AWSクラウドプラクティショナー資格取得に向けた学習記録、第9弾です!
今回も模擬試験で間違えた問題に立ち返り、「なぜ間違えたのか」「正しい知識は何か」を徹底的に復習していきます。
特に、コスト管理やコンプライアンスといった、少し応用的なテーマでつまずいた部分を重点的に見ていきましょう。
それでは、復習スタートです!
1. 短期キャンペーンサイトのEC2購入オプション
▼ 復習ポイント
1日間だけ利用するキャンペーンサイト用にEC2インスタンスを利用する場合、コスト最適な購入オプションはどれか。
- 正解:オンデマンドインスタンス
- 自分の回答:スポットインスタンス
【解説】
「コスト最適」という言葉に惹かれて、最も安価なスポットインスタンスを選びたくなりますが、ここには大きな落とし穴があります。
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スポットインスタンス:
- 特徴: AWSの余剰リソースを格安で利用できますが、AWS側の都合でいつでも中断される可能性があります。
- 向いている用途: 大規模な計算処理やデータ分析など、処理が中断・再開されても問題ないもの。
- 今回のケースでは?: キャンペーンサイトは、期間中絶対に停止してはいけません。もし中断されたら、大きな機会損失に繋がります。そのため、スポットインスタンスは不適切です。
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オンデマンドインスタンス:
- 特徴: 使った分だけ秒単位で課金される、最も柔軟なオプションです。中断される心配もありません。
- 向いている用途: 短期的な利用や、トラフィックが予測できないアプリケーション。
- 今回のケースでは?: 「1日間だけ」という短期間で、かつ安定稼働が求められるため、オンデマンドインスタンスが最適解となります。初期費用も長期契約も不要で、キャンペーン終了後すぐに停止すればコストを最小限に抑えられます。
コストだけでなく、「そのワークロードが中断されても良いか?」という視点を持つことが、購入オプションを選ぶ上で非常に重要ですね。
2. AWSのコンプライアンスレポートの取得
▼ 復習ポイント
IT監査で、AWSが取得した監査情報に関するコンプライアンスレポートを提出する必要がある。どのサービスを利用すべきか。
- 正解:AWS Artifact
- 自分の回答:AWS Organizations
【解説】
これは、AWSのコンプライアンス関連のドキュメントを一元的に提供してくれるサービスを知っているかどうか、という問題です。
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AWS Artifact:
- 役割: AWSのセキュリティとコンプライアンスに関するレポート(SOCレポート、PCIレポートなど)をオンデマンドで提供する、ドキュメントポータルです。
- できること: IT監査などで必要となる第三者機関による監査レポートや、AWSとの契約関連のドキュメント(事業提携契約など)をダウンロードできます。
- キーワード: コンプライアンスレポート、監査、契約
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その他の選択肢はなぜ違う?:
- AWS Organizations: 複数アカウントの管理や統制(ガバナンス)を行うサービスであり、レポートを提供するサービスではありません。
- AWS CodeArtifact: ソフトウェア開発で使われるパッケージ(ライブラリなど)を安全に保存・共有するためのリポジトリサービスです。名前は似ていますが、役割は全く異なります。
「Artifact」には「(人工)遺物、工芸品」といった意味がありますが、ここでは「公式な記録・文書」というニュアンスで覚えておくと良さそうです。監査やコンプライアンスという単語が出てきたら、AWS Artifactを思い出せるようにしましょう!
3. コストに応じたアラートの受信
▼ 復習ポイント
複数のAWSリソースのコスト状況に応じたアラートを受け取りたい。どのサービスを利用すべきか。
- 正解:AWS Budgets
- 自分の回答:Amazon CloudWatch
【解説】
「アラート」と聞くとCloudWatchを連想しがちですが、「コスト」に関する詳細なアラート設定はAWS Budgetsの得意分野です。
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AWS Budgets:
- 役割: AWSのコストと使用量を追跡し、設定した予算(バジェット)を超えたり、超えそうになったりした場合にアラートを送信するサービスです。
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できること:
- 「月間のAWS利用料が$100を超えたら通知」といった単純な予算アラート。
- 「特定のタグが付いたEC2インスタンスのコストが$50を超えたら通知」といった、より詳細な条件でのアラート設定。
- 予測に基づいて「このままだと予算を超えそうです」という事前通知も可能です。
- キーワード: 予算、コスト追跡、予測アラート
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Amazon CloudWatchとの違い:
- CloudWatchにも、AWSの合計請求額を監視する「請求アラーム」機能はあります。
- しかし、サービスごとやタグごとといった、より細かい粒度でのコスト監視や、使用量(例: データ転送量が100GBを超えたら)に基づいた予算設定は、AWS Budgetsの方が遥かに高機能です。
「ざっくり全体の料金を監視するのがCloudWatchの請求アラーム、細かく予算管理してアラートするのがAWS Budgets」と覚えておくと、使い分けが明確になりますね。
まとめ
今回の復習では、以下の3つのポイントを学びました。
- EC2購入オプション: コストだけでなく、中断耐性も考慮して選ぶ!
- AWS Artifact: コンプライアンスレポートはここから入手!
- AWS Budgets: 詳細なコスト管理とアラートの専門家!
試験では、このように特定のシナリオでどのサービスが「最適」かを問われる問題が多く出題されます。一つ一つのサービスが持つ「得意なこと」を正確に理解しておくことが、合格への鍵になりそうですね。
本番まで、気を抜かずに頑張りましょう!