HHKB
キーボード
自作キーボード

ぼくのHHKBにもそのカッコいいキーキャップをつけたい

概要

自作キーボードの流行りもあり、最近カッコいい・かわいいキーキャップを目にすることが多くなりました。
参考: MECHKEYSJP

しかしそれらの多くはCherry MX互換のスイッチ向けに作られていて、HHKB(というよりTopre)向けのキーキャップは種類が少ないのが現状です。

この記事では、完璧ではない1もののHHKBでCherryMX互換スイッチ用のキーキャップを使えるようにする手順を雑に紹介します。

※ この記事の内容はHHKB Pro2 US配列を前提にしています。
※ キーボード本体やキーキャップを破損する可能性がかなりあります。自己責任でおねがいします。

Topre用キーキャップとMX用キーキャップの差異

実際の手順の前に、それぞれどこが異なっていてそのまま流用できないのかを説明します。

ステム形状

IMG_2433.JPG
Topreのスイッチに標準で付けられているキーキャップ(左)とMX用キーキャップ(右)ではステム形状が異なります。

スペースバーのステム形状、位置

IMG_2439.JPG
HHKBのスペースバーは6u2で中央にステムがあり、さらにスタビライザーの形状が中央と異なります(上)。
一方、一般的な多くのMX用キーキャップの6uスペースバーはステムが中心からずれています(下)。

※ 写真では長さが異なるように見えますが実際は同じ6uサイズです。

流通している一部のキーキャップセットには、中央にステムのある6uスペースバーが含まれているものもあります。
私の知っている範囲ではGMK3製キーキャップの一部と、Massdrop x Matt3o /dev/tty MT3 Custom Keycap Setです。
中心にステムがある6uスペースバーは centered stem と表記されていたりします。
(ずれているものは off-centered stem)

ほんどのキーキャップセットに含まれているかつ中央にステムがあるのは6.25uサイズのスペースバーです。

IMG_2442.jpg
Topre用とMX用スペースバーの比較(上:HHKB, 中:centered stem 6u, 下: 6.25u)

2.25uキーキャップのステム数

IMG_2440.JPG
MX用キーキャップ(右)はスタビライザーに対応できるよう、2.25uのキー(Enterとか左Shift)にはステムが中央と左右についていることが多いです。

HHKBにMX用キーキャップをつけられるようにする

ここから本題です。

必要なものを揃える

キーキャップ
好みのキーキャップを探しましょう。
日本国内のショップではあまり多くの種類取り扱っていないので、KBDFansなどから購入するのが良いと思います。
キーキャップ単体で購入する場合は特別 HHKB用 などとは書かれていないことがほとんどです。
ちゃんと意図しているサイズのキーが含まれているか確認してから買いましょう。
(商品名に GB と入っているものは納期に注意してください。手元に届くのは半年から1年先かもしれません。)

centered stemな6uスペースバーが含まれるキーキャップセットが理想ですが、入手しにくい場合は6.25uのスペースバーでもHHKBにつけることが可能です。

※ 通常のHHKBの最下段は 1u - 1.5u - 6u - 1.5u - 1u の構成となっています。
6.25uのスペースバーを利用する場合 1u - 1.25u - 6.25u - 1.25u - 1u となるため、最下段の1uと1.25uの間に0.125u分の隙間ができます。

DPTlAbPUQAArC-h.png
6.25uサイズのスペースバーを装着することによってできた隙間。

Topre to Cherry MX Adapter
TopreスイッチでもMX用キーキャップをつけることができるようにするアダプタです。
image.png

いくつかの種類が販売されていますが、Adapter-XもしくはJTK MX Sliderが個人的にはおすすめです。
それ以外を購入する際は2uに対応したアダプタが入っているか確認してください。

KBDFans Adapter-X
キーキャップがしっかりはまるのと、打鍵感がもとのスライダーに比較的近い気がします。
しかしAdapter-Xには若干の軸の傾きがあります。(少なくとも2017年末に買ったものにはありました。)
DSIl1O8UMAA_28u.jpg
(Adapter-Xを利用した場合の写真。5と6が水平方向に揃っておらず、少し傾いている。)

JTK MX Sliders
軸の傾きは気になりませんでした。
一方JTK Sliderはキーキャップのハマり具合に個体差があり、キーボードを逆さまにするとキーキャップが脱落する場合がありました。
また稀に表面に突起があり、ヤスリで削らないとキーが押しきった状態から元に戻ってこなることがありました。

スペースバー用スタビライザー
image.png
HHKBのスペースバーのスタビライザーを置き換えるための部品です。

https://github.com/rixtox/Topre-to-Cherry-MX-Adapter
上記リポジトリで6u用と6.25u用の3Dプリントモデルが公開されています。
目的にあったものをプリントしてください。
DMM.makeにナイロン素材でプリント依頼すると合計2500円ちょっとだったと思います。

必要なものは、

  • Stabilizer Housing Left
  • Stabilizer Plunger Left
  • Stabilizer Housing Right
  • Stabilizer Plunger Right

です。

もしあなたがNovatouchを持っているなら

Novatouchのアダプタとスタビライザー部品がHHKBにそのまま移植可能です。
上述の個別で購入できる部品たちよりも品質が高く、ヤスリで削ったりする必要もないため移植が最も良い選択だと思います。
現在は入手性が極めて悪いため、新規の購入は諦めたほうが良いでしょう。

分解する

キーキャップをすべて外した後、裏面のネジを3つ外します。
IMG_2425.png

開けるとケースの上部にスイッチたち、下部にコントローラがありフラットケーブルで繋がっています。
ケーブルを外すのが大変な場合はコントローラのネジを外してケーブルは繋いだままにしておいても大丈夫です。
IMG_2426.JPG

その後ケース上部にくっついた基板のネジをすべて外します。
(いい感じの写真がなかったので分解の手順については他の適当なブログ記事等参照ください。)

標準のスライダーをすべて外す

ケース上部に装着されている標準の黒いスライダーをがんばってすべて外します。
スペースバーの左右にあるスタビライザー用のパーツも上から押したりして気合で外します。
(私はこれを破損せずに外せたことがないです。)

ケースに穴を開ける

MX用キーキャップのEnterと左Shiftキーにはステムが複数ありますが、HHKBのケースにはそれらが収まる場所がありません。
HHKBは日本国内での入手性が非常に良いため、ケース側に穴を開けることをおすすめします。
どうしても嫌な方はキーキャップの余分なステムの方をどうにかしてください。

私は6.0mmの竹用ドリルで適当に開け、アダプターとキーキャップをはめつつ引っかかるようであればヤスリで削って調整しました。
DOa5G7YVwAEPgVe.png

Topre to Cherry MX Adapterを装着する

オレンジのはJTK MX Slider、右上の黒いのは標準のスライダー
DBU7tBBU0AARmLW.jpg

スタビライザー部品を置き換える

3Dプリントで作成した場合は表面がガサガサしていたり一部が大きかったりするかと思います。
そのままだとキーキャップがだいぶきつかったので、Plungerの十字の部分やHousingと触れる部分をヤスリで削ってあげた方が良さそうです。
(これを怠るとキーキャップ側が破損しそうな気がしています。)
また組み上げる前に実際にスペースバーだけキーキャップをつけてみて打ち心地を確かめることを強くおすすめします。

DSIl1PJVAAASnyb.jpg
すべて装着するとこんな感じになります。

組み上げる

分解時と逆の手順でもとに戻します。
基板にすべてのネジを付けるまえに、すべてのキーの打鍵感やPCに入力ができているかの確認を行ってください。

キーキャップをつけた例

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構成

  • Keycap: GMK Yuri (6.25u spacebar)
  • Topre to MX Adapter: KBDFans Adapter-X
  • Stabilizer Housing, Plunger: 6.25u用

最後に

穴開けたり削ったりいろいろ面倒ですが、キーキャップの選択肢が広がって幸せになれます。


  1. 打鍵感が変わってしまったりする可能性がある。 

  2. 一番小さいキーキャップの幅を1u(unit)とすると、HHKBのスペースバーは6キー分の幅(=6u)となる。 

  3. キーキャップを製造しているあるメーカー。品質は高いが値段も高い。