はじめに

Windows Applicationをテスト自動化を行いたい。
幸いに、キーワード駆動の Robot Framework にいくつか Windows Applicationのテストを行うライブラリがある。その中でここでは FlaUILibrary を用いる。
※Appiumをつかって自動化することもできる。ただドライバ回り構築必要で少し大変です。

今回、windows 環境に robot frameworkの環境構築から、Windows Applicationの簡単な処理の作成、実行までを初心者でもできるようにドキュメント化した

セットアップ

Python

Pythonサイトから、Stable Releasesのバージョンをダウンロードする

「Add python.exe to PATH」のチェックを入れて、どこからでも実行できるようにする。
その後、「Install Now」をクリックし、インストールを完了させる。

任意の場所でコマンドプロンプトを開き、以下コマンドを実施し、動作確認をする

python --version

robot framework

robotframeworkでWEBアプリケーションのテストを行うライブラリをインストールする

pip install robotframework

次に、robotコマンドを実行する

robot

※なお、環境やログインユーザーによって、上記 robotのPATHが正しく通ってなく、動かない可能性がある。
その場合、 pipでインストールしたライブラリが、個人のpython folderにインストールされているからです。
その場合、そのfolderもPATHに追加する必要がある

その時、環境変数のpathに追加するfolderは以下のとおりである。

%UserProfile%\AppData\Roaming\Python\Python312\Scripts

まず、exploreで対象folderが存在することを確認する。
その後、exploreで開いたパスを環境変数のpathに追加設定する
追加後に、改めてコマンドプロンプトを開き、実行できるかを確認する

robotframework flaui library

次に、WEBのテストを行うライブラリ flaui libraryをインストールする

pip install --upgrade robotframework-flaui

Inspect

Windows SDK に、Chrome Developer toolと同じように、要素のlocatorを取得するツール、Inspectが含まれています。

最低限のSDKを選ぶとき、以下の２つパッケージを選ぶ

インストールが終わると、インストールしたフォルダ以下にinspect.exeが存在する。
こちらをクリックする

以下のようなアプリが立ち上がり、windowsアプリのlocator情報をとることができる。

XPath取得

例えば、電卓の"C"ボタンのXpathを取得する
"C"をクリックすると、Inspectで属性情報が出てくる
ClassName = "Button"
AutomationId = "clearButton"

この場合、XPathは //Button[@AutomationId = 'clearButton'] となる

テスト対象

windows標準でついてる電卓
単純に電卓をたたいて演算する処理を自動化する

テストコード実装

スクリプトを記述するに用いるキーワードはこちらになります。

*** Settings ***
Library  FlaUILibrary
Library  BuiltIn

*** Variables ***
${APP}  C:\\Windows\\System32\\calc.exe
${pid}  0

*** Keywords ***
Open APP
	${_pid} =  Launch Application  ${APP}
	Sleep  1
	Set Global Variable  ${pid}  ${_pid}

Close APP
	Log to Console  close ${pid}
	Close Application  ${pid}


*** Test Cases ***
Setup
	Open APP

Calculation
	Click  /Window[@Name='電卓']//Button[@AutomationId='clearButton']
	Click  /Window[@Name='電卓']//Button[@AutomationId='num3Button']
	Click  /Window[@Name='電卓']//Button[@AutomationId='plusButton']
	Click  /Window[@Name='電卓']//Button[@AutomationId='num9Button']
	Click  /Window[@Name='電卓']//Button[@AutomationId='equalButton']
	Take Screenshot

Teardown
	Close APP

実行

robot  xxx.robot    <- 実行するrobotのファイル名

実行結果

電卓の結果12になることのエビデンスを残して、レポートが作成されます