今年を振り返る「なんかかく」アドベントカレンダー 4 日目です。今日もなんか書いていきます。今年自分を褒めたいことの一つに「本を書いた」があります。関連記事は以下。
技術書典 16 に「開発論論」を出してみた #技術書典16 - Qiita
製品哲学をDesign Systemsに記そう #ポエム - Qiita
何をしても文句を言うユーザーに開発がどう向き合うか、開発論 というものを語り継ぐ勉強会をした話 #デザインシステム - Qiita
「開発論」という、デザインシステムというと聞こえが良さそうだが、開発者の行動指針みたいなものがあったのだ、という話を昨日書きました。
技術的な話は 「エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計」 を読むといいです。「開発論論」にためになる話はありません。
本を書いた
それはそれとして、かねてより「本を出したい」と言っていたのですが、今年はそれをギリギリ達成しました。
内容は昨日と一転して、面白おかしくも輝かしい前職でのエピソード集でもあります。
本を書くことのメリット
私、ブログは チョット書いてた つもりですが、本の形にしたことで何に気づいたか、何が良かったのか、考えてみました。
達成感がある
達成感があるって、めちゃくちゃ個人的だな、というか何を言っているのかと自分でも思いますが、実感としてはこれにつきます。良いんです同人誌だし。
やり切った感が得られました。本って、ブログよりは厚いです。1 日では書けません。コツコツまとめました。それなりの時間をかけたものには、かけたなりの味わいがあります。
読み返しやすくなる
一つのテーマで束ねた話を読み返すとより対象への理解が深まる気がします。
これをきっかけに会話できる
何かと話題にできて、それを基にまた人との会話のネタにしています。本のあとがき自体も、先輩 2 名に書いていただきました。
「開発論論」こぼれ話
そういえば、本にも書かなかったなというエピソードをふと思い出したのでここに書いておきます。だてに 20 年弱勤めてないぜ。
職人気質の先輩もいいもんだ
製品を持っている会社だと、年次で開発発表会的なイベント、大小ありますね。
前職でも全社での開発発表会みたいな会が過去何度かありまして。開発が、自身の新規開発した機能とか改善した機能とかを発表するんですが、とあるチームのとある先輩の発表が何となく印象に残っていてそれを思い出したのでした。
その先輩の発表は画面上でタスクマネージャーを立ち上げて、自分の改善した画面を立ち上げて、ポチっと処理ボタンを押すだけ。で、タスクマネージャーのグラフがウニョッと動くわけだけどそれを使用前・使用後で比較して「以上です (ニヤリ)」って言うわけですね。
その発表のまあ映えないこと。多分見ていた人の半分以上に伝わってないんじゃないかと思うのですが、その先輩の発表したいことたるやはそのアプリをすっげえチューニングしてリソース消費がこんなに改善したよって話だったと記憶。
開発者としてすっごいできる人に分類される方なんだけど、昔ながらの職人気質というかチャラい発表を一切しないひとでした。私の思い出バイアスというか偏見が多分に加算されている気もするけれど、そういうとんがった人たち、最近はどうしてるんだろな、そういう人が生きやすい現場も残っていてほしいなと思ったりもするのであります。
(Memory Usage 3 %)
改めて経験を整理できる
本を書くのは楽しい。いずれにしてもどうにか実現にこぎつけた。商業出版でなくても届いてほしい人に届けばいいな、という気持ちがわかった。そういえば高校生高中学生高の進路指導の先生が、漫画家になりたいと言う子に「漫画家になりたいならまず 1 本書けよ書いてねえじゃねえか」と諭したという話 (概要) をどこかで読みました。
書いてみると、本を書くことの本質って本を書くことには無いというか、本は所詮ただの手段でもっと大事なことが他にあると思います。それは何なのかという答えは濁しつつ。
おひとつどうぞ
開発論、お茶うけにどうぞ。
以上ですー。