情報を参照する際に使用するルックアップと関連レコードの違いをまとめてみました。
両方とも「情報をアプリ内に持ってくる」ことが可能なので混同しがちですが、
よく調べてみると違う点がいくつかでてきました。
Kintoneの資料に書いている説明
最初は表示の仕方が変わるだけかな?って思ってましたが全然違いました。笑
ルックアップ
他のアプリに登録されている情報を参照してデータを取得(コピー)できる機能。
主な用途:データを登録しているアプリとそのデータをコピーして活用したいアプリ間
例)「人事評価」のアプリと「従業員情報」アプリ
関連レコード
レコード詳細画面に「条件に一致したレコード」を一覧表示できる機能
主な用途:例)「配属情報」のアプリと「従業員情報」アプリ
「配属情報」のアプリ内に「従業員情報」アプリ内の
従業員情報をまとめて表示する
アプリ作成前に知っておきたい違い
1.取得の仕方
ルックアップの場合は上記にも記載の通り、データ取得の際は参照元のアプリから
情報をコピーして持ってくる。そのため取得したタイミングの情報しか反映されず、
参照元のデータを修正した場合は再度取得しなおす必要がある。
一方関連レコードの場合は参照元のアプリから情報を自動取得が可能。
レコードを登録後、持ってきたいデータ一覧が自動で反映される。
参照元のデータ変更後も自動で反映されるため、再度取得しなおすなどの手間がかからない
2.各フィールドを設定する
ルックアップでは、参照元のキーとなるデータは一意でなければならず、参照元の「値の重複を禁止する」にチェックが入っていないとできない。また、文字列(1行)、数値、計算、ルックアップ、リンク、レコード番号のフィールドのみルックアップのキーにすることができる。
関連レコードは参照元のデータが一意である必要はなく、キーとなるフィールドを基準にレコードを取得することができる。しかし、参照元と参照先のキーとなるフィールドの組み合わせに注意して設定する必要がある。また、下記の写真にないものは関連レコードとして表示させることができない。
3.参照元のアプリ
ルックアップは他のアプリからのみ参照可能だが、関連レコードの場合は同じアプリ内からも参照が可能
4.フォーム内の表示
ルックアップの場合は、持ってきたい情報を自分が設置したい配置通りに置くことができる。
関連レコードの場合は、持ってきたい情報は一覧でのみ表示ができる。
自分なりのフォーマットにしたい場合には不向き。
5.アプリのレコード一覧での表示
ルックアップの場合は参照元から情報をコピーして持ってくるのでレコード一覧の画面でも取得した情報のフィールドを表示させることができる。
関連レコードの場合は、参照元のデータをただ引っ張ってきて違うレコードの中で表示させる機能なため、レコード一覧の画面では表示させることができない。
ルックアップと関連レコードの使い分け
上記に記載している違いを踏まえ私なりに使い分けを考えてみました。
ルックアップ
- 参照元から情報を引っ張ってきて参照先にも元々あったデータの方に使用したい時
- 自動更新する必要がない不変なデータを扱う時
- 元々他のSaaSで使用していたフォーマットに似せて使用したい時
- 複数のアプリで同じデータを扱いたい時
- アプリごとの表記ブレを防ぎたい時
関連レコード
- ついでに見れたら便利だなと思う情報を表示させたい時
- 同じ商品や人の情報を漏れなく見たい時
- 常に最新の情報を取得しておく必要がある時
- データがよく変わる時
- 同じアプリ内に登録されている情報をまとめたい時
最後に
まだKintoneを使用し始めて3ヶ月ほどですが、
ルックアップや関連レコードを使う機会が多かったのでまとめてみました。
私なりに気づいた異なる点をまとめただけなので、他にももしかしたら違いあるかもしれませんが、ぜひKintoneでアプリを作成する際に参考にしていただけたら嬉しいです!