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Ethernet規格の10G通信の共通点と相違点

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サーバやストレージなどをネットワーク機器につなげた際、通信方式をどのような設定にするかを伺うときに「テンギガ(10G)で」とシンプルに答えてくださるケースがある。
毎度、この返答を受けたら「いったいどっちのテンギガなんだ、、、」と頭を悩ませることになるのはITインフラに携わっている人たちには馴染みの光景かもしれない。

今回はEthernet規格における10GbE通信の選択肢とその共通部分と相違部分について触れていきたい。

以前投稿した↑と関連するところもあるので、合わせて見ていただけたら幸いだ。

Ethernetの10G通信の選択肢

Ethernet規格で10Gの通信となる選択肢は2つある。LANケーブル(RJ45)を使った10GBase-T、光ファイバーケーブルを使ったSFP+の2つだ。
両者の共通点はEthernet規格で10Gの速度で通信するほかに、送受信が同時にできるフルデュプレックス通信に対応していて、OSI参照モデルで言うと物理層とデータリンク層に絡んだ通信と言える。

両者は個々での設計面で違いはあるため、細かな仕様面ではもちろん違いはあるものの、「ネットワークで10Gの速度で通信したい」という狙いがシンプルであればどちらを使っても問題なく通信ができる。

一般的には、コスト面での10GBase-T、性能面でのSFP+、という棲み分けでどちらの方式で通信するのかを決めることが多い。

それぞれの相違点

では両者の相違点を見ていく。最終的にコストか性能かで導入の要因にもつながる話である。

SFP+は多くの部分で10GBase-Tの性能を上回っている。
最大距離は10GBase-Tの100m前後に比べて10kmと大きな差をつけており、消費電力の節約にも長けてレイテンシも非常に低い。

その反面、SFP+は光ファイバーケーブルという高価で耐久性の小さい素材でできている。システム運用期間が長ければ消耗したケーブルの交換はしばしば発生し、またケーブルと機器とつなげるためにケーブルの両先端に接続用部品(トランシーバ、モジュールと呼ばれることが多い)の用意が必要となる。

以上のように安価で丈夫なLANケーブルと比べてSFP+で接続する結線にかかる費用は大きい。そういった弱みを考慮してケーブルとトランシーバが一体となってSFP+での通信ができる安価なケーブル、ダイレクトアタッチケーブルというものが存在するのであるが、メリット・デメリット面も含めていつか別の投稿のときに触れたい。

同じネットワークセグメント上での通信

ここまで10GBase-TとSFP+で共通点や相違点も含めて別々の通信方式であることを記してきたが、この両者はともにEthernet規格ということで、同じネットワークセグメント上で動かすことができる。

例えばネットワークスイッチの中では、RJ45用ポートとSFP+用ポートが一緒に搭載されている製品がある。このスイッチをL2スイッチとして活用し、上位スイッチ(L3スイッチ)との接続はSFP+通信で、このスイッチとサーバやストレージなどの機器とはRJ45通信で使うことで同じネットワーク内での使用が可能になっている。

またあるポートを別の通信方式で利用することもできる。SFP+用ポートに10GBase-T変換用トランシーバを装着すれば、そこに10GBase-T用のLANケーブルを挿しこむことで10GBase-Tの通信を実現できる。
それだけではなく、変換トランシーバが10GBase-Tと1GBase-Tの両方に対応したタイプであればSFP+ポートで別の通信方式、別の速度(これは大元のポートで対応している速度もよりも遅い条件でのみ)で通信ができるのだ。

この例での注意点を挙げれば、SFP+→10GBase-Tへの変換は可能だが、その反対の10GBase-T→SFP+への変換は不可能であること。不可能であるため、SFP+→10GBase-Tへの変換トランシーバは存在しない。
これは物理層の切り替えの仕組みの基づいている。SFP+は柔軟な設計で光ポートから銅線ポート(RJ45用)への変更ができるのに対して、10GBase-Tは銅線(電気信号)に固定された設計となっているため光ポートへの変換の仕組みを持っていないのである。

そのためSFP+とRJ45の両通信が同じセグメント上で使用されている場合ではSFP+ポートが多く搭載されたネットワークスイッチ機器を用意して、RJ45と接続したいポート数だけトランシーバを用意する、という手法が使われることが多い。私が所属している職場でもお客様にはそのような提案をよくしている。

ひとりごと

走行距離税なるものの導入が本格議論を果たしているようで寒気がしている。
普段は近隣の外食や買い物でしか車を使わず、年に数回、旅行やゴルフで高速道路を使うようなドライブをする程度である。

なので個人的にこの課税で苦しむ方ではない立場であるが、将来的な不安ばかりが頭に浮かんでくる。
というのも最近、新幹線が止まるケースが多く、国内の超距離移動で弊害が出始めている。新幹線は設備の老朽化が進んでいるので、あと10年前後で改修期間を設けそうな雰囲気だ。そうなると多少無理してでも車での移動を強いられる。

そのタイミングで走行距離税の導入。ほぼ全国民からむしり取るつもりだろう。役人は本当にしたたかだ。飛行機を使って韓国や台湾へ旅行するのが最も安上がりな時代に突入するのかな。

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