こんにちは、decoponです。
「人が足りないから、1人アサインしました」
「これで1人月分の工数が増えましたね」
──いやいや、ちょっと待ってください。
新しく入った人が“1人月=即戦力”としてカウントされるの、現場としては正直つらいです。
この記事では、そんなモヤモヤを言語化しつつ、
・なぜ“1人月”で見積もるとズレが生まれるのか
・どう見積もれば現実に近づくのか
を、自分の経験をもとに整理してみました。
🧠 なぜ「新規参画者=1人月」がズレるのか
課題 | 背景にある構造 |
---|---|
操作や環境に慣れていない | 開発環境構築・業務知識のキャッチアップに時間がかかる |
仕様やドメイン知識が不足 | 仕様理解・影響範囲の把握に時間がかかる |
フォローが必要 | 既存メンバーの工数が“教育”に割かれる |
期待値が高すぎる | 「1人月=即戦力」と見積もられると、現場とのギャップが生まれる |
📊 どう見積もれば現実に近づくのか
✅ 習熟率を加味した段階的な工数換算
月 | 工数換算の目安 |
---|---|
1ヶ月目 | 0.3人月 |
2ヶ月目 | 0.5〜0.7人月 |
3ヶ月目以降 | 0.8〜1.0人月(業務や環境により調整) |
→ このQiita記事でも、作業者の習熟度に応じた係数調整が紹介されています。
✅ 教育・フォロー工数を別途見積もる
- 例:週5時間 × 4週 = 20時間(2.5人日)
→ 既存メンバーの“見えない負荷”を明示することで、計画の精度が上がる
✅ スケジュールに“立ち上がり期間”を組み込む
- 「新規参画者の実働は2ヶ月目以降から」と明記
- WBSやガントチャートに“キャッチアップ期間”を明示する
💬 おわりに
「人を増やせば解決する」
──それは、“即戦力前提”の幻想かもしれません。
新しく入った人が活躍できるようになるには、
時間とフォローと、現実的な期待値の設計が必要です。
この記事が、
・プロジェクト計画を立てる人
・現場で新メンバーを迎える人
・そして、今まさに“1人月”のプレッシャーに苦しんでいる人
のヒントになれば嬉しいです。