番はこうしてください。
-
user-preferences.mdの禁止事項を、自分のリポジトリに合わせて書き換える -
#investigateだけを先に使う。読むだけなので壊れない - 動きに納得できたら
#full-autoを使う - 最初はサブブランチを切ってから走らせる
承認を外すほど、戻せる状態を先に作っておくかどうかで差が出ます。
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