個人メモなので例えがアレです。
1.ディストリビューションとは
- 1 分配。配送。流通。また、分配された物。配布物。ディストロ。
- 2 複数のソフトウエアをひとまとめにしたもの。特に、Linux(リナックス)ディストリビューションのこと。ディストロ。
Linuxが配布される形態のことをディストリビューションと言う。
1-1.狭義のLinux
「Linux」は本来、OSのコアである「 Linuxカーネル 」のことを指す。( 狭義のLinux )
カーネルとは、OSの本来の役割であるハードウェアの制御、ファイル・ソフトウェアの実行、リソース等の管理を行う部分のこと。
カーネルだけではOSとして起動したりコマンド実行したりすることはできない。
人間でいうと「脳」のようなイメージ。脳だけでは人間として機能できない。
1-2.広義のLinux
そこでLinuxを利用しやすいようにアプリケーションやソフトなどをパッケージにしてすぐに使える状態にしたものを「 ディストリビューション 」と言う。( 広義のLinux )
通常Linuxを利用する場合、カーネル以外にも様々なソフトウェアが組み合わされた状態で利用する。
普段ユーザがカーネルの動作を目にすることはなく、実際にユーザが目にする部分はアプリケーションであったり、OSの管理機能を利用するユーティリティソフトであったりする。
人間でいうと「手足」「臓器」のようなイメージ(?)。すべてそろって人間として機能する。
2.代表的なLinuxディストリビューション
様々なディストリビューションが存在するが、Linuxカーネルを使っている点は同一。
異なる点は、Linuxカーネルと組み合わせるアプリケーション、インストール形式、パッケージの管理方法、システム構成など。
ディストリビューションはそのベースとなるものによって大きく分けて3つの系統に分類できる。
◆Slackware系
-
Slackware
- 最もシンプル。多くのアプリケーションに対応しており、インストール時に実行するスクリプト、ソースコード、解説ファイルしかない。パッケージ管理システムがなく初心者向けではないが、カスタマイズ性に優れている。
- Plamo
- SLAX
等
◆Redhat(rpm)系
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Red Hat Enterprise Linux (RHEL)
- アメリカのRedHat社が開発した商用向けのLinuxディストリビューション。大規模システムのサーバに利用される。有償サポートがある。
-
Fedora
- RedHat社が支援しているディストリビューション。RHELは商用向けで有料なのに対しFedoraは無料で使うことができる。Fedoraは次世代のRHEL向け検証用ディストリビューションとしての役割がある。
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CentOS
- RHELのクローン(複製)OSで、RHELの商用部分を取り除いたもの。FedoraのようにRHELの実験的要素を含んだOSとは異なり、安定性も比較的高く、商用で使われる機会も多い。
-
SUSE
- SUSE Linux Enterprise Server(SLES)は、ミッションクリティカルシステムや高可用性が求められる商用として利用されるLinuxディストリビューション。サーバ・メインフレーム用に設計されているがデスクトップにもインストール可能。openSUSE(無償)とSLESは異なる。
等
◆Debian系
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Debian/GNU Linux
- ボランティアの技術者の手によって開発・運営が行われているLinuxディストリビューション。さまざまなCPU上での動作サポートと、数万にもおよぶ膨大なアプリケーション数が特徴で、多くの企業のシステムに採用されている。
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Ubuntu
- Debianをベースに作られたディストリビューション。使いやすいデスクトップで初心者にも抵抗なく使える。Debianと同じく多くの企業のシステムにも使われている。
等
3.補足
ディストリビューションによって操作自体が大きく変わることはないが、コマンドが少し違う。
ベースとなる技術はすべてのディストリビューションで共通。
ユーザの目的やサポート体制などによりディストリビューションを選択する。
ディストリビューションの多さは他のOSにはないLinuxの特徴。
参考