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やりたいこと

社内 PJ として経費精算の効率化を Dify で取り組んだので、その内容を紹介できればと思い記事にしてみます。

そもそも

そもそも何がどういう状況だったかというと、以下のような感じ。

  • 毎月の経費は月末に一括で申請するルール
  • 領収書が必要なものをチェックするのに非常に時間がかかっていた
    • ちゃんと添付されているか
    • 宛名が正しいか
    • 金額に誤りがないか
    • インボイス番号が正しいか
    • etc
  • 月末に締め切ってから経理部が手作業でチェックしていて、非常に工数がかかっていた
    • ミスもできないので精神的負担もあった

月に1回の作業ではあるものの、負荷の高い作業になっていて効率化したいというリクエストがあり、社内で運用している Dify 上で解決していこうということになった。

構成

ハイレベルな構成は以下の通り。

社内では Google Workspace を利用していて、経理の方でも使いやすいようにスプレッドシートでチェックの実行と結果の確認をできるような構成とした。スプレッドシート上でマクロを組み、MoneyForward への認証や Dify のアプリを実行できるようにしている。

Dify アプリの方では、MoneyForward へ API 経由でアクセスし、その月の経費申請のデータを取得して領収書の添付が必要なものを特定する。添付されている領収書は PDF になっているので Gemini で記載内容を解析してテキスト化した後に、経費精算のルールをプロンプトに含めて再度 Gemini でルール通りになっているかをチェックしている。

スプレッドシートには Gemini によるチェック結果を出力しているが、あくまでも1次チェックという位置づけにしており最終的な確認は人が行う運用にしている。Gemini のチェック結果として、OK or NG に加えてその判断理由を併記するようにしていて、特に NG だったものについて判断理由を人が確認して申請内容を精査することで今までよりも効率的にチェックでき、Human In the Loop も実現している。

結果

リリースしたばかりということもあり具体的な数字で効果は語れないが、担当の方からはとてもポジティブなフィードバックをもらっている (回収できれば追記します)。
削減できた工数としてはそれほど大きくないかもしれないが精神的負担を軽減できているのではと思うので、そういった意味での改善はできたと感じているところ。

ということで

Dify を使って社内の経費精算における業務効率化に取り組んだ話を記事にしてみました!Dify は単純なアプリの実行環境というだけでなく、ワークフローを組んでさくっと開発できるのがとても良いな再認識しました。スプレッドシートとの連携などもプラグインで簡単にできたり LLM も簡単に使い分けられたりというのも非常に便利です。

地味な改善だったかもしれませんが、実際に使ってもらう方と会話しながら使いやすい形で提供できたのではと思います。AI の社内活用はなかなか難しかったり浸透しなかったりというのがありますが、改めて実際に使う人の声を聞きながら進めていくのが大事だなと感じました。

以上です!

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