前提
ESXi上のVMを自動でバックアップしているはずが,一部または全てのVMがバックアップされていなかった時の原因と対処法を述べます.
バックアップ元をStoreNAS-main,バックアップ先をbackupとして記します.
バックアップ失敗の原因と対処法
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容量不足
- いつの間にかバックアップが失敗していた場合,これが原因である可能性が一番高いでしょう.dfコマンドを用いてバックアップ先の容量の使用率が100%になっていないかを確認してみてください.
例.[user@server:~] df -h Filesystem Size Used Available Use% Mounted on NFS 26.2T 8.2T 18.0T 31% /vmfs/volumes/*** NFS 26.2T 8.2T 18.0T 31% /vmfs/volumes/*** NFS 26.2T 5.4T 20.8T 21% /vmfs/volumes/*** NFS 26.2T 5.4T 20.8T 21% /vmfs/volumes/backup VMFS-6 2.9T 1.7T 1.3T 57% /vmfs/volumes/StoreNAS-main VMFS-6 825.8G 1.4G 824.3G 0% /vmfs/volumes/*** VFFS 119.8G 6.3G 113.4G 5% /vmfs/volumes/*** vfat 4.0G 198.8M 3.8G 5% /vmfs/volumes/*** vfat 4.0G 64.0K 4.0G 0% /vmfs/volumes/***
バックアップ先の容量の使用率が100%になっている場合,不要なVMを削除しましょう.また,バックアップ方式を増分に変更することを検討しましょう.また,容量不足になったらSlackに通知すると良いでしょう.
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バックアップの設定ミス
- バックアップの設定時,VMの名前を以下のように取得している場合は注意が必要です.
[user@server:~] vim-cmd vmsvc/getallvms | grep -v Name | grep StoreNAS-main | awk "{print \$2;}" vm1 vm2 backup-test ...
この取得方法でも問題なくバックアップはできますが,一度作成したVMの名前を変更していると,そのVMのバックアップができなくなります.これは,コピーしたいディレクトリの名前が,VMの名前を変更しても変更されないためです.試しに,backup-testという名前のVMを,restore-testという名前に変更しました.
[user@server:~] vim-cmd vmsvc/getallvms | grep -v Name | grep StoreNAS-main 1 vm1 [StoreNAS-main] vm1/vm1.vmx ubuntu64Guest vmx-14 16 vm2 [StoreNAS-main] vm2/vm2.vmx ubuntu64Guest vmx-14 48 restore-test [StoreNAS-main] backup-test/backup-test.vmx ubuntu64Guest vmx-14 ...
この例では,restore-testという名前のVMのディレクトリが,backup-testのままになっています.バックアップの際に存在しないファイルを取得しようとするため,バックアップが失敗します.
vim-cmd vmsvc/getallvms | grep -v Name | grep StoreNAS-main | awk "{print \$4;}" | cut -f 1 -d "/"
awkで直接ディレクトリを指定することで,VMのファイル名が変更されていてもバックアップをしてくれます.
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ハードウェアの故障
- 修理を頼むか買い替えましょう.
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その他物理的な要因
- 各種ケーブルが正常に使え接続されていることを確認しましょう.