近年のエンジニアバブル
いたるところのネット広告では未経験からのプログラマーデビューを促すプログラミングスクールの広告で溢れている。
その勢いは日に日にましており、一体どれほどのスクールがあるのだろうか。もはや比較しようにも数が多すぎている気もする。まさにこの勢いは「スクールバブル」と呼ぶにふさわしいだろう。
スクールで習得できる言語
スクールで教えている言語は大半が「Ruby」である。
機械学習の期待度の高まりもあり「Python」を教えているスクールも存在するが、基本スクール=Rubyに感じられる。
Rubyは記述量も少なく、シンプルな構文で書くことができる。また、フレームワークはRuby on Rails一択であるし
型をいちいち指定してあげなくても良い。初学者がプログラミングを体系的に学ぶにはうってつけの言語だと思う。
Rubyの市場価値
スクールでRubyを学んで卒業した学生は次に転職活動をすると思う。
ついに未経験エンジニアを目指して転生を試みるのだ、しかし実際に転職活動を始めた時に転職ポータルサイトなどでRuby、未経験などの募集を検索すると気づくのだが、Rubyの募集は実際かなり少ない。
Rubyが学びやすく、コードも描きやすいのは確かだが、それを理由にビジネスとしてのサービスを開発するのに使用するかどうかはまた別の話である。ミッションクリティカルなサービスでは型を指定できる言語の方が望ましいし、MVCモデルで記述できるフレームワークはPHPにも存在するのだ、確かにPHPの上位互換としての立ち位置でRubyは紹介されているが、一度PHPで開発したシステムをもう一度Rubyで作り直すのはコストが高すぎる。世の中にあるサービスはだいたいPHPかJAVAで作られているのだ、そして実際の仕事の発注は既存のシステム改修が多く、当然PHPやJAVAのエンジニアが求められる。
新たにRubyで開発を始めるシステムもあるが、だいたいそういう開発を行うのはスタートアップ企業が多く、スタートアップは未経験者を育てながら開発していく余力は無いところが多い。
以上のことからRuby未経験エンジニアの募集は少ない。
スクールを卒業しても転職できない?
では転職はできないのかといいうとそういう訳では無い。
Rubyで一度開発経験があるかないかは、プログラミング経験なしと比べれば大きな差がある。入社後にPHPやJAVAを研修で習得することを条件に入社できる企業は多くある。自主学習でPHPかJAVAでサービスを作ったりしていればさらに受け入れてくれる企業は増えるだろう。
もちろんRubyをメインで使用している企業も多くあり、入社可能なこともあるので心配はいらない。
未経験でエンジニアになるのが目的であればRubyにこだわらず他の言語の募集もチェックすることも検討して見て欲しい