はじめに
Qiita Conference 2026 に参加し、AI コーディングエージェント向けのワークフロー管理フレームワーク「TAKT」の存在を知りました。
TAKT は YAML でワークフローを定義して、AI エージェントに計画→実装→レビュー→修正のループを回させるフレームワークです。
そんなにすごいものなら、要件定義から設計書を作成し、実装、テストまでやってみようと思いました。使い方が個性的で、ClaudCode PRO程度の課金枠では難しいかなと思っていたところ、ワークフローのカスタマイズ化を発見。ただし、Windows版のコマンドプロンプトでは言語の問題など、クリアすべき点が増えてしまいます。私はwindows 環境にWSLを導入し、Linux環境上で、taktを検証しております。
SSHなどで、サーバへの配信(デプロイ)にも対応できるようになり、この辺りの工夫が必要だと考えています。
今回は、ドキュメント生成用にカスタマイズした、ワークフロー定義を紹介します。軽量化に特化させています。
TAKTの構成
まず、この点を理解しておく必要があります。
taktにおけるCLAUDE.mdとワークフロー定義の関係性は以下の通りです。
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takt(タクト)とはAIエージェント自体が直接コードを書くのに対し、taktは「仕様レビュー → 実装 → テスト確認」といったタスクの順序や条件を制御する指揮者のような役割を果たします。タスクの進行をYAMLで宣言的に定義することで、AIの予測不可能な挙動を抑え、複数フェーズにわたる複雑な開発を可能にします。
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CLAUDE.md(コンテキスト・ルール定義)AIエージェントが作業する際の「プロジェクト固有のルール」や「事前情報」を記述するマークダウンファイルです。役割: AIエージェントにプロジェクトの背景、コーディング規約、守るべき制約などをインプットするための辞書・背景情報として機能します。関係性: taktでワークフローを実行する際、AIエージェントはこのCLAUDE.mdを読み込んで文脈を理解し、プロジェクトに最適化された回答や実装を行います。
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takt.yaml(ワークフロー定義)プロジェクトのワークフローの全体像を定義する設計図です。役割: 「どのステップをどのAIに任せるか」「次のステップに進むための完了条件(テストパスなど)は何か」という状態遷移のルールを定義します。関係性: takt.yamlの設定に従って処理が進行し、その各フェーズにおいてAIエージェントがCLAUDE.mdの情報を参照しながらタスクをこなしていきます。
ワークフロー定義(ドキュメント作成専用)
name: doc-gen
description: ドキュメント生成専用。実装のみ・レビューなし・セッション消費最小。
max_steps: 10
initial_step: implement
steps:
- name: implement
edit: true
persona: coder
policy:
- coding
session: refresh
provider_options:
claude:
allowed_tools:
- Read
- Glob
- Grep
- Edit
- Write
- Bash
required_permission_mode: edit
instruction: team-leader-implement
rules:
- condition: 実装完了
next: COMPLETE
- condition: 判断できない、情報不足
next: implement
requires_user_input: true
interactive_only: true
追加後の確認
takt workflow doctor
Workflow OK: .takt/workflows/doc-gen.yaml
takt メニューのその他に入っている
TAKT
Select workflow:
(↑↓ to move, Enter to select, b to bookmark, r to remove)
❯ 📁 🚀 クイックスタート/
📁 ⚡ Mini/
📁 🎨 フロントエンド/
📁 ⚙️ バックエンド/
📁 🔧 デュアル/
📁 🏗️ インフラストラクチャ/
📁 🔍 レビュー/
📁 🎵 TAKT開発/
📁 その他/
Cancel
doc-gen が見つかれば、進めます。
← Go back
✓ 🎼 doc-gen
対話モードを選択してください:
(↑↓ to move, Enter to select)
アシスタント (default)
確認質問をしてから指示書を作成
ペルソナ
先頭エージェントのペルソナで対話
クワイエット
質問なしでベストエフォートの指示書を生成
❯ パススルー
入力をそのままタスクとして渡す
Cancel
✓ パススルー
[INFO] パススルーモード - タスク内容を入力してください。入力内容をそのまま実行します。
>
CLAUDE.mdの例
実現したい内容を記載します。
既存の制約など、現状で分かっていることは記載しましょう。
# プロジェクト概要
## インフラ情報
- ホストOS: Amazon Linux 2023 (AWS EC2)
- デプロイパス:
- ユーザー: ec2-user
## プロジェクトゴール
xxx
## ユーザー管理フロー
xxx
## ネットワーク構成
xxx
## 申し送り事項
xxx いずれ実施したいことなどを記載
設計書作成の例
パススルーモードにて、以下のように指示を与えてEnterを押下します。この内容が肝にはなるので、AIにサポートしてもらうのもありです。
CLAUDE.mdの情報を大前提として、docs/requirements.mdの要件定義書に基づいた『XXX 基本設計書』を日本語で新規作成し、docs/design.md に保存してください。設計書には「1.システム構成図(テキスト表現)」「2.技術スタック選定」「3.画面設計(各画面の項目・遷移)」「4.API設計(エンドポイント一覧)」「5.データベース設計(テーブル定義)」「6.デプロイ構成」を含めてください。
docs/design.md が問題なく生成されていれば、まずは成功!
最後に
AIへの”イライラ”から少しでも解放されることをお祈りします!
あとがき
アジャイル的に、複数の仕様変更、修正を試してみました。(TAKT 0.44.0)
実装後にまとめてドキュメント修正を行った検証を共有します。
TAKTのdoc-genが活きる場面としては、実装コードと同時にドキュメントも更新するような場合(コード変更を読んでドキュメントに反映)は、コンテキストが揃っているぶん有効だと思います。
ただし、ドキュメント単体の更新既存ファイルをアップロードしてAIに直接編集してもらう方が、精度・速度ともに上回る結果となりました。