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はじめに

今回は,windowsのwsl2環境で生成されたvtkファイルを可視化するために,wsl2(ubuntu)にpvserverをインストールする手順をまとめました.

余談ですが,wsl2はwindowsとはほとんど完全に切り離された仮想環境なので,ファイルのやり取りが意外と大変です.デフォルトの設定では,windows側のcストレージを/mnt/c/でマウントしていますが,このディレクトリを普段使いするのは,主にスピードの点で問題があると感じました.

そこで,今回はwsl2側をサーバー・windows側をクライアントとしてsshでつないでしまうことにしました.

サーバー(wsl2)側の設定

sshのインストール

参考

OpenGLのインストール

参考

pvserverのインストール

paraviewを公式から落としてきます.LinuxタブからParaView Server for Headless Machinesと書かれているところからダウンロードします.~egl~.tar.gzと~osmesa~.tar.gzの2種類がありますが,積んでいるGPUによほど問題がなければeglを選びます.osmesaについては,昔書いたこちらの記事も参考にしてみてください.

スクリーンショット 2024-04-04 114907.png

ダウンロードが終わったら,wsl2にtar.gzを移動させて解凍します.
binの中にあるものを確認した後,それをローカルにコピーさせることでインストールします.

tar -zxvf <your paraview>.tar.gz
#インストールする物の中身を確認
cd <your paraview>/bin
cd ..
sudo cp -rf <your paraview>/bin/* /usr/local/bin

同様に,lib,shareの中身も/usr/local/lib, /usr/local/shareにコピーします.

cd <your paraview>/lib
cd ..
sudo cp -rf <your paraview>/lib/* /usr/local/lib
cd <your paraview>/share
cd ..
sudo cp -rf <your paraview>/share/* /usr/local/share

端末を再起動して,以下のコマンドを打つことで,下のような待機状態になれば成功です.
"12345"の部分は,最初が1の,好きな5桁の数字を入れてください.

pvserver --server-port=12345
Waiting for client...
Connection URL: cs://<your computer>:12345
Accepting connection(s): <your computer>:12345

クライアント側の設定

まず,"サーバー側(wsl2)側の設定"で落としてきたバージョンと同じバージョンのparaviewを落としてきます.そのとき,こちらは普通のGUI付きのものを選んでください.

インストール&起動した後,左上のボタンを押します.

"Add Server"をクリックし、Name(任意)、Server Type(Client / Server)、Host(サーバ名.基本的にlocalhostのままで良い.)Port(先程設定したポート番号…12345など)を指定し、Configure後Saveします.

最後に,"connect"を押して10秒ほど待ち,左上の"built-in"が"リモート先のマシン名"になったら接続成功です.

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