0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

AIに取材写真のキャプションを作らせるとき、写っていないことを書かせない方法

0
Posted at

取材から戻ると、文章より先に大量の写真が残ります。外観、会場、商品、案内表示、登壇者、配布資料。同じ場所を少しずつ角度を変えて撮っていると、どの写真を記事へ使うか決めるだけでも時間がかかります。

そこでAIに画像を見せて、写真の分類やキャプションの下書きを作ってもらうと便利です。

ただし、AIは写真に写っているものを説明できても、人物名、撮影日時、正式な店舗名、発表内容まで正確に知っているとは限りません。見た目から自然な説明を補い、事実のように書くことがあります。

この記事では、AIに写真整理を手伝ってもらいながら、写っていない情報や未確認の固有名詞をキャプションへ混ぜない方法を紹介します。

最初に「見えるもの」と「取材で確認したこと」を分ける

写真には、画像だけで確認できる情報と、取材メモを読まなければ分からない情報があります。

たとえば、写真から次のことは確認できます。

  • 建物の入口が写っている
  • 赤い案内板が設置されている
  • 複数の商品が棚に並んでいる
  • ステージ上に3人いる

一方、次の内容は写真だけでは確定できません。

  • 写っている人の氏名や役職
  • 店舗や商品の正式名称
  • 撮影した日時
  • 開業日や販売開始日
  • 写っている人が話した内容
  • 写真を公開してよいか

AIには、まず「画像から見えること」だけを書いてもらいます。取材メモや公式資料で確認した内容は、別の欄へ置きます。

画像から確認:ステージ上に3人が並んでいる
取材メモで確認:登壇者名と役職
公式資料で確認:イベントの正式名称
公開可否:人間が確認中

これだけで、AIの画像説明と人間が確認した取材情報を混同しにくくなります。

写真台帳を先に作る

いきなり記事本文へ画像を貼るのではなく、写真ごとの台帳を作ります。ObsidianのMarkdownなら、AIにも人間にも読みやすい形で残せます。

## IMG_1042.jpg

- 種類:会場外観
- 画像から見えること:建物入口とイベント案内板
- 撮影場所:要確認
- 撮影日時:2026-10-14 13:20(撮影情報から確認)
- 固有名詞:公式資料との照合待ち
- 人物:判別・氏名記載なし
- 公開可否:確認待ち
- 使用候補:速報記事の冒頭
- キャプション案:会場入口に設置された案内板

ファイル名を見出しにしておくと、記事へ使う写真をあとから探しやすくなります。

すべての項目を自分で書く必要はありません。AIには、画像から見える範囲の分類と説明文を埋めてもらい、不明な項目を「要確認」のまま残してもらいます。

キャプションと代替テキストを分ける

写真の説明には、記事上で見せるキャプションと、画像の内容を伝える代替テキストがあります。目的が少し違います。

キャプションは、写真と記事の関係を読者へ伝える短い文章です。

キャプション:会場入口に掲示されたイベント案内

代替テキストは、画像を見られない場合にも何が写っているか分かるようにします。

代替テキスト:ガラス張りの建物入口の前に、赤いイベント案内板が1枚設置されている

キャプションへ記事の背景を書きすぎたり、代替テキストへ感想を入れたりすると、役割が曖昧になります。

AIへは、2つを別々に作るよう依頼します。

画像だけから確認できる内容を使い、
1. 記事用の短いキャプション
2. 見た目を伝える代替テキスト
を分けて作ってください。

人物名、店舗名、日時、場所、イベント名は推測しないでください。
確認できない項目は「要確認」としてください。

人物名は画像認識だけで書かない

集合写真や登壇写真では、AIが人物を推測することがあります。しかし、顔が似ている、名札が一部だけ見える、席順が資料と似ているという理由だけで氏名を確定してはいけません。

人物名を書く場合は、次のような根拠と照合します。

  • 当日の公式プログラム
  • 主催者から提供された登壇者一覧
  • 写真撮影時の自分のメモ
  • 本人や担当者による確認

確認できなければ、無理に名前を書きません。

避ける:〇〇社の田中社長が新商品を説明する様子
確認前:登壇者がステージ上で説明する様子
確認後:公式プログラムで氏名・役職を照合したうえで記載

AIには人物の特定ではなく、「人物が写っているため公開確認が必要」と印を付けてもらいます。

写真にない意味を付け足さない

AIが作るキャプションは、自然な文章にしようとして意味を追加することがあります。

写真から確認できること:多くの人が会場にいる
AIが補った表現:大盛況となった会場

人が多く見えても、イベント全体が大盛況だったとは写真1枚だけでは判断できません。

同じように、次の表現にも注意します。

  • 人気を集めた
  • 注目の新店舗
  • 来場者から好評だった
  • 地域活性化につながる
  • 売り切れ必至

取材メモ、来場者数、公式発表、実際のコメントなどの根拠がなければ、キャプションには入れません。

写真の説明は、評価より観察を優先します。

公開可否はAIに決めさせない

写真に個人が写っている場合、技術的に画像を説明できることと、公開してよいことは別です。

公開前に人間が確認します。

  • 撮影と掲載の許可があるか
  • 一般の来場者の顔が大きく写っていないか
  • 名札、住所、電話番号、QRコードが読めないか
  • 未公開の商品や資料が写っていないか
  • 子どもや配慮が必要な人物が写っていないか
  • 写真のトリミングやぼかしが必要か

AIが「問題ありません」と答えても、それだけで公開済みにはしません。記事へ画像を追加する前に、使用するファイルと掲載位置を人間が確認します。

公開可否:確認待ち
理由:背景に来場者の顔が写っている
対応案:別写真へ変更、または必要範囲を加工
最終判断:人間

似た写真は削除せず候補を絞る

同じ場面の写真が20枚あっても、AIにいきなり不要写真を削除させません。

まず、次の基準で候補を分けてもらいます。

状態 意味
第一候補 内容が分かりやすく、記事の目的に合う
予備 第一候補が使えない場合に残す
要確認 人物、文字、公開前情報などの確認が必要
対象外候補 手ぶれや重複があるが、まだ削除しない

AIは候補を整理し、人間が元画像を見て選びます。削除は別の作業にし、対象ファイルを確認してから行います。

実際に使う依頼文

写真整理をAIへ頼むときは、次のように依頼します。

指定した取材写真を、削除や移動を行わずに整理してください。

各写真について次を示してください。
- ファイル名
- 写真の種類
- 画像から直接確認できる内容
- 推測せずに確認が必要な固有名詞
- 人物や個人情報の有無
- 公開前に人間が確認すべき点
- 使用候補の記事
- キャプション案
- 代替テキスト案

ルール:
- 人物名、店舗名、日時、場所を見た目だけで確定しない
- 写真にない発言、効果、人気、感情を追加しない
- 公開可否を決定しない
- 元画像を削除、移動、加工しない
- 不明な内容は「要確認」とする

最後に、第一候補、予備、要確認、対象外候補へ分けてください。
最終的な採用と公開可否は人間が判断します。

AIが作った写真台帳は、Obsidianへ下書きとして保存します。取材メモや公式資料と照合し、人間が確認した内容だけを正式なキャプションへ反映します。

まとめ

AIは、大量の取材写真を分類し、キャプションや代替テキストの下書きを作る作業に向いています。しかし、画像に写っているものと、取材で確認した事実は同じではありません。

  • 画像から見えることと取材情報を分ける
  • 写真台帳にファイル名、確認事項、公開可否を残す
  • キャプションと代替テキストを別々に作る
  • 人物名や固有名詞を画像だけで確定しない
  • 人気、効果、感情を写真から補わない
  • 公開可否と写真の採用は人間が判断する
  • 似た写真はすぐ削除せず、候補だけ整理する

AIには「この写真は何を伝えられそうか」を整理してもらい、「何を事実として公開するか」は人間が決める。この分担なら、写真が多い取材でも、確認の境界を保ったまま記事づくりを進められます。


この記事は、取材情報を速報と深掘り記事へ分け、AIには整理、人間には一次情報と公開可否の確認を残してきた本プロジェクトの運用をもとに構成しました。

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?