✅ 正則行列(可逆行列)の特徴 15選
1. 逆行列の存在
- 正則性の定義:ある行列 $A$ に対して、$A^{-1}$ が存在する。
2. 行列式が 0 でない
- $\det(A) \ne 0$ ⇔ $A$ は正則。
- 幾何的には体積(n次元の体積)が 0 でない変換。
3. ランクが最大
- $\operatorname{rank}(A) = n$(n × n の場合)
4. 固有値に 0 を含まない
- $\lambda = 0$ が固有値に存在すると非正則。
5. 連立一次方程式に一意解
- 任意の $b \in \mathbb{R}^n$ に対し、$Ax = b$ は一意に解ける。
6. 全単射(1対1かつ全体)
- 線形写像として、定義域と終域が完全に対応。
7. 列ベクトルが線形独立
- 全ての列ベクトルが他の列の線形結合で表せない。
8. 行ベクトルも線形独立
- 行ベクトルでも同様に一次独立性が成り立つ。
9. 写像が「可逆な変換」
- 元に戻せる写像。情報損失ゼロ。
10. 行基本変形で単位行列にできる
- 初等変形により $A \to I$ に変換可能。
11. 空間の歪みはあっても「潰れ」はない
- 回転、拡大・縮小はあっても、次元が減らない(rank保持)。
12. 行列積の正則性:可逆性の伝播
- $A, B$ が正則 ⇒ $AB$ も正則、$(AB)^{-1} = B^{-1} A^{-1}$
13. 正則性は連続的な性質(開集合)
- 実行列空間において、正則行列全体は開集合。
14. 特性多項式の定数項が 0 でない
- $\det(\lambda I - A)$ の定数項($(-1)^n \det(A)$)≠ 0
15. 幾何学的構造を保存(線形独立性・次元)
- 線形独立なベクトル集合は、正則変換後も線形独立のまま。