チーズはどこへ消えた? | スペンサー ジョンソン, Johnson,Spencer, 門田 美鈴 |本 | 通販 | Amazon
2000年頃流行った本である。ちょうど私が大学生であった頃だ。ジャンルはビジネス書なので「へえ会社員の皆様はこんな本が面白いんですか」と思いながら読んだ記憶がある(我ながら取り扱いに困る新卒だと思う)
きっかけ
わざわざ思い出して読みたくなったきっかけはこのツイートなのです。
(中略)
小学校の道徳の授業じゃねーか!と思った。
そして、本書がベストセラーになっている事実に悲しくなった。僕は今後ビジネス書を読むことはないと思った。
30才くらいから色々なビジネス書を読むようになり、良い本も沢山あることを知った。アレルギーは治まった。
今ならわかる。
時間のない大人にとって、物語から読みとるってことは面倒だったりするので、正解を示してくれることはありがたい。
答えが書いてあると安心する。
だけど、そんくらい自分で考えろや!って思いは今もある。
チーズはどこに消えた?が好きな人いたらごめんなさい。物語部分は好きです。
これ。私もほぼ全く同じ思いを抱いた記憶があるからである。「なんだこれベストセラーっていうけど、くどくどと分かりきったことを!」せっかく物語にしているのならお説教は要らないのでは?など。
しかし社会人もベテランの域に達した今、読み直してみると発見はあるのだろうか。特に新入生を迎える季節になにかヒントになるだろうか。
で、読んでみた。
感想 (ネタバレ込)
- 短いのですぐ読める。相変わらず人気ではあるようで、図書館で借りて読めた。
- 「変化とは、何かを失うことだと思っていたのが、何かを得ることなのだ」
- 物語
- チーズの在り処を覚えるネズミ達。
- 「チーズを手に入れれば幸せになれる」
- 「自分のチーズが大事であればあるほどそれにしがみつきたがる」
- 「変わらなければ破滅することになる」
- 「つねにチーズの匂いをかいでみること そうすれば古くなったのに気がつく」
- 「変化は起きる」
- 「変化を予期せよ」
- 「変化を探知せよ」
- 「変化にすばやく適応せよ」
- 「変わろう」
- 「変化を楽しもう」
- 「進んですばやく変わり再びそれを楽しもう」
- 「チーズと一緒に前進しそれを楽しもう」
- つまり変化は起きる。変化を楽しめ。
- 斜に構えて読んだが、そのとおり。あれ、こんな本でしたっけ。感服してしまった...
- 「老害」かそうならないか岐路に立たされている我々世代に、勧めたい。
- とりわけソフトウェア業界におけるプロジェクトこそ変化を楽しまなければ日々ツライだけだよな、など。
結論
自分にとってはごく当たり前のこと。物語が単純明快であること。そこは変わらないのだが、「そうそう!わかってるじゃん!良いこと言ってるな!」と、いう気持ちになった。
開発者を目指す人々へ、「ビジネス書」にアレルギーを持つ前に、この一冊くらいはビジネス側の各位とも共通言語を持つためにも読んでおいたら良いのでは?という本であった。まあ今や「Biz」とか「Dev」とか二項対立より同じ方向を見ないとプロジェクトは進まないですよね...。
もちろん我々の業界でも変化とは最も恐ろしいもの。で、その変化をどうコントロールするか。変化に対応するのがエンジニアリングだとおもう。
ソフトウェア開発の見積もり入門
不安とストレスから解放される見積りとスケジュール方法 - Qiita
「いつまでにならできますか?」に対抗する、少しでも自信を持って見積もるための知恵 - Qiita
ということでこの4月に入社する各位がこの本にどんな感想を持つのか興味深いなあと自分の新卒時代を思い出したので4月にオススメの本と言ってまわることにします。
ちなみに本には以下続編がある。こちらも合わせて読んだのでメモしておく。内容は「チーズはどこへ消えた?」を更に補強するようなところでしょうか。
Amazon.co.jp: 迷路の外には何がある? ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語 チーズはどこへ消えた? (扶桑社BOOKS) eBook : スペンサー・ジョンソン, 門田 美鈴: 本
- あなたの信念に気づこう。
- あなたが考えたことすべてを信じてはいけない。
- 役に立たないことは捨て去ろう。
- 迷路の外に目を向けよう。
- 新しい信念を得よう。
- あなたが信じることに限界はない。
参考記事
『チーズはどこへ消えた』から学ぶ、ビジネスに生かせる7つの名言! | ホンシェルジュ
本作は、IBMやアップル、ベンツなど世界のトップ企業が社員教育に採用した
『チーズはどこへ消えた?』の書評とサクッと要約|求めているもの(チーズ)との向き合い方 - サクっと読書(サクどく)
アドラー心理学を対話形式で分かりやすく解説した『嫌われる勇気』では、自分を変えられるのは自分しかいない、そして変えられる、とアドラーの教えを示しています
以上です~