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UnityでProtocolBuffersを使ってみましょう。

Last updated at Posted at 2020-04-22

こんばんは。組込みエンジニアの人です。
趣味で、Unityにて、MO系のゲームを作ろうとした際に、ProtocolBuffersを採用しようと思ったのですが、環境構築に嵌ってしまったのと、まとまった情報が無かったので、メモ書き程度に残します。

Protocol Buffersとは

下記、記事が分かりやすかったです。本ページでは説明を省略します。
ProtocolBuffersについて調べてみた

なぜ、バイナリデータを使うか?

オンラインゲームでは、特に短い間隔でソケット通信を行うとします。
例えば、10[ms]感覚で256[byte]のテキストデータを送るとします。

クライアント⇒サーバへ1[s]送る回線データは、256[byte] * ( 1000[ms] / 10[ms]) = 256,000[byte]とします。

これがクライアントが100台あった場合、256,000[byte] * 100[台] = 256,000,000[byte]
つまり、1秒間に256[MB]の回線データが飛ぶことになります。
サーバ⇒クライアントから返すデータ等を加味するともっと増えますね。

Protocol-Buffersは、テキストデータをバイナリデータに変換することで、データのサイズを圧縮することが可能です。
例えば、先ほどの例のテキストデータを圧縮することで128[byte]になったのであれば、それだけで使用する回線データは半分に削減できます。

こうすることで、変換する処理はクライアント⇔サーバで負荷は増えるのですが、通信帯域を圧迫せずに済みます。

ProtoBuf-netとGoogle.ProtoBufの違い

実装を進めていく中で、2つC#のライブラリがあることが分かりました。
ざっくりと説明すると、
protobuf-netは、ProtocolBuffers の非公式 C# 実装。
Google.ProtoBufは、ProtocolBuffers の公式 C# 実装。
です。

Google.ProtoBufは、依存関係が複雑なのか、単体で、.dllを読込むとエラーとなるため、
今回は、protobuf-netを使います。ProtocolBuffersの規格は決まっているおり、
圧縮したいという目的は達成できるため、どちらでも、よいと判断しました。

Unityに導入する手順

1. proto-buf-netのダウンロード

下記のサイトより、Download packageにて、ダウンロードします。
拡張子が.nugetになっているので、.zipに直して、解凍してください。
執筆時のバージョンは、2.4.6を使用しました。

解凍をすると、protobuf-net.2.4.6\lib\net20の中に、protobuf-net.dllがあると思います。

キャプチャ.PNG

2. .protoファイルのコンパイル

下記のように.protoファイルを作ります。
文法については、公式サイトを参照お願いします。

example.proto
syntax = "proto3";
package moprotocol;

message MOProtocol {
    string msgID = 1;
    map<string, string> data = 2;
}

コンパイルについては、protogen.exeを使うことも出来るのですが、ブラウザ上で、コンパイルできるサービスを見つけました。
https://protogen.marcgravell.com/

protogenのC#を選択した状態で、上記のコードをコピーし、Generateボタンを押してください。

キャプチャ2.PNG

下の画面上に、ソースコードが出てきます。それをUnity上で使うので、MOProtocol.csとして保存してください。
キャプチャ3.PNG

3.Unity上にライブラリを入れる。

Unityを起動し、適当にプロジェクトを起動してください。

最初にprotobuf-net.dllをAssets/Plugins上に入れてください。
キャプチャ4.PNG

次に、先ほど作成したMOProtocol.csを任意のフォルダに入れます。今回は、Assets/Scripts/ProtocolBufに入れます。
キャプチャ5.PNG

最後に、Unity上でProtocolManager.csを作ってください。
(サンプルコードなので、名前は任意でよいです。)
以下にサンプルコードを示します。

ProtocolManager.cs
using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
using System;
using System.IO;

using ProtoBuf;
using Moprotocol;

public class ProtocolManager : MonoBehaviour
{
    MOProtocol protocolSerialize;
    MOProtocol protocolDeSerialize;
    // Start is called before the first frame update
    void Start()
    {
        protocolSerialize = new MOProtocol();

        protocolSerialize.msgID = "999999";

        protocolSerialize.Datas.Add("テスト1", "aaaaa");
        protocolSerialize.Datas.Add("テスト2", "bbbbb");

        using (var ms = new MemoryStream())
        {
            Serializer.Serialize(ms, protocolSerialize);
            byte[] bytes = ms.ToArray();
            //シリアライズ(デバッグ用途)
            Debug.Log(BitConverter.ToString(bytes));

            //デシリアライズ(デバッグ用途)
            var ms2 = new MemoryStream(bytes);
            protocolDeSerialize = Serializer.Deserialize<MOProtocol>(ms2);
            foreach (string Value in protocolDeSerialize.Datas.Values)
            {
                Debug.Log(Value);
            }
            Debug.Log(protocolDeSerialize.msgID);
        }
    }

    // Update is called once per frame
    void Update()
    {
        
    }
}

上記のProtocolManager.csを任意のオブジェクトに割付け実行すると下記のログが出ます。
ログ上にシリアライズした結果、デシリアライズした結果が出てくれば成功です。

キャプチャ.PNG

おわりに

有識者ではなく、勉強中の身であるため、間違い等あれば、ご指摘等頂ければ幸いです。

なお、本ページとは話が脱線しますが、書籍のオンラインゲームを支える技術にて、バイナリデータの必要性が説明されており、導入に至りました。
この書籍は、分かりやすい上に、深い内容まで言及されているので、オンラインゲームを作るときの参考材料にもってこいです。

参考サイト

gRPCとProtocol Buffersによるアプリケーション間通信 / Unity

C#でProtocolBuffersを使う方法

[Protocol Buffer Basics: C#]
(https://developers.google.com/protocol-buffers/docs/csharptutorial)

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