はじめに
最近のXcodeアップデートで登場したLiquidGlassスタイル(液体のように透明で、ガラスのようにきらめくアイコン効果)を、既存のアプリアイコンに適用する方法です。案件の依頼があり対応したのですが、意外と関連情報が見つからなかったため、ここに整理しておきます。
アプリデザインに関する内容は以下リンクの動画で参照できます。(レイヤーごとに作業した成果物をIcon Composerに適用するのが効果があるような印象です)デザイン領域の話なので、ここでは割愛します。
背景
iOS 26では、ホーム画面のアイコンがガラスのように透明に処理されるUI変更が導入されました。
私がやっているアプリでもこの機能を適用しようとしたのですが、なぜか既存アイコンだけ透明効果が反映されませんでした。調べてみるとAppleが提供するIcon Composerで生成したアイコンファイルのみ、この効果が保証されることが分かりました。
前提条件
- Xcodeおよび開発ツールは最新バージョン(Xcode 26)にしておくこと
- アイコン画像の背景が透明(Transparent)であること
- Icon Composerでアイコンファイル(.iconset または .icon)を生成すること
手順
1. Icon Composerで .icon ファイルを生成
Apple公式サイトからIcon Composerをダウンロードしてインストールします。
Icon Composerを起動し、アイコン画像(透明背景のPNG)をドラッグ&ドロップします。
デフォルトのFill色は青になっていますが、必要に応じて色やグラデーションに変更できます。
File → Save で保存し、ファイル形式は .icon を指定します。
2. Xcodeプロジェクトに適用
Xcodeでプロジェクトを開き、生成した .icon ファイルをドラッグして追加します。
(最初はAssetsに追加しようとしましたが、うまくいきませんでした)
追加時の設定は以下の通りにします。
-
Action: Copy files to destination
-
Groups: Create groups
-
Targets: 対象アプリのプロジェクトにチェック
-
[General] → [App Icons and Launch Screen] で、App Icon設定が生成したアイコンファイル名と一致しているか確認します。

Tips / 注意点
ダークモードでもアイコンが適切に表示されるか確認しましょう。
既存アイコンが透明背景でない場合、効果が反映されなかったり不自然に見えたりすることがあります。
チーム内では「アイコンデザイン → 透明背景PNG準備 → Icon Composer生成」という流れを整理しておくとスムーズです。
まとめ
作業していて感じたのは、UIの変化は単なる見た目の問題にとどまらず、プラットフォーム全体の体験に影響するという点です。既存のコードやリソースだけでは、新しいOS機能に完全対応できないケースも出てきます。
アイコンのように小さく見える要素でも、実際には“第一印象”を左右します。こうした細部まできちんと対応することが、サービスの完成度に大きな差を生むのだと思います。



