コンテンツ
- 非エンジニアのAIコーディング活用
- 新規開発におけるAIコーディング活用
- 成熟したソフトウェアにおけるAIコーディング活用
非エンジニアのAIコーディング活用
AIを活用すればプログラム未経験者でも小規模アプリが作成可能です。
プログラミングの基礎知識がある人なら、より高度なアプリを素早く開発できます。
ただし、外部公開するアプリはセキュリティ上の理由からエンジニアの介在が必須です。
小規模なアプリケーション開発
エンジニアなしで下記のような開発が実現できるようになります。
- 新規サービスのプロトタイピング
- 業務を補助するツールの作成
- データ分析やダッシュボードUIの作成
1画面で完結するアプリケーションであればかなり自由度高くさまざまなものが作れます。
コーディングへの参加
なぜ簡単な変更すらエンジニアに依頼する必要があったか。
- コードをどう変更すればいいか分からない
- 膨大なコードのどこを修正すればいいか分からない
- 開発に必要なツールの使い方が分からない
- 開発のルールが分からない
障壁はなくなった
すべてAIエージェントが理解して処理してくれます。
非エンジニアがコーディングに参加する障壁はなくなりました。
エンジニアに十分な足場を作ってもらう必要はありますが、プロダクトマネージャやデザイナー、テスト担当者が直接コーディングすることも現実的な選択肢になってきます。
非エンジニアが直接対応可能になるタスク
下記のようなコーディングタスクを非エンジニアが直接対応可能になります。
- ページデザインや文言の変更
- 簡単なロジックの変更
- 自動テストの追加
- ログの追加など不具合調査を目的としたコード変更
非エンジニアがコーディングに参加する効果
ソフトウェア開発において下記の2つは開発生産性を大きく落とす要因です。
- コミュニケーションコスト
- タスクキューの待ち
依頼者とエンジニア間の認識齟齬を埋めるためのやり取りがタスク完了を遅らせます。
また、簡単なタスクでも他の作業待ちにより完了までに時間がかかります。
非エンジニアのコーディング参加はこういった問題を大幅に改善できます。
Vibeコーディングによる高速な新規開発
Vibeコーディングとは
Vibeコーディングとは、OpenAIの共同設立者である Andrej Karpathy が提唱し名称が広まったソフトウェア開発スタイルです。
厳密な定義はありませんが、ほとんどのコーディング作業をAIに任せてしまうことを言います。
エンジニアは自然言語やデザインファイルの添付などでAIに指示を出してコードを生成します。
コードとソフトウェアの動作を確認し、必要に応じて修正を指示します。
新規開発はVibeコーディングで生産性が飛躍的に向上
新規開発においてVibeコーディングを活用すると、開発速度が劇的に向上します。
エンジニアが自然言語で記述した仕様をAIが瞬時にコードへ変換するため、実装工程が大幅に短縮されます。
人間が行うのは仕様作成・設計・確認
AIがテストコードの作成から実行確認まで担当してくれるため、人間の作業は主に「仕様の策定」「ソフトウェア設計」「実装結果の検証」に集中できます。
仮に設計に問題があった場合でも、修正作業はAIが行うため、従来のような大きな手戻りコストが発生しません。
品質面にも良い影響
AIコーディングは品質面でも大きなメリットをもたらします。
従来の開発では、納期に追われると機能実装が優先され、コードの保守性を高めるリファクタリングやテスト作成が後回しになりがちでした。
しかしAIを活用すれば、これらの品質向上作業も短時間で並行して進められるため、高機能かつ保守性の高いソフトウェアを初期段階から構築できます。
成熟したソフトウェアの開発における効果的な活用
開発フェーズより保守的な活用になる
すでにリリースされていて大規模なコードベースを持ち、主に改善や不具合修正を行うような成熟したソフトウェア開発では、AIの活用効果は新規開発ほど劇的ではありません。
このような環境では、コード変更の安全性が優先されるため、AIコーディングツールの利用は慎重になります。
それでも生産性は大きく上げられる
現在のAIは複雑な不具合の根本原因を特定するほど高度な分析はできませんし、大規模なシステムの仕様全体を理解して適切な修正を行うことも難しいです。
しかし、影響範囲が明確に限定できるタスクでは、成熟したソフトウェア開発においてもAIコーディングは大きな効果を発揮できます。
定型的なリファクタリング作業
Claude Sonnet 3.7 などの最新AIモデルは、コード理解の精度が飛躍的に向上しています。
エンジニアが最初にリファクタリングのパターンを示し、それに基づいて同様の変更を多数のファイルに適用する作業をAIに任せることで、
大規模なコードベースでも効率的かつ安全にリファクタリングを進められるようになりました。
テストコードの拡充
テストコードの追加のようにプロダクションコードを変更しないタスクはAIコーディングを大胆に適用できます。テストカバレッジを向上させたい場合、AIコーディングを活用することで短期間に多くのテストを追加できます。
特に単体テストやE2Eテストの作成は時間のかかる作業ですが、AIを使えば既存コードの動作を分析して適切なテストケースを素早く生成できます。
ドキュメント整備の効率化
ドキュメント更新は開発者にとって重要ながらも時間を取られがちな作業です。AIはコードの変更を理解し、それに合わせてドキュメントを自動的に更新できるため、この面倒な作業を大幅に効率化できます。
フロントエンド開発
成熟したソフトウェアであっても、フロントエンド開発は比較的AIコーディングの恩恵を受けやすい領域です。
フロントエンドの変更はバックエンドと比べてシステム全体への影響が限定的であり、
UIデザインの実装やスタイル調整など、仮にミスがあっても重大な障害につながりにくいタスクが多いためです。
まとめ
AIコーディングは専門家のエンジニアの生産性を大きく向上させるだけでなく、ソフトウェア開発組織に関わるさまざまロールの人々を直接的な実装作業に巻き込むことを可能とします。
これは開発の進行を遅らせるコミュニケーションコストやタスク待ちの問題を大きく改善させる効果を持ちます。