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KiroのSteeringは4つのinclusionモードでコンテキストの無駄遣いを防ぐ

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背景

AWSのAgentic IDEであるKiroには、Claude CodeのCLAUDE.mdに相当する「Steering」という仕組みがあります。ただし単純な全文常時読み込みではなく、4種類の読み込みモードを使い分けられる点が特徴的でした。実際の設定ファイルの書き方を整理します。

1. alwaysは常時、fileMatchはファイルパターン一致時のみ

# 常に適用(コーディング規約・言語設定向け)
---
inclusion: always
---

# 特定ファイル操作時のみ適用
---
inclusion: fileMatch
fileMatchPattern: "**/*.tf"
---
# Terraformルール
- リソース名はスネークケースで統一

alwaysはセッション開始時に毎回全文読み込まれるため、コーディング規約や言語設定など常に守ってほしいルールに向いています。fileMatchは指定したファイルパターンを操作するときだけ読み込まれるため、特定の技術スタック専用のルールをコンテキストに無駄に載せずに済みます。

2. manualは明示参照、autoはdescriptionベースの自動マッチング

# チャットで #ファイル名 と入力したときだけ読み込み
---
inclusion: manual
---
# トラブルシューティングガイド(長大な内容でもOK)

# プロンプト内容から自動判断して読み込み
---
inclusion: auto
name: aws-security
description: AWSセキュリティのベストプラクティスとIAM設計ガイド
---

manualは常時ロードされないため、長大なガイドをコンテキストを圧迫せずに保持できます。autoはnameとdescriptionが必須で、ユーザーのプロンプトがdescriptionの内容にマッチしたときだけ自動的に読み込まれます。

3. HookはトリガーとinstructionをJSONで定義する

{
  "name": "auto-test-on-save",
  "trigger": "fileSave",
  "filePattern": "src/**/*.ts",
  "instruction": "変更されたファイルに対応するテストを実行し、失敗があれば内容を報告してください"
}

.kiro/hooks/にこのJSONを配置すると、対象ファイル保存のたびにAIエージェントが自動でバックグラウンドタスクを実行します。ファイル保存・作成・削除・プロンプト送信・エージェントターン完了など、対応するトリガーの種類が多く、Claude CodeやCodex CLIにはない「保存するだけで自動でテストが走る」という体験が得られます。

4. SKILL.mdはKiroとClaude Codeでほぼ共通、ただしYAML frontmatterが必須

---
name: review-pr
description: プルリクエストのコードレビューを行う。セキュリティ・パフォーマンス・可読性の観点で指摘する。
---

# PRレビュースキル
## レビュー観点
1. セキュリティ脆弱性
2. パフォーマンス問題
...

nameは小文字・数字・ハイフンのみでフォルダ名と一致させる必要があり、descriptionは最大1024文字でスキルを起動すべき状況を明確に記述します。Claude Codeのカスタムスラッシュコマンド(.claude/commands/)はファイル名がそのままコマンド名になりますが、KiroのSkillsはnameフィールドで明示的に指定する点が異なります。

5. Specモードは要件→設計→タスクの3ファイルを.kiro/specs/に生成する

.kiro/specs/web-infra/
├── requirements.md  ← EARS記法のユーザーストーリーと受け入れ条件
├── design.md        ← アーキテクチャ設計
└── tasks.md         ← 実装チェックリスト

「〇〇を作りたい」と伝えるだけで、Kiroがこの3ファイルを順に自動生成します。特にRequirementsの段階で「この受け入れ条件が足りない」と修正できる点が、実装前の認識合わせとして機能します。依存関係のないタスクは「Wave」としてグループ化され並列実行されるため、複数ファイルにまたがる実装でも時間を短縮できます。

まとめ

SteeringのinclusionモードによるコンテキストのON/OFF制御と、JSON1つで設定できるHookの自動化が、KiroならではのAgentic IDE設計のポイントでした。SKILL.mdの書式自体はClaude Codeとほぼ共通のため、既存のカスタムコマンド資産をそのまま移行しやすい設計にもなっています。

→ AWS Kiroの使い方完全解説|Spec・Vibe・Hook・Steering全機能を初心者向けに徹底解説(ブログ)

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