プログラミングの勉強がなかなかできない人がいるのはなぜだろうか。以下の記事を参考にして考えてみる。
「数学嫌い、計算の想像だけで脳に痛み」
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/7043/
この記事では数学の話だが、プログラミングでも同じかもしれない。この記事にあるように、プログラミングの苦手な人は、プログラミングを学習することによって脳に痛みと似た感覚が走るのではないだろうか。また、あまりに高度な技術的課題の場合、上級者でも脳に痛みを感じるのではないだろうか。
そう考えた場合、その痛みを緩和するのは何だろうか。以下の本に答えが書いてあった。
「集まる場所が必要だ――孤立を防ぎ、暮らしを守る「開かれた場」の社会学」
https://amzn.asia/d/b1FazoJ
P170から
「なぜ、コミュニティの喪失が、鎮痛剤を使う人の増加につながるのか。興味深いことに、オピオイドは、社会的つながりがあるときとよく似た化学反応を生み出すことがわかってきた。人間は本来、いわゆる「ナチュラルハイ」の状態をもたらす天然のオピオイド物質を生成する能力を持つ。最近の研究では、オピオイド拮抗薬のナルトレキソンが投与されると、こうした内因性のオピオイド物質の生成能力も阻害され、他人との社会的断絶を強く感じるようになることがわかった。」
この本の文脈としては、なぜアメリカのコミュニティの断絶がオピオイドという鎮痛剤の蔓延を引き起こすかというものであるが、この記述からは、心理的安全性の高いコミュニティから、プログラミング学習の脳の痛みを緩和する「脳内麻薬」のようなものが生成されていると考えることができる。
結論として言えることは、少なくともプログラミングが苦手な間は、学習のときの痛みを緩和するためのコミュニティが必要だということだろう。あるいは、高度な技術的課題に取り組むときもコミュニティが必要になるかもしれない。