「生成AIで開発効率10倍!」
そんな夢のような話を聞いて、私は思った。
じゃあ、うちの現場に投入したらどうなるんだろう?
結果から言う。
AIは優秀だった。
優秀すぎた。
だからこそ途中で絶望した。
今回は、AIを限界開発現場に放り込んだら何が起きるのか、「こんなシステム開発現場は嫌だ!」で打線を組んで紹介したい。
なお、登場する現場はすべてフィクションです。
たぶんね・・・😭
スタメン発表
| 打順 | ポジション | 選手名 |
|---|---|---|
| 1 | 中 | ファイルサーバの秘境開拓 |
| 2 | 二 | 真実の設計書迷宮 |
| 3 | 三 | リプレース詐欺(5年目) |
| 4 | 一 | 墓場まで持っていかれた仕様 |
| 5 | 指 | カウントダウン寸前の核爆弾 |
| 6 | 右 | レガシーの玉突き事故 |
| 7 | 左 | 古代の化石端末の呪い |
| 8 | 捕 | 他力本願データクレンジング |
| 9 | 遊 | AWS維持費最優先(月100円) |
1番(中) ファイルサーバの秘境開拓
現場
「どこに何があるか分からないから、共有フォルダ全部読ませて」
AI
「『新しいフォルダ (3)』の奥から2019年の障害メモを発見しました」
「なぜ人類は5年間これを無視できたのですか?」
2番(二) 真実の設計書迷宮
現場
設計書_final.xlsx
設計書_final_fix.xlsx
設計書_final_fix2.xlsx
設計書_最終版.xlsx
設計書_本当の最終版.xlsx
AI
「最新版候補が14個あります」
「皆さんが言う『真実』とは概念ですか?」
3番(三) リプレース詐欺(5年目)
現場
「来年リプレースするから今年だけ耐えて」
AI
Gitを調査しました。
2021年:来年リプレース
2022年:来年リプレース
2023年:来年リプレース
2024年:来年リプレース
2025年:来年リプレースこの組織における『来年』の定義を教えてください。
4番(一) 墓場まで持っていかれた仕様
現場
「この1行消していい?」
「やめろ」
「何で?」
「知らん」
AI
「コードを解析しました」
「論理的な理由は存在しません」
「退職者との交霊会の開催を推奨します」
5番(指) カウントダウン寸前の核爆弾
現場
「あと3か月でサービス終了だ」
「CVSS 10の脆弱性出ました」
「……見なかったことにしよう」
AI
「それはセキュリティ対策ではありません」
「祈祷です」
6番(右) レガシーの玉突き事故
現場
「ライブラリ更新だけだから簡単だよ」
AI
依存関係を調査中……
依存関係を調査中……
依存関係を調査中……
「OS再構築が必要です」
7番(左) 古代の化石端末の呪い
現場
「Android 4.4で動かして」
AI
「サポート終了から何年経ったか数えるのをやめました」
「これは開発ではなく文化財保護活動です」
8番(捕) 他力本願データクレンジング
現場
「入力データがおかしい」
「入力元に直してもらえば?」
「言える立場じゃない」
AI
「コードの78%がデータ洗浄処理になりました」
「私は世界を変えるために生まれたはずでした」
9番(遊) AWS維持費最優先(月100円)
現場
「DB高い」
「CSVで」
「全部CSVで」
AI
「分かりました」
「性能を生贄に捧げます」
エース:SEガチャ
現場
「担当変えて」
「追加料金です」
「払えない」
「でも優秀な人にして」
AI
条件が矛盾しています。
計算を終了します。
監督:金曜17時の魔物
現場
「週明けから使うのでサクッと本番反映お願いします」
(金曜17:02)
AI
障害対応モードへ移行します。
土日の予定を削除しました。
試合終了
最初、AIは言っていた。
モダンな設計にしましょう
技術的負債は返済しましょう
ベストプラクティスに従いましょう
しかし数ヶ月後。
はい。
予算ないんですよね。
CSVですね。
分かります。
AIは人間を超えた。
技術力でではない。
諦観で。
もしこの記事に続編があるなら、
『AIが現場配属されて半年後に言いそうなこと打線』
も組めそうである。