過去問をやって正解率が低かった「システム戦略」をおさらいしていきます。
今回は「システム戦略:情報システム戦略」を攻略します。
個人的に理解しているところは飛ばして、理解できていないところを説明する感じですね。
今までの所感としては、どの問題もわからないことはないけど理解がぼんやりしている感じですね。
過去問をやっていても「あれ、前回は正解したのに今回間違えた?」、「この問題ってあの問題と同じものじゃないの?」と感じることが多いです。
つまり別の問題をごっちゃに理解しているものが多いということですね。
- 【Step1】どんな問題が出ているか理解する
- 【Step2】正解の出し方を考える
- 【Step3】ごっちゃになっている情報を整理する
という手順で進めていきます。
#【Step1】どんな問題が出ているか理解する
上記のページから出題問題を抽出しています。
重複した問題も多そうなので下記にまとめてあります。
#【Step2】正解の出し方を考える
##■ROIに関する問題 7回
・投資額を分母にして算出する指標 H29春期 問61 H27春期 問61 H24春期 問62 H22春期 問64
→4つとも全く同じ問題。
・ROIを説明したものはどれか H27秋期 問62
・ROI H26春期 問64
・ROI H23秋期 問60
→H27秋期 問62とH23秋期 問60が同じ問題。
どの問題も"利益額を分子に、投資額を分母にして算出するものは「ROI」"と覚えておけばよいです。
##■エンタープライズアーキテクチャに関する問題 6回
エンタープライズアーキテクチャ H27春期 問62 H25秋期 問62 H24秋期 問61 H23秋期 問61 H22秋期 問61 H21秋期 問61
問題も回答も同じもののわけではなく、H27春期 問62とH24秋期 問61、H25秋期 問62とH22秋期 問61が同じで、H23秋期 問61とH21秋期 問61は別の問題です。
※エンタープライズアーキテクチャ解説
エンタープライズアーキテクチャは数多く問題が出されている。
・エンタープライズアーキテクチャを簡単にいうと
経営戦略とITを最適化することによって、社会環境や情報技術の変化に素早く対応するための構造。
エンタープライズって英語に詳しい人だと「企業」って思いがちですが「公的機関」も含まれます。
それなりの規模がある法人や機関すべてを含む感じですね。
ここを違えるとイメージが変わってしまいます。
アーキテクチャとは構造のことですね
ある程度大きな機関が、経営戦略とITを使うことで変化に対応するための仕組みっていう感じですかね。
まあ個人以外のシステム戦略なんていうのはエンタープライズアーキテクチャといえるのかもです。
の説明がわかりやすいですかね
引用:
ビジネス・アーキテクチャー = 人・物・金・情報の動きを可視化
データ・アーキテクチャー = 人・物・金・情報をデータにして可視化
アプリケーション・アーキテクチャー = データを更新参照する機能とその機能を配備する情報システムを可視化
テクノロジー・アーキテクチャー = 情報システムを構築する技術を可視化
・H27春期 問62とH24秋期 問61
→上記がわかっていれば解ける
・H25秋期 問62とH22秋期 問61
→アとウで迷うがアは「企業が」問部分と「組織能力」という部分が違う。
・H23秋期 問61
→上記がわかっていれば解ける
・H21秋期 問61
→上記がわかっていれば解ける
ビジネスアーキテクチャに関連させて下記もまとめて理解する
・ビジネスアーキテクチャ策定の成果物 H21秋期 問62
→ビジネスアーキテクチャを策定する場合の成果物は業務流れ図
##■To-Beモデルに関する問題 4回
T・o-Beモデル H29秋期 問61 H27秋期 問61 H26春期 問61 H22秋期 問63
→多少文言が異なるところもありますが、ほぼ同じ問題文
理想を表すモデルと聞かれているのだから「To-Beモデル」英語の問題です。
##■IT投資ポートフォリオに関する問題 3回
・IT投資ポートフォリオ H30秋期 問61
・IT投資ポートフォリオの目的 H27春期 問64
・ITポートフォリオの説明はどれか H25秋期 問61
→すべて違う問題文。
※IT投資ポートフォリオについて
引用:企業などが情報システムなどIT関連の投資を行う際に、対象をその特性によっていくつかの種類に分類し、企業戦略などに沿って投資額の配分を調整する手法。
うーんよくわかりません。私は下記の説明の方が腑に落ちました
引用:ITポートフォリオとは、金融業界におけるポートフォリオの考え方をIT投資の分野に応用したものです。ポートフォリオとは、国債のようにリスクは低いがリターンも低い金融商品と、株式のようにリスクは高いがリターンも高い金融商品を複数組み合わせて運用することによって、資産運用全体としてリスクとリターンのバランスの両立を目指す手法のことです。
以下の4つのカテゴリに分類されます。というとよくわかりませんが、結局は「どのような投資か?」というだけの話です
戦略 競争優位を獲得するための投資
情報 情報提供に関連する投資
トランザクション ルーチン化された業務改善を目的とした投資
インフラ 基盤部分のための投資。PCやネットワーク、共有データベース。
・H30秋期 問61
→上記がわかっていれば解ける
・H27春期 問64
→上記がわかっていれば解ける
・H25秋期 問61
→上記がわかっていれば解ける
##■プログラムマネジメントに関する問題 2回
・プログラムマネジメントの考え方 H31春期 問61 H29春期 問62
→全く同じ問題。
プロジェクトマネジメントではなくプログラムマネジメント
プログラムマネジメントとは、同時並行的に進められている複数のプロジェクトを組合せ、それらの相互関係を最適化することで、全体として使命をより良く達成するように導く活動
##■情報戦略策定段階の成果物はどれかに関する問題 2回
・情報戦略策定段階の成果物はどれか H30春期 問64 H25秋期 問64
→多少文言が異なるところもありますが、ほぼ同じ問題文
情報戦略策定段階の成果物は全体最適化計画
##■システム管理基準に関する問題 2回
・システム管理基準 H29秋期 問62 H21秋期 問64
→多少文言が異なるところもありますが、ほぼ同じ問題文
情報システムのあるべき姿を明確にする計画は全体最適化計画
全体最適化計画に関連させて下記もまとめて理解する
・外部資源の活用に関する記述 H26春期 問62
→システム管理基準では、「全体最適化計画は、外部資源の活用を考慮すること」と記されている。
・全体最適化計画 H23特別 問62
→組織全体の情報システムのあるべき姿を明確にする計画は全体最適化計画
##■情報戦略の立案に関する問題 2回
・情報戦略の立案 H26秋期 問62 H21秋期 問63
→全く同じ問題。
情報戦略の立案時に整合性をとるのは中長期の経営計画
##■情報システム全体の最適化目標に関する問題 2回
・情報システム全体の最適化目標 H28春期 問62 H22春期 問62
→全く同じ問題。
財務状態の予測と整合性を確保すべきものは情報化投資計画
##■業務モデルを定義する目的に関する問題 2回
・業務モデルを定義する目的 H23秋期 問62 H21春期 問62
→多少文言が異なるところもありますが、ほぼ同じ問題文
業務モデルを定義する目的は組織体全体の情報システムのあるべき姿を明確にすること
##■情報システム化委員会に関する問題 2回
・情報システム化委員会の説明 H25春期 問61
・情報システム化委員会 H23特別 問61
→すべて違う問題文。
情報システム化委員会の役割は情報技術の動向に対応するため、技術採用指針を明確にする、情報システムに関わる活動全般をモニタリングする組織
##■重複していない問題
・TCOの算定に当たって適切なもの R1秋期 問62
→TCO(Total Cost of Ownership)の算定に当たっては埋没原価などの見えない費用も考慮する。
・投資効果が大きいシナリオはどれか H31春期 問64
→同じ100万円でも先にもらっている方が効果が高いことを理解する。先にもらっていれば投資などに回せる
・システム化構想の立案 H30春期 問61
→システム化構想の立案で作成されるものは企業で将来的に必要となる最上位の業務機能と業務組織を表した業務の全体像
・事前評価について説明したもの H28春期 問61
→事前評価なんだから事前に行っている選択肢を選ぶ
・最適化目標設定の留意事項 H27秋期 問63
→最適化目標の留意事項は経営戦略との整合性を考慮すること
#【Step3】ごっちゃになっている情報を整理する
なんか「情報」だとか「計画」っていう文言が頻出していますね。
そのあたりをまとめることでごっちゃになっているものを整理したいと思います。
全体最適化計画
情報戦略策定段階の成果物
情報システムのあるべき姿を明確にする計画
システム管理基準で外部資源の活用を考慮すること、と記されている
組織全体の情報システムのあるべき姿を明確にする計画
中長期の経営計画
情報戦略の立案時に整合性をとる
情報化投資計画
財務状態の予測と整合性を確保すべきもの
#■最後に
とりあえずシステム戦略で一番問題の出題が多い情報システム戦略をまとめました。
次回に、「業務プロセス」、「ソリューションビジネス」、「システム活用促進・評価」をまとめていきます。
#■ゲームプロマネのブログ
http://game-pm.com/
こちらはプログラム要素は少なく、ゲーム開発に関するあれやこれやを話しております。
そちらに興味がある方はぜひのぞいてみてくださいね!
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