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MIXI DEVELOPERSAdvent Calendar 2022

Day 19

PythonエンジニアがSwiftでググれないエラーに悩まされた話

Last updated at Posted at 2022-12-18

結論から言うと、言語仕様の違いによるうっかりミスでした。
同様の事象をググるのが難しかったので、一例として残しておきます。

発生した問題

Observable.just("太郎")
  .flatMap { [weak self] fristName -> String? in
      guard let self = self else { return }
      self.getLastName(of: firstName)
  }
  .filter { $0 != nil }
  .subscribe(onNext: { lastName in
      print(lastName)
  })

上記のようなコードをXCodeでビルドすると、Cannot convert return expression of type '()' to return type 'String' というエラーが、このコードを含む箇所以外で大量に発生しました。
エラーとして掲示されている箇所は、共通して戻り値が定義されていない関数のようでした。
ビルドエラーが出ている箇所をエディターで開くと、何事もなくビルドの項目から何事もなく消えました。
しかし、再度ビルドすると、消えたはずのエラーが復活してしまいました。
該当のコードをコメントアウトすると、ビルドが成功するので、ビルドエラーの原因はこのコードであることは間違いなさそうでした。

エラーメッセージをググると構文エラーであるのは分かりましたが、同様の事象を見つけることはできませんでした。

原因

guard let self = self else { return }

を以下のように修正しました。

guard let self = self else { return nil }

Swiftでは戻り値の指定がない場合はVoid()が返るのを失念していました。
普段はPythonを書くことが多く、 Pythonでは戻り値の指定がない場合はnilに相当するNoneが返ることに慣れているのでなかなか気づけませんでした。
returnしたらnilが返るから、戻り値の型String?に合致すると高を括っていました。
エラーメッセージに()があるので冷静に考えれば、Void()に関係することは気付けたかもしれません。

とはいえ、ビルドエラーの発生箇所をコンパイラには正しく示してほしいものです。
Swiftに日頃から慣れ親しんでいる人であれば、こんなエラーにあたふたすることはないのでしょう。
PythonだけでなくRubyなどの言語になれたエンジニアも同様なので、参考になれば幸いです。

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