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JVM - 全体構造

Last updated at Posted at 2024-04-10

Java Virtual Machine (JVM) は、Javaプログラムを実行するための基盤です。この記事では、JVMの全体構造とその主要なコンポーネントについて解説します。

JVMの概要

JVMは、Javaアプリケーションが任意の物理デバイス上で同じように動作することを保証するVMです。具体的には、Javaのコードを実行するための環境を提供し、Javaバイトコードを機械語に変換して、ホストマシン上で実行します。JVMは以下の主要な機能を持っています:

  • ロード: クラスローダーを使用してJavaクラスファイルをメモリにロードします。
  • 検証: バイトコードが正しい形式を持ち、安全に実行できることを確認します。
  • 実行: インタープリターまたはJITコンパイラを使用してバイトコードを実行します。
  • GC(ガーベージコレクション): 不要になったオブジェクトを自動的に削除し、メモリを管理します。

JVMの全体構造

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JVMは主に以下のコンポーネントから構成されています:

  • クラスローダーサブシステム(Class Loader Subsystem): Javaクラスをロードし、リンクし、初期化する役割を果たします。起動クラスローダー、拡張クラスローダー、アプリケーションクラスローダーが含まれます。
  • ランタイムデータエリア(Runtime Data Area): プログラムの実行に必要なデータを保持します。メソッド領域、ヒープ、Javaスタック、プログラムカウンター(PC)レジスタ、およびネイティブメソッドスタックが含まれます。
  • 実行エンジン(Execution Engine): バイトコードを実行するためのコアコンポーネントであり、インタープリター、JITコンパイラ、ガーベージコレクターなどが含まれます。
  • JNI(Native Method Interface): Javaアプリケーションがホストマシンのネイティブライブラリと通信するためのインターフェースです。
  • ネイティブメソッドライブラリ(Native Method Library): JVMが使用するネイティブライブラリの集合です。

クラスローダーサブシステム

クラスローダーサブシステムは、Javaアプリケーションが必要とするクラスやインターフェースを動的にロードし、リンクすることで、Javaの動的な特性をサポートします。クラスは、使用時に初めてメモリにロードされます。

ランタイムデータエリア

  • メソッド領域: クラスレベルの情報(クラス名、親クラス名、メソッド、クラス変数など)を格納します。
  • ヒープ: Javaアプリケーションで生成されるすべてのクラスインスタンスと配列が格納されます。
  • Javaスタック: Javaスレッドごとに作成され、Javaメソッドのローカル変数などを格納します。
  • PCレジスタ: 現在実行中のJavaバイトコードのアドレスを保持します。詳しくはJVM - PCレジスタご参考ください。
  • ネイティブメソッドスタック: ネイティブメソッド(C言語などの他の言語で書かれたメソッド)の呼び出しに使用されます。

実行エンジン

バイトコードは、インタープリターによって直接実行されるか、より高速な実行のためにJITコンパイラによってネイティブコードにコンパイルされます。ガーベージコレクターは、不要になったオブジェクトを自動的に削除し、メモリ管理を最適化します。

JNI

詳しくはJVM - Native Method Interface (JNI)をご参考ください。

最後に

JVMは、Javaアプリケーションが異なる環境で一貫して動作することを保証するための複雑なシステムです。JVMの構造を理解することは、Java開発者にとって、アプリケーションのパフォーマンスを最適化し、効率的なメモリ管理を行う上で不可欠です。

参考情報

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