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AIコーディングで「つくりながらコーディングを学ぶ」難しさ

Last updated at Posted at 2025-12-24

Day24までで、数学アートギャラリーをつくっていく Advent Calendar 2025のつくっていくのは終わりにします。ここまでやってみて、AIコーディングで「つくりながらコーディングを学ぶ」のは難しいということを改めて感じたので、最終日の雑感としてふりかえってみます。

Day1からDay24でつくったもの

VSCodeからGitHub Copilot Chatを利用する形でコーディング作業を進めました。
モデルはすべてClaude Sonnet4.5を使い、ほぼ100%AIコーディングです。
手動で直したのは、README.mdの「コーディング規約」にcopilot-instructions.mdの内容が混ざってしまったところだけです。

リポジトリ(Day24完了時点):

GitHub Page(最新):

つくりながら学ぶ体験の変化

プロセスの変化

生成AI以前の私は、新しいプログラミング言語やフレームワーク、ライブラリなどを学ぶときには、以下のような学び方をしていました。

  1. Hello Worldできるだけの環境を整える
  2. 「はじめてのXXX」系の書籍やサイトで基本的な「書き方」を学ぶ
  3. 真似してつくってみたいプログラムを扱ったハンズオンをみつける
  4. ハンズオンのコードをひとつひとつ写しては、少しいじってみることで、中身を理解する
  5. ハンズオンを投げ出して何かを作り始める
  6. 「つくれたー」の高揚感を燃料に、作るために必要なところから順番に習熟していく

おそらく、極めてオーソドックスな学習方法かと思います。
今回、p5.jsを初めて使った体験は、こうなりました。

  1. p5.jsは「線を描いたり、アニメーションをつくるのが得意なJSライブラリ」という程度の理解をする
  2. p5.jsを使ってつくるものを決める
  3. 動くコードをAI書いてもらう
  4. AIに書いてもらったものを説明してもらって理解しようとする
  5. コード量が多すぎてコメントだけ流し読み雰囲気で満足する

正直申し上げて、全く習熟していません。

コードを学ぶ意欲がわかない

Day1からDay24までで、7つの数学アートをp5.jsをつかって実装しましたが、すべて「キーワードレベルの簡単なお願い」で「何か動くもの」が出てきました。AI以前であれば、少し書いては「なんか動かない」問題に遭遇し、少しずつ小さな課題を解決する中で知識をゲットしていましたが、今は初手で得られるコード量が、多すぎます。

今回は、当初から「学習しよう」という目的は設定していたので、学習者用のコメントを付けてもらったりもしましたが、コメントを読めばだいたいわかるレベルまで書いてもらったがゆえにp5.js原文まで把握しようという意欲は失われてしまったのです。

それでも細かいところを理解する必要性は感じる

Day9でマウスを左右に動かしたときのアニメーションを直したときDay10でフィボナッチ螺旋のグラデーション実装を直したときは、何度かキャッチボールしながら修正方針に疑義を呈したりもしました。

Day21で遭遇したthis問題については、AIもなんだかシャキッとせず、開発の相棒CopilotとコードレビューCopilotが対立していました。AI同士の戦いに判断を下すのは人間です。判断を下せるだけの知識が必要です。

今回扱っている領域は、初心者とはいい難いくらいには経験があるので、プロンプトで軌道修正しちゃったり、適当に決めてしまったりしたわけですが、今、まっさらな状態から学習しているとしたら、チャットの応酬で嫌気がさしてしまいそうです。

コーディングの学習方法を妄想してみる

学習目的にAIを封印したコーディングをするのはどうか

やる気が全くおきません

教科書的なものをイチから読んでいくのはどうか

やる気が全くおきません

ドリル的な学習教材をやるのはどうか

やる気が全くおきません

AIに作ってもらったものを、もう1回「少しずつ」つくってもらうのはどうか

これは、過去に一度やったことがありますが、見通しがよくなり学習体験としてはよかったです。ただ「戻って学習する」感が否めません。
かつての「つくれたー。いえーい」と高揚感とともに学ぶ雰囲気ではありません。

AIに書いてもらったものをAIにレビューしてもらう

最後のほう、ギャルCopilotのコードを爺やCopilotにレビューしてもらうようにしましたが、なかなか楽しい体験でした。レビュー指摘対応する中で学んだこともあったように思います。学習の論点を知ることができるという点もよかったと思います。

つくれたー。の高揚感を得るために

もしかしたら、コーディング自体は、AIに任せきるのがいいのかもしれません。
ギャルCopilotと爺やCopilotと一緒に「つくれたー」の体験をたくさんしていきながら、AI時代の学習体験について考えていきたいと思います。

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