先日App Storeに申請したアプリがリジェクトされた際の顛末が何とも言えない感じでした.
リジェクト理由
Guideline 2.1 - Performance - App Completeness
「IPv6ネットワーク環境下でログインできない」ことを理由にリジェクトされました
原因の調査
その際のアップデート内容はログインや通信処理に関わるものではなく「何故?」と思ったのですが,
ひとつずつ原因の仮説を検証していくことにしました.
仮説1: アプリ実装の問題
まずはAppleの指摘にある通り,IPv6環境での動作を確認しました.
結果
残念(?)ながら問題なく動作.
仮説2: テストアカウントの問題
「ログインできない」との指摘だったので,テストアカウントが無効になっている,またはアカウント情報が間違っている可能性が考えられます.
そこで,iTunes Connectに登録してあるテストアカウントでログインを試みました.
結果
こちらも問題なし.
仮説3: サーバの問題
アプリ側に問題はなさそうなので,審査時間帯におけるサーバ側の問題かと思い,ログを確認しました.
結果
例によって問題なし
その他の原因の可能性
調査の結果,アプリ・テストアカウント・サーバいずれも問題はありませんでした.
そこで再度問題解決センターの情報を確認したところ
スクショにWi-Fiのアイコンがない…
最終的に採った対応
考えられる仮説はいずれも棄却されましたが,審査時の通信状態に問題がありそうなので,
端末の通信状態を確認のうえ再度審査を行ってもらうよう,問題解決センターで返信しました.
- バイナリでのリジェクトではありましたが,リジェクト時のメッセージには「我々(Apple)が誤解している場合には問題解決センターにて返信」するよう記載されていたので、返信のみの対応としました.
- また,レビュー時に指摘された問題はなかったことを示すため,IPv6環境で動作確認したこと(およびその時のスクリーンショット)も合わせて返信しています.
結果
翌日,何事もなかったかのように審査に通過しました
まとめと教訓
レビュアからは原因についての回答はありませんでしたが,どうやら端末の通信状態の問題で間違いないかと思います.
極めて初歩的なことなので天下のAppleがまさか…とは思いましたが,人が審査をしている以上,起こりうることは起こるということでしょう.
- ただし,考えられる可能性(今回で言えばアプリ・テストアカウント・サーバの問題)をすべて取り除いておくことは重要かと思います.