結論

set-outputに複数行の標準出力を代入する場合は改行コードをエスケープしておくこと

hoge="${hoge//$'\n'/\\n}"
echo "::set-output name=hoge::$hoge"

set-outputとは

GitHub Actionsではset-outputコマンドを利用することで出力パラメータに値を代入することができます。
echo "::set-output name=NAME::VALUE"でNAMEにVALUEを代入することができます。
利用する際は${{ steps.ID.outputs.NAME }}で利用します。id値を指定する必要があるため、代入時は必ずidを設定してください。
例えば以下のように使います。

steps:
  - id: test_id
    name: test_name
    run: echo "::set-output name=test::hoge"

  - run: echo "${{ steps.test_id.outputs.test }}"

こうすることで${{ steps.test_id.outputs.test }}にはhogeが代入されます。

どういう時に使う？

後のステップに値を渡したい時などに使います。例えばAステップでコマンド実行を行い、BステップでAステップで実行したコマンドの標準出力をslackに通知する時とかに使いたくなります。

複数行の標準出力だと1行目しか代入されない

steps:
  - id: test_id
    name: test_name
    run: |
      user_list=$(cat /etc/passwd)
      echo $user_list
      echo "::set-output name=std_out::$user_list"

  - run: echo "${{ steps.test_id.outputs.std_out }}"

上記のマニフェストはOSユーザの一覧を出力するcat /etc/passwdコマンドを実行し、その標準出力を出力パラメータstd_outに代入し、後のステップで出力パラメータをechoで表示させています。複数ユーザが存在するため、出力パラメータには複数行の標準出力が代入されるはずなのですが、実際は1行目しか代入されません

改行コードをエスケープする

出力パラメータに代入する前に改行コードをエスケープすることで複数行を出力パラメータに代入することができます。

steps:
  - id: test_id
    name: test_name
    run: |
      user_list=$(cat /etc/passwd)
      # エスケープ処理
      user_list="${user_list//$'\n'/\\n}"
      echo $user_list
      echo "::set-output name=std_out::$user_list"

  - run: echo "${{ steps.test_id.outputs.std_out }}"

こちらはGitHubのサポートケースに上がってますが、エスケープ処理を入れろが公式回答となってます。。いちいちエスケープ処理を入れるのは面倒だし、使いずらいと思うので、修正して欲しいですね。
https://github.community/t/set-output-truncates-multiline-strings/16852

GitHub Actionsのset-outputに複数行の標準出力を代入する場合は改行コードをエスケープしてあげる必要がある

結論

set-outputとは

どういう時に使う？

複数行の標準出力だと1行目しか代入されない

改行コードをエスケープする