この記事は クラウドワークス Advent Calendar 2022の11日目の記事です。
概要
はじめまして、 @e-takazawa です。
株式会社クラウドワークスでcrowdworks.jp のプロダクトオーナーを担当しております。
私はもともとWeb/Androidエンジニアとしてのバックボーンを持つプロジェクトマネージャーとして開発マネジメントを行なってきましたが、クラウドワークスにはプロダクトオーナーとしてジョインしました。
以前書いた記事でプロジェクトマネージャーとしての考えは書いたのですが、新しいキャリアへの挑戦をしている中で視座が変わったように感じています。
その感じたことをお伝えすることで、同じキャリアを歩んでいる方、これから歩もうとしている方への参考になればと思っております。
プロダクトオーナーとプロジェクトマネージャーの違いは?
改めて、二つの職域がどれくらい違うかを確認したいと思います。
まずはプロダクトオーナーです。
プロダクトオーナーは、スクラムチームから⽣み出されるプロダクトの価値を最⼤化することの結果に責任を持つ。
と、 スクラムガイドには書いてあります。
クラウドワークスでもこの定義は同じです。
では、プロジェクトマネージャーはどうでしょうか。
IPAのプロジェクトマネージャ試験が求める人物像には
高度IT人材として確立した専門分野をもち、組織の戦略の実現に寄与することを目的とするシステム開発プロジェクトにおいて、プロジェクトの目的の実現に向けて責任をもってプロジェクトマネジメント業務を単独で又はチームの一員として担う者
とあります。
確かに、今まで行ってきた業務も似たようなものかなと思います。
ここからは両方の職種を経験した主観的な意見ですが、
プロダクトオーナー:プロダクトの価値の最大化に責任を持ち、そのために行動する者
プロジェクトマネージャー:システム開発プロジェクトの成功に責任を持ち、そのために行動する者
という違いがあると思います。
(異論は認めます。)
プロダクトオーナーになって自分が変わったなと思うこと
では、実際プロジェクトマネージャーがプロダクトオーナーになると、どう変わるのでしょうか。
私にとっては、もともと開発マネジメントを行なっていたときは、【この機能をどう実装するか】を推し進めていく面が強かったのですが、これがプロダクトオーナーになると、
- ユーザが抱えている現在の課題は何か。
- 理想としている状態は何か。
- 理想と現実のギャップをどう埋めるか。
- そのためにどういう機能を提供するのか。
で考えることが多くなりました。
プロジェクトマネージャーとして開発業務を進めるときはある程度課題も整理された状態で開発することが多かったのですが、プロダクトオーナーになると、どこに課題があるのかを自分の足で探すことになります。
ユーザーインタビューでもこれが欲しいという意見もあれば、使いにくい!という意見まで様々です。
また、顧客が本当に必要だったものが表す通り、表層に見えている問題がそのまま解決策になるのではないので、意見を集約し、分析し、仮説を立て、バックログに落とし込んでいくことが必要です。
プロジェクトマネージャーとしての経験は全く活かせないかというとそうではなく、考える幅が広くなったように感じます。
プロジェクトマネージャーとしての経験が活きること
では、プロジェクトマネージャーとしての経験が活きることとはなんでしょうか。
一つは、エンジニアと同じ言葉でコミュニケーションが取れる、ということが(エンジニアとしての経験を経て)プロジェクトマネージャーからプロダクトオーナーになった場合のアドバンテージだと思います。
スクラム開発においては、プロダクトオーナーがIT知識に精通している必要はないと思いますが、同じ言葉で会話できる方がコミュニケーションはしやすいと思います。
もう一つは、具体的な施策を考えるときに、ある程度実装難易度を考慮しながら検討ができることかと思います。
ただし、これは場合によっては足を引っ張ります。
なぜならプロダクトオーナーはユーザーやプロダクトにとってベストな施策を提案すべきで、そこから現実的な方法に落とし込むのはエンジニアとの協働で行うべきだからです。
プロダクトオーナーが自身の検討段階でベストな可能性を潰してしまっているとも見れるので、ここは自分でも注意しているところです。
プロダクトオーナーになって単純に面白いと思うこと
プロダクト開発に正解はない、という言葉を今までも聞いてきたし、皆さんも聞いたことがあると思います。
それを実感することができます。
私の場合ですが、自分の立てた仮説とは異なる結果が得られることです。
ユーザーインタビューの結果をもとに仮説を立てたり、自分自身でクラウドワークスのサービスを利用して得た経験から仮説を立てて施策を実施していきます。
そしてその結果を定量的、定性的に検証するのですが、思ったよりも仮説は当たらないことに気づきます。
それも、
大当たりでもなく、
大外れでもなく、
あれ?なんで?と思うものです。
それを注意深く様々な切り口で分析し、やっと
「ああ、ここが考慮できてなかったのか。」
「なるほど。そういう使い方もあるのか。」
といった、仮説を立てたときにはわからなかった新しい発見があるのです。
昨日までわからなかったことが、仮説検証、実施、効果分析のサイクルを回すことで徐々に確実にわかるようになっていくことがプロダクトオーナーとしてのやりがいなのかもしれません。
おわりに
いかがだったでしょうか。
プロダクトオーナーになってまだ日が浅いですが、今までの活動を振り返る良い機会になりました。
プロダクト開発は不確実性が多い事ばかりですが、楽しんでこれからもやっていきたいと思います。
最後にクラウドワークスでは様々な仲間を募集しております。
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