こんにちは。Gaiax管理本部で人事をやっています @frecce です。サンフレッチェと自転車と星空の方の凛ちゃんが生きがいです。このエントリーはGaiaxアドベントカレンダーの23日目として書いています。
はじめに
エンジニア採用、特に新卒採用は難しい!ということは、採用に関わっている方なら誰でも思うのではないでしょうか。その難しさはなぜか、と頻繁に考えるのですが、長い間エンジニア採用に関わっている私もはっきりしたことはわかりませんw
しかし、その要素の一つは採用基準を作りにくいということではないでしょうか。
エンジニアの役割が多岐にわたる中でどんなエンジニアが優れているといえるのか。必須項目は何で、できれば持っていて欲しい項目は何なのか。それらは先天的なのか、後天的なのか。これらを定めること自体が難しい。
本当はここで「Gaiaxではこういうプロセスで採用基準を定めています!」と言えればいいのですが、試行錯誤の中でこれだああああ!とは私もまだ言いづらいので、今回は私達(私?)がどんな採用基準を定めたか、というのを共有します。
Gaiaxの採用像「次世代を担うエンジニア」とは
どんなエンジニアを採用したいのか、言われると次世代を担うエンジニアだと明確に答えます。当たり前です。即戦力を求めるのであれば、なぜ中堅クラスの中途採用くらいのコストがかかる新卒採用をするのか甚だ疑問です。
ですから、教育コストもかかる新卒のエンジニアを採用する理由は、やはり組織の中心になっていってくれるように当然期待しますし、そういう人を採用します(中途だからそうではない、というわけではありません。Gaiaxのエンジニアマネージャーの多くが中途採用です)。
そして、Gaiaxでは次世代を担うエンジニアに求めることを明らかにしていくと、こうなりました。
- 自走できるエンジニア
- 本質的な課題を解決するエンジニア
- Gaiaxっぽいエンジニア
全部で10項目を超える採用基準があるのですが、それらをこの3つに分類して紹介していきます。
①自走できる
@__papix__ や @ufo_ocha が師弟登壇2015で話させていただいたように、「自走できるエンジニア」という単語自体は2013年の師弟登壇で @ryopeko さんが発表されていた内容をパk^H^H参考にさせていただいたものです。その後、2014年、2015年と新人研修のキーワードとなると同時に、新卒採用においても重要なキーワードとなりました。
自走できるエンジニアというのは会社によって定義が異なるとは思いますが、ガイアックスでは概ね見つける、学ぶ、発信/共有する、フィードバックを受ける、という成長サイクルを自分で回せることを言います。
このプロセスを自分で回すためには「主体性」「継続性」「発信力」「最上指向」「一歩を踏み出す」といった要素が並んできます。これらを平易な言葉にするとこんな感じ。
- 途中で投げ出さず、諦めない
- github、技術Blogなど、発信するための媒体を持っている
- 説明できる成功体験がある
- 今最高だと思っているものを捨てて、もっと良い物に向かうことができる
- 回すだけで満足せず、新しい仕組み、より良い方法などを作りたいと思っている
この中でも重要かなと思うのは説明できる成功体験があるということです。説明できない成功体験は繰り返せません。繰り返せる成功体験にするためには、少なくとも説明できなければなりません。説明できると振り返ることができますし、振り返ることで自分の成功体験を繰り返すことができる(かも知れません)。
②本質的な課題を解決する
先日話題になったように、本質的な課題は表面に見えているものだけとは限りません。また、技術を持つことによってより高い視座から現状を眺めることができ、より本質的な課題が見えてくることもあります。エンジニアは市場や社内外からの要求をそのまま受け取るだけでなく、課題の本質を捉える必要があります。
そのため、技術を手段として考え、その手段を磨き、あらゆる方向から観察し、自分の領域を越えていくような言葉が並んできます。
- 技術は目的ではなく、何かを解決するための手段だと思っている
- 技術が好きで、技術に対して夢中になれる
- 技術で世界を変えたい、変えられると思っている
- 社会やチームなどの問題を自分の問題と考えられる
- 自分の領域を超えて協力しあえる
特にGaiaxに特徴的だなと思うのは、社会やチームなどの問題を自分の問題と考えられるということ。社内ではよく自己責任の範囲が広いという言い方をします。
ぶっちゃけ、社会問題なんて自分には直接関係ないと考えることは簡単なのです。環境問題を自分の身近な問題として捉えている人が何人いるでしょうか?それでもその問題に取り組んでいくためには、「解決しなきゃいけないな」と自分事として捉えていくことが必要ですし、そういう人じゃないと解決できませんきっと。
社会問題でなくチームの問題だって、プロダクトの問題だってそうです。言われた範囲しかしない、できないのはその範囲で自分の意識が止まっているからです。自分と他人の意識の垣根を超えた時に初めて本質的な課題が見えてきます。
③Gaiaxっぽい
ここは明文化されていることが少なく、どちらかと言うと面談したエンジニアが「うーん、なんかよくわからないし言葉に出来ないけど、『こいつ、ウチにいそう!』って思った」という理由を言えるようにしました。
エンジニア採用では、採用対象が周囲のエンジニアを重視する傾向が強く、したがって採用の専門家ではない現場のエンジニアが超重要です。面談やイベントに出ることもしばしばです。しかし、採用の評価において現場エンジニアのボキャブラリーが多くないことも確かです。その時のために直感要素を残してあるというか、その直感を言葉にするのが採用の仕事というか。
一方で、就職はマッチングですから、能力が高くてもマッチしないものはマッチしません。今までにいないような人を採用することも重要ですが、マッチしない、フィットしない人を採用するとその人の人生を狂わせる可能性があります。マッチする人を採用したいので、「っぽい」というのはその言葉の軽さ以上に重要です。
ということで「っぽさ」を言葉にするとこういう感じ。
- カオスに強く柔軟で、初めての仕事でもやり方を考えながら進めていける
- 新しい流れに乗ることができる
- ミッションへの共感、Webサービス/シェアリングエコノミーへの確信
さいごに
こういう考えを持っているGaiaxで働いてみたい、ちょっと話を聞いてみたいという方、@frecceまでお知らせください!
明日のGaiaxアドベントカレンダーは、@hige-tahara さんです!