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o3-proとDeepResearch使い分けられてますか?

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はじめに ――「モデルが違う」ってどういうこと?

まず押さえておきたいのは o3‑proDeep Research は “まったく別の製品” ではなく、同じ世代(o3系)の大規模言語モデルを、

  • リアルタイム対話向け にチューニングしたものが o3‑pro
  • 長時間・自律ブラウジング調査向け にワークフローを被せたものが Deep Research

という 「役割の異なる兄弟」 だということです。
両者は 速度入出力形式料金体系 が大きく異なるため、タスクに応じた使い分けが必要になります。


1. ざっくり結論

目的 相談・ブレスト・実装支援が速く欲しい 一次情報を徹底調査し、出典付きレポートが欲しい
推奨機能 o3‑pro Deep Research

2. そもそも何が違うのか

観点 o3‑pro Deep Research
正体 OpenAIの最新“推論モデル”そのもの(高精度・多機能) o3ベースのエージェント。モデルにブラウザ/Pythonなどを自動で使わせ、数百サイトを回遊して報告書を生成
返答速度 数秒〜数十秒(チャット体験) 5〜30分かかるバッチ処理
インタラクティブ性 高い。小刻みにプロンプトを追加して方針修正できる 事前ヒアリング後は非同期実行(進捗はサイドバーで確認)
代表的ツール呼び出し Web検索、ファイル解析、Python実行、画像理解など 上記+長時間の自動ブラウジング(数百ソースを集約)
コスト/上限 API: $20/100万入 tokens ・$80/100万出 tokens。ChatGPT Pro/Teamで利用可 Pro: 125クエリ/月(軽量版を含め250)。Plus/Teamは月25クエリ
出力形式 Markdown/表/図など自由 章立てレポート(インライン引用リンク付)
典型ユース ▸アイデア発散
▸コードレビュー
▸数式・設計検証
▸スライド下書き
▸競合・市場調査
▸論文や政策の比較
▸法律・医学などエビデンス必須の調査

3. 選び分けのシンプル指針

  1. まず o3‑pro

    • 要件定義・評価観点・除外条件などを高速で固める
    • 例:
      30分以内で読める日本語まとめを10行で。
      足りなければDeep Researchに回す前提で論点を洗い出して。
      
  2. 「一次情報が大量に必要」「根拠を厳密に引用したい」と確定したら Deep Research

    • o3‑proで整理した要件をそのまま貼り付ける。
    • 対象期間・地域・希望フォーマットを細かく指定すると精度アップ。
  3. レポート受領後、再び o3‑pro

    • 要点抽出、ローカル文書との突合、スライド化など仕上げフェーズに活用。

4. ユーザーケース別チートシート

あなたの課題 o3‑pro で即時対応 Deep Research で裏取り
カウンセリングアプリの機能設計 UXフロー案、温かみのある対話プロンプト、認知行動療法アルゴリズムのブラッシュアップ 最新RCT論文50本のエビデンス強度比較+課金設計の倫理的事例抽出
VC/CVC 検討 タームシート草案、投資意志決定フロー自動化、ピッチデッキ添削 ウェルネスSaaS市場のM&A動向10年分とバリュエーション分布
境界知能リサーチ 施策アイデアを迅速列挙・要約 国際的な発達支援政策の比較、臨床試験データの網羅検索
VTuber 初配信 スクリプト生成、OBS設定リアルタイム相談 競合VTuber 100chの配信頻度・同接数の統計分析と差別化ポイント

5. プロンプトのコツ

機能 効くテクニック
o3‑pro - System 指示を最上部に固定(ロール・評価基準・制約)
- 複数ツール要求は「まずPythonで可視化→次に要約」など順序を明示
Deep Research ゴール(誰がどう使うか)
具体的アウトプット形式(章構成・CSV可否)
除外条件(例: ブログ除外、英語以外優先)をセットで書く

6. よくある疑問(FAQ)

Deep Researchの元モデルは何?

o3系をウェブ探索向けに最適化したバージョンに、自動ブラウザ・要約器などをワークフローとして結合したもの。モデル単体より「長時間・自律で動く」点が本質です。

待ち時間が長すぎて不便…

途中で離席OK。完了時に通知が来ます。急ぐなら o3‑pro+Search で概要だけ先に取得し、あとから Deep Research を回すと効率的です。

料金が気になる

“普段は o3‑pro で試行錯誤 → 重砲として Deep Research を月数回” というハイブリッド運用がオススメ。Pro プランなら 125 クエリ/月 と比較的余裕があります。

精度はどちらが上?
  • 単発の専門推論 → o3‑pro が優勢
  • 多ソースの事実把握・引用 → Deep Research が圧勝

ただし Deep Research も Wikipedia 等を多用するため、重要案件では出典を自分で検証する習慣を。


7. まとめ ―― “設計図 → 現場調査 → 製図” の三段ロケット

  1. o3‑pro で構想を素早く可視化
  2. Deep Research で肉付けし、裏を取る
  3. o3‑pro で成果物(スライド・コード・レポート)を仕上げる

この循環を回すことで、「思考の高速道路」と「裏取りの重機」を両立できます。
みなさんもぜひ タスクの性質と制約に合わせて最適なギア を選択し、開発・調査の生産性を爆上げしてみてください!


参考リンク


おわりに

「使い分けられてますか?」——もし「まだピンと来ていない」という人がいれば、まずは o3‑pro で手元のタスクを深掘りし、“出典が必要だ” と感じたタイミングで Deep Research を投入する、というリズムで試してみてください。きっと「時間と確度」のバランスが劇的に改善しますよ。

とo3-proが言ってました

いま個人的に使っている感想だとo3-proのレスポンスが遅過ぎてしかも頻繁にクラッシュ壁打ちとして使い物にならなかったです。ただ、ここ数日ChatGPTは障害が続いているようで、本来の性能では上記のように使い分けられるのかもしれません。

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