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G検定 所感

Last updated at Posted at 2025-10-15

はじめに

先日、JDLA Deep Learning for GENERAL(G検定)に合格しました。AIブームの真っただ中、体系的に知識を学ぶ良い機会となりましたが、一方でこの資格が持つ「実態」と、周囲に与える「錯覚資産」としての側面について、合格者としての率直な所感を述べたいと思います。


① G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL)紹介

G検定は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催する民間資格です。「ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して事業応用する能力や知識を有しているかを検定する」ことを目的としています。また、意外と歴史が古く2017年から存在しています。

  • 対象者: AIをビジネスに活用したいすべてのジェネラリスト
  • 出題範囲: AIの歴史、技術、数理統計、法律・倫理、最新事例など広範囲
  • 特徴: 120分で160問程度(時期により変動)という問題数の多さから、高い解答スピードが求められます。

② 監視なしの「自宅受験」が意味するもの

G検定の大きな特徴として、**自宅や職場などから受験できるオンライン試験(IBT方式)**であり、試験中の監視が原則として行われない点があります。

事実上、「カンニングが可能」ということです。
就活で課されるSPIテストと似たようなものですね。(もしかしてもうなくなった?)

JDLAは不正行為を禁止していますが、カメラ監視がないため、試験中はテキストやウェブ検索を自由に行うことが可能です。この形式は、知識の暗記よりも「限られた時間内で必要な情報を素早く見つけ出し、判断を下す」という、ビジネス現場で求められるスキルを問う意図があるとも解釈できますが、同時に、「調べれば合格できる」という実態も生じています。


③ OCRや生成AIがあれば解答は「ほぼ一瞬」?

G検定の多くの問題は選択式の知識問題です。この形式は、現代のAI技術と組み合わせることで、以下の事態を引き起こしやすくなっています。

  1. 問題のOCR読み取り: 問題画面をキャプチャし、OCR(光学文字認識)で問題文を瞬時にテキスト化できる。
  2. RAG/生成AIによる検索: そのテキストをChatGPTなどの生成AIや高性能な検索エンジンに入力すれば、適切な解答の根拠、あるいは直接的な解答が短時間で提示されます。また、流行りのRAG(Retrieval-Augmented Generation) を簡易的に構築してみるのも有効だと考えます。

試験時間はタイトですが、RAGや、生成AIの力を借りることで、合格に必要な「知識量」のハードルは、純粋な暗記型試験と比べて大きく下がります。これにより、資格の公平性や、合格者が本当に自力で体系的な知識を身につけたかという点は担保されません。

私は一応エンジニアなので、「OCRでの読み取りと解答を自動化するプログラム」を作成してみましたが、十分な速さと精度が出るプログラム自体は1時間あれば作れてしまいました。(もちろん本番の試験には使っていません)


④ 錯覚資産としてのG検定

前述のような実態があるにも関わらず、G検定はビジネスシーンにおいて一定の「錯覚資産」となりえます。

※「錯覚資産」とは、「周囲が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚」(『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』より)を指します。

G検定合格がもたらす錯覚資産の要素:

  • 「AI」という最先端のイメージ: 資格名に「Deep Learning」とあるだけで、「最新技術を理解している人」という印象を与える。
  • JDLAという団体の信頼性: 権威ある団体が主催していることで、資格の権威が担保される。
  • 資格取得への努力の肯定: 難しそうな試験に合格したという事実が、「学習意欲と実行力がある」という評価につながる。

この錯覚資産は、転職活動、社内でのDX・AIプロジェクトへのアサイン、名刺交換時の話題作りなど、キャリアの初期チャンスを引き寄せる上で絶大な効果を発揮します。


まとめ:G検定との賢い向き合い方

G検定は、AIリテラシーを体系的に学ぶための「コンテンツ」としては優秀です。
しかし、合格そのものは、自宅受験という特性上、純粋な知識量を完璧に証明するものではありません。

資格を本当にキャリアに活かすためには、以下の二点を意識することが重要だと感じました。

  1. 「錯覚資産」の積極的な活用: 合格によって得られた周囲の期待(錯覚)を最大限に利用し、AI関連のプロジェクトや新しい業務に手を挙げる。
  2. 実力という「実態」の確立: 資格で学んだ知識を、実際のビジネス課題の発見や企画提案、エンジニアとの円滑なコミュニケーションに活かし、時間をかけて自らの実力を伴わせる。(そのためにはテキストに書いてあることの把握と言語化くらいできないといけません。自分が取った資格の権威性を保つためにもせめて一周はしましょう。)

G検定は、AI時代に乗り遅れないための「学習のきっかけ」であり、「キャリアチャンスを引き寄せるチケット」と割り切って利用するのが、最も賢明な向き合い方ではないでしょうか。

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