Q#とは
量子コンピューティング用のプログラミング言語であり、2017年にマイクロソフトによって実装されました。Quantum Development Kitに含まれており、開発環境としてVisual Studioを利用できます。
Quantum Development Kit(QDK)とは
Microsoftから公開された量子コンピューター向けの開発キットです。キットには以下のものが含まれています。
- プログラミング言語「Q#」
- 量子コンピューティングのシミュレータ
- サンプルやライブラリなどのリソース
前提条件
最低限以下の要件を満たしている必要があります。
- AVX拡張命令セットに対応したCPU
- Windows 64ビット環境
(ここではWindows環境を前提にしていますが、QDKダウンロードサイトにはfor macOS and Linuxがあるのでこれらの環境でも可能だと思います。)
環境構築
1.VisualStudio2017のインストール
ここでは、学生や個人の開発者向けであれば無料で使用できるVisual Studio Community 2017を使用します。VisualStudioダウンロードサイトからダウンロードしてインストールしてください。
※注意:インストール時のワークロード選択画面で、「ユニバーサルWindowsプラットフォーム開発」と「.NETデスクトップ開発」の2つに必ずチェックをつけてインストールしてください。
2.Quantum Development Kitのインストール
QDKダウンロードサイトより、"Download for Windows"をクリック。
クリックすると下のようなページに移動するので、さらに"Download"をクリックすると、"QsharpVSIX.vsix"のDownloadが始まります。
Downloadが完了したら、"QsharpVSIX.vsix"を実行してインストールしてください。
以上で環境構築は完了です。
サンプル実行
GitHub Microsoft/QuantumのリポジトリをCloneやDownload ZIPなど任意の方法でDownloadして、VisualStudio2017のファイル > 開く > プロジェクト/ソリューションから"QsharpLibraries.sln"を開いてください。
開いたら下図のように、ソリューションエクスプローラー > Samples > 0.Introduction > TeleportationSample で右クリック > スタートアッププロジェクトに設定 をクリックして設定してください。
設定後はソリューションを実行(F5)で実行するとテレポーテーションのサンプルが実行され、図のような結果がでれば成功です。(True or Falseは実行タイミングによって異なりますので気にしなくてOKです。)
#まとめ
特に複雑な設定もなく、インストーラーに従うだけで環境を構築することができました。みなさんも是非お試しあれ。