前回記事
(4)回転数の確認
#燃料噴射信号と点火信号を確認
Speeduinoから出力されるインジェクターの燃料噴射信号とイグニッションプラグ点火信号を計測します。
##用意するもの
- 前回使用したArduino Mega+Arduinoの環境
- ロジックアナライザ アマゾンでUSB接続タイプのものが1000円~入手できます
(ここでは、8ch USBロジックアナライザとオープンソースソフトのsigrokを使用しています)
##計測するI/Oポート
Arduino Mega I/O | ロジックアナライザ Ch |
---|---|
pin 8:インジェクタ1 | D0 |
pin 9:インジェクタ2 | D1 |
pin 40:イグニッションコイル1 | D2 |
pin 38:イグニッションコイル2 | D3 |
pin 19:クランク角センサ | D4 |
pin 18:カムセンサ(2ndクランク角センサ) | D5 |
#TunerStudioとDeviceDruidの起動
前回と同様に、TunerStudioとDeviceDruidを起動し、回転数を1500[rpm]のクランク角信号を入力します。
ロジックアナライザで出力波形を確認してみます。
*D0:INJ1, D1:INJ2, D2:IGN1, D3:IGN2, D4:Crank, D5:Cam
INJ1,INJ2のパルスが出力されていません。
Tuning>VE Table Multiply VE value by MAP:Baro ratioをNoに設定します。
*D0:INJ1, D1:INJ2, D2:IGN1, D3:IGN2, D4:Crank, D5:Cam
インジェクタのパルスが出力されるようになりました。
まだ、IGN1,IGN2がOff状態で点火していません。
TunerStudio下のインジケータ、Ign Cut(Boost)がOnになっているようです。
吸気圧センサの入力がないため、Engine MAP(Manifold Air Pressure Sensor)が最大値となってしまっていることが原因のようです。
次に、Accessories>Boost ControlのBoost CutをOffにしてみます。
*D0:INJ1, D1:INJ2, D2:IGN1, D3:IGN2, D4:Crank, D5:Cam
無事、IGN1,IGN2の信号が出力されました。
##参考書籍
20年以上前に出版された本ですが、現在、10倍くらいの値段となっています。本に書かれている自作ECUは、後にE&Eシステム社FREEDOMコンピュータ(マニア向けECU)として商品化されたようです。現在では、販売とサポートを終了していますが、このメイカーズスピリッツは、時代を超えて、Speeduinoへ受け継がれていくのかもしれません...
##最後に
次回は、Speeduinoの制御により、燃料噴射パルス幅と点火タイミングが変化するところを確認する予定です。