応用情報午後試験対策、サービスマネージメントについて攻略していきます。
サービスマネージメントを理解するうえでITILが有効ということで「新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!」をレポートしています。
・前篇はこちら
https://qiita.com/fish_head_pm/items/717c33c255ed86dca65e
今回は後編ということで4章以降を取り上げます!
#●第4章 日々の業務を安定して回すために~サービスオペレーション~
##・サービスデスク
ユーザの窓口となり、サービス提供を行う内部組織や外部組織との調整を行う機能
情報の一元化でユーザー側もサービスプロバイダ側もメリットを得る
すべてのインシデント管理、問題管理のオーナーとなる
##・インシデント管理
インシデントが発生した時に可能な限り迅速に正常なサービスに回復させるための一連の活動
インシデント
標準のサービスに属さない、サービス品質を阻害あるいは低下させるイベント
ワークアラウンド
インシデントに対する暫定対応
インシデント管理のポイント
一元的な管理を行う
既知と未知のインシデントを分類する
FAQ、ナレッジを蓄積する
暫定対応措置を迅速に提供する
一元化させて既知の状態にしてナレッジ化する
インシデント管理の活動
識別
記録
カテゴリ化
優先度付け
初期診断
エスカレーション
調査と診断
解決と復旧
クローズ
##・問題管理
問題
一つまたは複数のインシデントを引き起こす未知の根本原因。
問題管理の活動
識別
記録
優先度付け
調査と診断
ワークアラウンドの実施
記録
変更要求(RFC)の起票
解決
クローズ
##・プロアクティブ、リアクティブ問題管理
インシデントが発生しないように予防する活動をプロアクティブ、インシデントが発生してから行う問題解決活動をリアクティブ活動と定義する
##・要求実現
ポイント
ユーザが顧客やサービスの存在や内容を知っていること
ユーザや顧客がサービスプロバイダにサービスを要求する方法を知っていること。負担無く要求できること。
サービスの提供状況をサービスプロバイダが把握できるようにしておくこと。
活動
ユーザへのサービス情報の提供
ユーザへのチャネルの提供
サービスの提供
サービス提供状況のモニタリング
#●第5章 業務の追加/変更をスムーズに~サービストランジション~
##・構成管理
サービス及びサービスマネージメントに使用する構成要素を一覧化し管理するプロセス
構成要素のことをCIと呼ぶ
管理簿を作成し、情報や状態を記録および更新して、サービスが問題なく提供できるよう維持する
各CIの使用者情報や、使用不能となった時の各サービスにおける影響を判断し、適切な代替策を講じることを支援する
構成管理の活動
CI情報の識別
CI使用不能時のサービスへの影響と代替策の定義
ステータス管理
棚卸し
##・変更管理
新しい業務やCIの追加もしくは既存の業務やCIを変更、廃止する場合の手続きと承認ワークフローを定め、変更を迅速かつ効率ために行うための管理プロセス。
変更のトリガー
インシデント管理 インシデントを解決または予防するためにサービスまたはCIを追加、変更、廃止する
問題管理 問題を解決または予防するためにサービスまたはCIを追加、変更、廃止する
サービスストラテジ ビジネスの目標を達成するために、サービスまたはCIを追加、変更、廃止する
これらのトリガーが起きたところで変更要求:RFC(Request for Change)を起票する。
変更管理の活動
RFCの作成
RFCの受付と記録
RFCのレビュー
変更の評価
変更の許可
変更の計画
変更の実施調整
変更のレビュー
クローズ
#・リリース管理
新規または変更されたサービスを計画通りに開始、定着させること
リリース管理で準備、確認するもの(例)
リリース計画
テスト計画、実施結果
ユーザや顧客への周知
運用マニュアル、手順書
トラブル時の対応方法
ユーザや顧客とのチャネル
運用者へのトレーニング
リリース管理活動
リリース計画立案
リリースのレビュー
リリース準備
テスト、引継ぎ
リリース実施
初期サポート
リリース後の事後レビュー
クローズ
リリースが終わったら構成管理簿やサービスカタログを更新する。
#・ナレッジ管理
サービス提供組織の個人個人がもっちる知識やノウハウを共有し、参照~活用できるようにすること
ナレッジ管理の目的→ナレッジをデータベース化すること
SECIモデル
知識創造や活性化の代表的なフレームワーク
個人の勘や経験、センスでやっていた仕事を言語化し他の人も活用できるようにする
その活用を通じて得た新たな経験や知識をまた言語化して組織に還元する
共同化(Socialization) 個人の暗黙知を獲得、認識する
表出化(Externalization) 個人の暗黙知を言語化して形式知にする
連結化(Combination) 複数の形式知を組み合わせて新たな形式知を創造する
内面化(Internalization) 新たな形式知を得た個人が、実践を通じてまた新たな暗黙知を体得する
「場」の創造
SECIモデルのスパイラルを回すには「場」の創造が大切
カジュアルな雰囲気でお互いを知るためのコミュニケーションコーナー
フリーアドレス化で異なる人と知識を拘留させる
勉強会、社内SNS
ナレッジ管理の活動
ナレッジの特定
ナレッジ蓄積、流通方法の検討
ナレッジ蓄積、流通
ナレッジの活用
#●第6章 改善は一日にしてならず~継続的サービス改善(CSI)~
##・サービスマネージメントの定着と改善を進めるために
サービス測定
各プロセスがきちんとまわっているか?目標に対してどうであるかを図る活動
各プロセスに対して測定項目を設定して測定する
サービス報告
サービス測定結果を定期的に顧客に報告する
どう改善していくかを話し合う場でもある
ルールやフォーマットの文書化、体系化
定義書、実施要領、手順書などの文章にして体系化する
##・7ステップの改善活動
測定すべき内容の定義
測定できる内容の定義
データの収集
データの処理
データの分析
情報の提示、活動
改善、是正の実施
7ステップの改善活動のポイント
ビジネス戦略、ビジョン、目標、に対して今自分たちはどこにいるのか?どのように目標を達成するかを考えてサイクルを回すことが重要。
CSFとKPIを定義する
CSF(Critical Success Factor)
重要成功要因。目標を達成するために必須の活動項目
KPI(Key Performance Indictor)
重要業績評価指標。CSFの達成度合いを測定するための項目。
測定値は「SMART」を意識して設定する
Specific 具体的か?
Measurable 測定可能か?
Achievable 達成可能か?
Relevant 適切か?
Timeley タイムリーか?
##・文章体系例
サービス計画書
実施手順
マニュアル、申請書、報告書
管理簿、管理台帳
#■最後に
午後試験のサービスマネージメントに関しては何を勉強すればいいかよくわかっていませんでした。
「新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!」を読むことで、具体例と設問をつなげる具体的なイメージがわきました。
読みやすいですし、お勧めです!