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品質保証グループの「掟」

Last updated at Posted at 2015-12-12

はじめに

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本記事はアプレッソ Advent Calendar 2015の13日目の記事です。

アプレッソでは、DataSpider Servista などのパッケージ製品を開発しています。
開発部が開発を行っていますが、開発部とは別の部署に QA(品質保証)を専門に行うグループが存在します。

品質保証グループについては、2014 年のAdvent Calender15日目の記事などで紹介していますので、よろしければご参照ください。

本記事では、そんな品質保証グループに存在する「掟」について、ご紹介します。

掟とは

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ユーザーが製品を選ぶうえでもっとも重要な要素の一つに「品質」が挙げられます。

そのため、品質保証グループでは「ユーザー目線」を大切にし、製品を触る第一ユーザーであるという意識をもって品質向上に取り組んでいます。

そんな品質保証グループが、今まで積み重ねてきた様々なナレッジを品質の向上につなげるため、明文化したものが「掟」です。

その掟の中から5つほど挙げさせていただきます。

掟その一

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「『自分の仕事ではありません』と言ってはいけない。」

一人一人が臨機応変に対応し「私の仕事」だと肝に銘じて仕事をした方がチームとしての推進力も向上し、何より自分のレベルアップにつながります。

また、一人一人が決められた範囲のタスクしかしないというスタンスだと、間にあるタスクがすっぽりと抜けてしまうリスクがあります。

全員でフォロー・協力しあうことで視野を広く持ち、多くのユーザーのニーズに応えられる製品を提供できるようにしています。

掟その二

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「テストオーナーは、テスト内容について『知りません』とは言ってはならない。」

テストセットとして、「ユニットテスト」「互換性テスト」「チェックリストテスト」など、様々なテストセットがあり、それぞれ担当者をアサインしています。

また、DataSpider Servista では多様な接続先があるため、接続先毎(アダプタ毎)に担当者が存在します。

担当を変更することで属人化の防止や業務効率化につながるため、定期的にアサインを変更しますが
アサインされたばかりでは、内容を完璧に把握することは難しいです。

そのような場合でも、質問を受けた際にはプロの意識をもって真摯に対応すべきです。
それが、真に自分のものとする近道です。

掟その三

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「外部公開するドキュメントは作成者が文書校正ソフトでチェックすべし」

文書校正ソフトを導入しており、作成した文書については必ずチェックを行うようにしています。
文書は人力で確認するには限界があるため、機械的に確認できる手段を取っています。

独自に作成した辞書を登録することもでき、業務毎に特化した校正を行うことができ、一定の品質を保てるためオススメです。

当然、この記事も文書校正ソフトでチェックしています。

掟その四

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「テストは実施者とプランナー/レビュアーの2人1組体制とすべし」

品質保証グループでは、必ず2人1組の体制でテスト作業にあたっています。
一人で作業を行うと視野が狭くなってしまい、テスト範囲を見誤るリスクがあります。

テスト作業以外、たとえばリリース作業でディレクトリにファイルを配置する作業にも、立会人を用意しています。

一人では気づけないことも、二人三人では気づけることもあるはずです。

様々なユーザーに対応するためにも、一人より二人、二人より三人でカバーしあうことで、より良いものを提供できます。

掟その五

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「実施がつらいと感じるテストは設計を見直すべし」

テストとは、存在しないかもしれない不具合を探す地道な作業であり、仮にテストがすべて完了したとしても、単に見つからなかっただけかもしれません。

肉体的精神的にもつらい作業になることもあることでしょう。

とはいえ、明らかに負荷が高かったり不合理だと感じた場合は、元々のテスト設計に問題があり見直す必要があるかもしれません。

目の前に用意されているテストを着実にこなすことは重要です。しかしそれ以上に必要なのは、今のやり方がベストかどうか検討し、改善していこうとする取り組みが非常に大切です。

最後に

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本記事では、一部の掟を紹介させていただきました。

掟というとなんだか厳しい印象を受けるかもしれませんが、ご覧いただいた通り仕事の取組み方や具体的な作業に関連する内容などであり、特殊な内容ではありません。

今まで培ってきた経験や手法を全員が共有し、経験の浅いメンバーでも質の高い作業を行うためには先人の知恵を明文化することが助けになります。

特定の人の知識や経験に依存している場合は、「掟」という形ではなくても明文化するという作業をしてみてはいかがでしょうか。

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