65
47

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

Vue 3 の Composition API における watch vs watchEffect

Last updated at Posted at 2021-02-22

はじめに

Composition API を使用する上で、watchwatchEffect って何の違いがあって、どういう時にどっちを使えばいいのか、わからない...
Vue3 の公式ドキュメントには、watchEffect と比べて watch には以下のメリットがある、と書かれています。あまりにサラッと書かれていて、腹落ちしなかったので、これらを整理した結果をメモとして残します。

https://v3.ja.vuejs.org/guide/reactivity-computed-watchers.html#watch

  1. 作用の効率的な実行
  2. ウォッチャの再実行条件の明文化
  3. ウォッチされている状態に対しての、変更前後の値両方へのアクセス

結論

大きな違いは監視対象の定義の仕方なので(あくまでも個人的な結論)、どちらでも好きな方を使えばいいと思います。watchwatchEffect は、使い方に違いはありますが、実際のユースケースを考えたとき、どちらの方が何に向いている、という決定的な違いはないかな、と思ったので、こういう結論です。(watchwatchEffect の使い分けに関するコメントがあれば頂きたい...)

ただ、watchEffect の方がシンプルに定義できるので、様々な場面でスッキリとコードを書けるのは watchEffect の方だと思います。少なくとも Composition API を使う人は、watchEffect を使う方が多いと思います。

watch と watchEffect の違い

公式ドキュメントとは、若干異なりますが(重複もあります)、個人的に見た中でここが違うな、と思った部分を3つピックアップしています。

  • 監視対象の定義の仕方
  • watch は変更前と変更後の値が取得できる
  • 初回実行のタイミング

監視対象の定義の仕方

watch は、監視対象のオブジェクトを第 1 引数に指定します。
watchEffect は、関数の中で使用されているリアクティブオブジェクト(※)が監視対象になります。
※ リアクティブオブジェクトとは、reactive()ref() により定義されたオブジェクトのことを指しています。

const { ref, watchEffect, watch } = require('vue')

const price = ref(100)
const count = ref(1)
let watchResult = 0
let watchEffectResult = 0

// 監視対象は price であり count は監視対象外
watch(price, () => {
  watchResult = price.value * count.value
})

// 監視対象は price と count
watchEffect(() => {
  watchEffectResult = price.value * count.value
})

watch は、明示的に監視対象を指定しているのに対し、watchEffect は明示的には監視対象を指定しません。

ここからは個人的な意見です。
この違いが watchwatchEffect の中で、一番大きいと思います。( 念の為に... watch では複数のオブジェクトを監視できない、というわけではないです。第 1 引数に配列で渡せば複数のオブジェクトを監視対象にできます。)

watch は、明示的に監視対象を指定している分、Vue の初心者にとっては扱いやすいのではないかと思います(半年前の自分だったら watch を使います...)。
一方、 watchEffect の方が定義の仕方はシンプルです。ある程度 Composition API のリアクティブシステムに親しみがある方にとっては、watchEffect の方がシンプルで良いね、となるのではないでしょうか。

watch の変更前と変更後の値が取得できる

watch は、変更前と変更後の値が引数として渡されます。
watchEffect は、渡されないです。

watch(price, (newValue, oldValue) => {
  console.log({ newValue })
  console.log({ oldValue })
})

watchEffect で同じことをやろうと思ったら、自分で変更前と変更後の値を定義する必要があります。個人的には、定義すればいいんじゃない?と思うので、差ではありますが、あまり気にしなくていいかなと思います。

初回実行のタイミング

watch は、定義時には実行されません。
watchEffect は、定義時に実行されます。
watchwatchEffect を定義した直後に、それぞれの関数の結果を console.log で表示しています。

const { ref, watchEffect, watch } = require('vue')

const price = ref(100)
const count = ref(1)
let watchResult = 0
let watchEffectResult = 0

watch(price, () => {
  watchResult = price.value * count.value
})

watchEffect(() => {
  watchEffectResult = price.value * count.value
})

console.log({ watchResult })
// 0 で定義し、値は更新されず、0 のまま
// { watchResult: 0 }

console.log({ watchEffectResult })
// 0 で定義したが、値は更新され、100 になっている
// { watchEffectResult: 100 }

watch の初回実行のタイミングは、監視対象のオブジェクトが変更されたタイミングです。
上記の例の場合だと、price を変更したタイミングが watch の初回実行タイミングです。

ここからは個人的な意見です。
この違いは、覚えておこうレベルだと思います。Web の初期表示時などで覚えておかないとハマりそうかなー、という程度です。

まとめ

結論は、冒頭に書いた通りです。自分は、watchEffect を使います。

65
47
1

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
65
47

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?