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RAdvent Calendar 2020

Day 1

Google ColaboratoryでRを実行する方法×2

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はじめに

Rを「端末に依存することなく、クラウド上で実行できたらいいな。」、「欲を言うと、ノートブックとして扱うことが出来たら嬉しい。」、「そもそも、環境構築が苦手だ。」なんてことを思ったことがありませんか?私はあります。そこで、Google Colaboratory(Colaboratory)を利用する方法を調べました。2つの方法があります。

そもそもColaboratoryでRを利用できるのか

ColaboratoryではPython3しか利用できない雰囲気があります。

以下を実行してColaboratoryで利用可能なカーネルの一覧を確認できます。

!jupyter-kernelspec list
Available kernels:
  ir         /usr/local/share/jupyter/kernels/ir
  python2    /usr/local/share/jupyter/kernels/python2
  python3    /usr/local/share/jupyter/kernels/python3
  swift      /usr/local/share/jupyter/kernels/swift

irがRのカーネルです。

Google ColaboratoryでRを実行する方法×2

Google ColaboratoryでRを実行する方法は2つあります。

  • ノートブックにおける利用カーネルの変更
  • セルごとの利用カーネルの変更

ノートブックにおける利用カーネルの変更

Step 1:ノートブックの新規作成

Rを利用するノートブックの新規作成をします。

Step 2:ipynbファイルをローカルに保存

「ファイル」>「ipynbファイルとしてダウンロード」

Step 3:利用カーネルの書き換え

ダウンロードしたipynbファイルを適当なテキストエディタで開きます。(※ノートブック形式で開くのは×)

その中にこのような記述があるかと思われます。これを…

    "kernelspec": {
      "name": "python3",
      "display_name": "Python 3"
    }

以下のように書き換えます。

    "kernelspec":{
      "name":"ir",
      "display_name":"R"
    }

差分はこのようになります。

    "kernelspec":{
-      "name": "python3",
-      "display_name": "Python 3"
+      "name":"ir",
+      "display_name":"R"
    }

そして保存します。

Step 4:Google Driveへアップロード・Colaboratoryで開く

カーネルの書き換えをしたipynbファイルをGoogle Driveへアップロードします。そして、Colaboratoryで開きます。これにより、このノートブックでRを実行可能です。

セルごとの利用カーネルの変更

Step 1:ノートブックの新規作成

Rを利用するノートブックの新規作成をします。

Step 2:Rの有効化

セルごとの利用カーネルとしてRを選択できるようにRの有効化をします。以下のコマンドを実行します。

%load_ext rpy2.ipython

Step 3:セルの利用カーネルをRに変更

Rでコードを記述した各セルの冒頭に以下を記述します。これを記述したセルでRを実行可能です。

※セルごとに記述する必要があります。

%%R

注意

慣れてしまうと時折、Step 2を失念してしまうことがあります。以下の出力を確認した場合は思い出してください。

UsageError: Cell magic `%%R` not found.

まとめ

Google ColaboratoryでRを実行する方法×2を紹介しました。ひとつは「ノートブックにおける利用カーネルの変更」、もうひとつは「セルごとの利用カーネルの変更」です。用途などに合わせて適している方をご利用ください。

おまけ

以下のコマンドにより、ColaboratoryにおけるRのバージョンなどの情報の取得が可能です。

%%R
R.version

2020年12月1日現在、ColaboratoryでのRのバージョンなどは以下の通りです。

               _                           
platform       x86_64-pc-linux-gnu         
arch           x86_64                      
os             linux-gnu                   
system         x86_64, linux-gnu           
status                                     
major          4                           
minor          0.3                         
year           2020                        
month          10                          
day            10                          
svn rev        79318                       
language       R                           
version.string R version 4.0.3 (2020-10-10)
nickname       Bunny-Wunnies Freak Out     
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